2017年12月25日月曜日

歯磨き粉の旅

以前、私が使ってきた歯磨き粉の変遷を、幼少期のデンターライオンから、インドのニームの枝、そして最近の手作り歯磨き粉までを下記エントリに書いた。きょうはその続編。新たな更新データがある。

●手作り歯磨き粉と私(2012年1月30日)

上記エントリ最後の手作り歯磨き粉のレシピは、下記。

ねんどの粉・・・・3
天然重曹・・・・1
カンホアの塩【石窯 焼き塩】・・・・1
「ソラダニーム粉はみがき」・・・・1

この「ソラダニーム粉はみがき」、その名のとおり、ニーム粉が主成分と思い込んでいたのだが、実はそうでもないことに気がついた。ちなみにその原材料は下記。

サルバドラペルシカ根,炭酸Ca、塩化Na、硫酸(Al/K)、カンゾウ根、グアバ果実エキス、スペアミント油、パチョリ油、メリアアザジラクタ葉、チョウジ

筆頭の「サルバドラペルシカ根」がニームの「木の根っこ」かと思い込んでいた。しかしそれはどうも「俗称:歯ブラシの木」らしく、ニームは最後から二番目の「メリアアザジラクタ葉」だった。ソラダさん、その歯磨き粉は、「ニーム粉はみがき」ではなく、「歯ブラシの木粉はみがき」なんじゃない? と言いたくなる感じに囚われる。

無論、上記のいろいろな原材料はそれなりに意味があることと思って疑わないのだが、先のエントリに書いた通り、インド人が長年歯ブラシに使っているのはニームの枝だけだから、ニームだけでもいいのではないかという思いが私にはあった。

そして半年ほど前、ネットでニーム粉だけの商品を見つけてしまった。これは、試さなくてはならない。それが下の写真。「Neem powder(ニームパウダー)」
この裏書き(成分表示など)は下。
この表示を見ると、「●抽出部位:葉」とあるように、この「ニームパウダー」も「ソラダニーム粉はみがき」と同様に「葉」だ。「ソラダニーム粉はみがき」の色は茶色だが、この「ニームパウダー」はくすんだ緑色。「ソラダニーム粉はみがき」が茶色なのは、「サルバドラペルシカ根(歯ブラシの木の根)」など根のパウダーのためだと思う。

さて、最初にこの「ニームパウダー」をちょっと舐めてみた。

苦ーーーい。

この強烈な苦さは、インドでニームの枝をかじったときの苦さを思い起こさせてくれた。それはもう30年ほど前の遠い記憶だから正確性を欠くが、感覚的に耳かき一杯の「ニームパウダー」は、枝をかじるより苦いのではないか。

ということで、今回私はあえてこの「ニームパウダー」をたっぷりと、「ソラダニーム粉はみがき」に替えて試作してみた。レシピは下記。写真とともに。

ニームパウダー(葉100%)・・・・2
ねんどの粉・・・・2
天然重曹・・・・2
カンホアの塩【石窯 焼き塩】・・・・1
このぐらいなら、その苦さは薄まるかと思いきや、甘かった。いや、苦かった。まだまだ余りに苦かったので、「ニームパウダー」以外の同じ割合の材料を足して、つまり「ニームパウダー」を約2倍に薄めた。これでも先の「ソラダニーム粉はみがき」を使ったレシピよりもずっと苦かったが、2〜3度使ったら慣れてきた。「ソラダニーム粉はみがき」の中の「ニームの葉パウダー」の割合がグッと少ない理由はこの苦味を抑えたせいなんだと思う。

それにしても、「俗称:歯ブラシの木(サルバドラペルシカ)」とは一体どんなものか。ただ私が直接経験したのはニームだったので、今回は純粋なニームの葉パウダーを使ったが、次はこの歯ブラシの木とやらを探したくなった。

昔から私は歯磨きを、朝食後と寝る前の二回する。毎日のことだ。ゆえに、歯磨き粉の効用も大事だが、その味も重要なことと昔から思っている。

例えばニームの枝は、30年ほど前、数年間の旅行中に出会ったもの。そして、今はそんな旅行は出来ないが、こうして私の歯磨き粉の旅は続くのだ。