2010年4月12日月曜日

路傍の花

ベトナムの家の庭や、ちょっとしたレストランには、花がたくさん咲いている。熱帯だからいつも咲いてる。例えばハイビスカス、プルメリア、火炎樹などなど。でもそんなところでなくとも、例えば何でもない道ばたにも花は咲いている。「おっ、こんなところにこんな花が」と目に付いたときカメラを持ってるとシャッターを切る。そんな花の写真を集めてみた。どれも名前など詳しいことは分からない。本当は「名もない路傍の花」ではなく、たまたま種が飛んで咲いている「有名な花」かも知れない。どれもカンホアの塩田周辺で撮ったもの。つまり、土壌に塩分が多く含まれているところでたくましく咲いてる花たちだ。


タンポポみたいだったのでついシャッターを切った。葉っぱもタンポポみたいでしょ。これは「カンホアの塩」専用塩田から20〜30mのところ、特に土壌の塩分がキツイところに咲いていた。これしか咲いていない。やはりタンポポはたくましい。


「カンホアの塩」の塩田近くでいつも泊まる部屋がある。その裏庭の茂みに咲いてた花。雑然とした茂みで人が栽培しているものではない。ピンクと黄色の花はアジサイのように、小さな花が集まっている。ちょっと小さめだけど、葉っぱの形もアジサイに似ている。ベトナムの女の子の髪飾りにこんなのがありそう。つぼみも可憐だ。


これも泊まる部屋の裏庭。スクリューか風車のような形の純白の色が印象的だった。


これは塩田に通じる車道の脇に咲いていた。何とも奇っ怪な花の形と色だったので、つい撮ってしまった。


これもその車道沿い。「サボテンの花」(そんな歌が昔あったっけ) このサボテンは、この地域の家の垣根に使われているので、ここでは全然珍しくない。


これも車道沿い。何となくこんなところに咲いてちゃもったいない気がして撮ってしまった。日本にも似たような花があるような・・・・ないような・・・・。

旅に行くと、その地では当たり前のものがとても特別なものに見えることがある。その特別さの驚きは、常に現地の人たちのつれない無反応の中にあり、ときにそのギャップに寂しささえおぼえる。しかし、その特別さが大きければ大きいほど、またその無反応さがつれなければつれないほど、旅人はその旅の意味を大きく感じるものだ。

恋のはじまり、人は相手とひとつになりたいと欲するが、同時に、決してひとつにはなれない寂しさも感じる。そしてその寂しさが大きければ大きいほどその恋の意味を大きく感じるものだ。

私はカンホアへ旅に行き、そこの塩が特別なものに見えた。そしてその塩と恋に落ちた。もう12年も前のことだ。浮かれたことを言ってる場合じゃない。

2 件のコメント:

サムライ菊の助 さんのコメント...

珍しいベトナムの花の画像のアップ、有り難く拝見いたしました^^
可愛い花が多いのですなあ^^
優しいまなざしに心が温かくなりました^^
最近肌寒い九州より^^(今朝は9℃でした)

下条剛史 さんのコメント...

> サムライ菊の助さん

何気に咲く、道ばたの花はいいものです。あやかりたい、と思います。
東京も今朝は5℃で、シトシト降る雨。春なのにウキウキできずにもどかしい日々です。