2019年7月16日火曜日

ドクダミ・ヨモギ風呂〜煎じ汁編


 前のエントリで、ドクダミ風呂について書いたが、それは採りたての生のドクダミを風呂に入れたもの。で、今回はその生ドクダミを煎じて風呂に入れて見た。

生ドクダミのときと同様に、採りたての生ドクダミをざっと洗った後、ハサミで5センチぐらいにバサバサ切る。今度はそれを大きな鍋に詰めて、ひたひたの水を加えて、最初強火、沸騰しそうになったら弱火。これで計約30分。ときどき、木べらでかき混ぜたが、そのとき、ふと妙な気分になった。「これってなんか、子供の頃見た絵本に出てきた魔法使いのおばあさんみたいだ。鷲鼻で顔には深いシワがあって、黒い服着てたよな〜」。薄暗い洞窟のようなところで、「ヒッ、ヒッ、ヒッ」とか呟きながら大きな木べらで得体の知れない薬草茶を煎じる魔法使いのおばあさん。そう思うと、なんだか効きそうな気がしてきた。

さて、あらかた冷ました後、今度は、細かい目の洗濯ネットを用意する。生のままだと粗めの洗濯ネットでもいいが、煎じると、葉っぱはトロトロになるので、細かい目の方が、下水管が詰まりにくいだろうなと思ったということ。

この段階が、冒頭の写真。この鍋ごと風呂場へ持っていき、風呂の栓をした後、風呂桶内で洗濯ネットの口を広げて、鍋の煎じ汁をザーっと注ぐ。濃ーい、煎じ汁が風呂桶の底に溜まる。我が家の風呂は、熱い湯が注がれる式なので、この後、スイッチオンして、湯船にぬるめの湯を溜める。(循環式の風呂の場合は、風呂に湯を張った後、煎じ汁を入れた方が、風呂釜のためにいいでしょう)それが下の写真。


冒頭の写真だと、結構透明感があるが、ご覧のとおり、風呂に入れると、生のときよりもかなり濃い深緑色。ただしこの色が、風呂桶に若干付着する。この色、通常のスポンジでは落ちないが、我が家の風呂桶の場合、激オチ君で落ちる。ちなみに、生ドクダミの場合は、下の写真のようだった。


さーて、こうして自分の足先も見えないぐらい色の付いたぬるい風呂にゆっくりと浸かる。生ドクダミのときと同様に、この風呂に入る前に、草取りしたり、切ったり煎じたりしているから、入浴時には香りを強くは感じない。じいーっと10分ほど浸かっている間、ときどき、洗濯ネットを湯船の中で絞って、薬草成分をより出したりして。

また、我が家の庭には、この時期に草取りしたいのはドクダミだけでなく、ヨモギもある。3日目からは、ドクダミだけでなくヨモギを半分にして煎じている。もちろんどっちも生のまま。ヨモギを入れようが入れまいが、色に変わりはないものの、ヨモギが入ると香りがちょっと草餅っぽくなる。煎じる場合、お茶なんかは、草を乾かすが、それも面倒(待ってられない)。上の2点の写真で分かるとおり、これだけ色が違うので、薬草成分の量としては、煎じた方が多いだろう。ただ、生は生なりのフレッシュさというものも感じた。

さてさて、煎じようが煎じまいが、カミさんの全身湿疹ために思いついたドクダミ・ヨモギの薬草風呂。肝心のその当人の症状はというと、現在、生そして煎じ汁と4〜5日続けて入りつつ、回復の方向に向かっている。強力なステロイド剤との併用なので、ただそのステロイド剤が効いただけかも知れない。この手のことは、簡単に結論を出せないが、薬草風呂も悪くはなさそうだ。それと同時進行で、ドクダミとヨモギに覆われた我が家の庭は、どんどんスッキリな方向に向かっている。草取りが嫌になるほど、ドクダミとヨモギの生命力は物凄い。その生命力を拝借するように、薬草風呂にする。あと1〜2回、草取り&薬草風呂すると、庭はすっかりスッキリになる。これも悪くない。今まドクダミは、草取りの後、少量をドクダミ茶にするだけだったし、ヨモギは春先の柔らかい葉を少量、団子にするだけだった。そのため、あまり草取りに積極的になれなかった。でも今回、風呂に入れるという一度にたくさん使う方法を思いついた。今後は(来年以降は)この時期、風呂に使う方法も、生のまま、煎じ汁、(余裕があれば)乾燥ものと、いろいろやってみることを念頭に置くと、気が重かったドクダミとヨモギの草取りに積極的になれそうだ。梅雨時に、薬草風呂の健康管理と庭の草取りの一石二鳥。悪くない。

出来るものなら、何事も一気に好転させたいと思うのが人情だが、こうして少しずつの「悪くない」を積み重ねることに感じる幸福感というものもある。

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