tag:blogger.com,1999:blog-35848999929235053452024-03-13T19:04:23.380+09:00natural salt cafeいらっしゃいませ。ようこそ、“natural salt cafe(ナチュラルソルトカフェ)”へ。ベトナムで「カンホアの塩」という天日塩を作ってる店長の、普段の飲み食い話のブログです。このcafeでコーヒーは出ませんが、お手元のコーヒー「あんまりおいしくないな」と思ったら、ほんの少し塩を入れるとおいしくなります。コレ、本当の話。では。下条剛史http://www.blogger.com/profile/02819098801439171189noreply@blogger.comBlogger408125tag:blogger.com,1999:blog-3584899992923505345.post-72778162892887159022024-03-13T11:21:00.003+09:002024-03-13T11:21:44.048+09:00私の「インド人のこういうところ好き」<p> インドの人口は、今や14億人とも言われ、近いうちに中国を抜くとも予想されている。そんな大国インドには、様々な人がいる。ただ、三十数年も前のことながら、私は今でも忘れられない、こんなインド人と接したことがあったという話。無論、インド人みんながこういう人な訳ではないし、日本では「たぶんなさそうなことかなー」と思うので。</p><p><br /></p><p>インドではどこにでもある、露天のチャイ屋(ストール)。そこの長椅子に腰掛けてチャイを飲んでいたら、隣に同年代ぐらいのインド人男性が腰掛けた。面識はない。しばし、二人横並びでチャイをすすることとなった。少しして、彼は私に話しかけてきた。</p><p><br /></p><p>「お前さん、いい腕時計しているな」と、私の左腕の時計(一般的なもの)をのぞき込みながら言う。</p><p>「そーお、褒めてくれてうれしいよ」と軽く受け応える私。すると、</p><p>「それとても気に入ったんだ。俺にくれないか?」と彼。</p><p>私は少したじろぎながらも、「あなたが気に入ってくれていることは分かったが、私だって気に入ってるんだから、あげることは出来ないな〜」と、何とか応じる私。</p><p>「そっか」と、チャイを飲み干した彼は、何事もなかったかのように立ち去った。</p><p>私は、チラッと彼の後ろ姿を見て、残りのチャイを飲み干した。彼は振り向く素振りもない。</p><p><br /></p><p>この会話だけだと、彼は何と図々しいヤツだな〜と思うかも知れない。しかし、そのとき、私は全くそうは感じなかった。不快というより、むしろ爽快に感じた。マナーや事の善悪云々とは別次元で、「人間は自由だ」ということを私は彼から感じたからだ。特別な感情もなく立ち去った彼の後ろ姿を見て、私は自分の身体が少し軽くなった気になった。</p><p><br /></p><p>上記の会話を、私は今でも覚えているものの、その腕時計がどんなものだったかを実は思い出せない。そのときは、それなりに私も気に入ってたんだろうが、それは後になって忘れてしまう程度だったのだ。もしかすると、あのときの彼の方が、私より「気に入り度」が高かったかも知れない。さらに、彼との会話を、私はこうして三十数年経った今でも忘れられないでいるし、私が彼から受けた爽快感の方が、陳腐な私の「気に入り度」よりも価値があるようにも思える。</p><p><br /></p><p>インドには喜捨(バクシーシ)という習慣がある。何かを「施す」ということは、ときに「喜び」にもなり得るのだ。あのとき私は彼に腕時計をあげるのが正解だったと、今は思う。そうしていたら、私の人生はその後、もっと自由になったかも知れないと。</p>下条剛史http://www.blogger.com/profile/02819098801439171189noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-3584899992923505345.post-82731069768869019232024-01-15T13:22:00.002+09:002024-01-15T15:29:55.037+09:00「ムクドリの万両栽培説」の未練<p> </p><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjtQVVi2ZSZYHH3zeXXoJUI37jhH6SC5uWrDT6IIESQmc_gm9NFtKQFwGLrs4PVCvlEQDzUqUJZEoY-gQrl80pZO1I8hYWsNq8tklnPkciHdlObD_tFLyhHpSxx3VNMpkMNCaj1qOtYMl8PNilTZTyT4fQuTY-ZmpMFHupEeq62fSMDE55izX00kqwOJYbm/s1200/2401%E4%B8%87%E4%B8%A1.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjtQVVi2ZSZYHH3zeXXoJUI37jhH6SC5uWrDT6IIESQmc_gm9NFtKQFwGLrs4PVCvlEQDzUqUJZEoY-gQrl80pZO1I8hYWsNq8tklnPkciHdlObD_tFLyhHpSxx3VNMpkMNCaj1qOtYMl8PNilTZTyT4fQuTY-ZmpMFHupEeq62fSMDE55izX00kqwOJYbm/w400-h300/2401%E4%B8%87%E4%B8%A1.jpg" width="400" /></a></div>上の写真は、我が家の庭の植え込み。すっかり冬になっているこの折、少しの草の上に敷いてある藁の間に、小さな赤い実が、いくつも落ちている。万両の実だ。万両は、右隣の家に植わっていて、しばしば数羽のムクドリがホバリングしながら、たわわになった実をついばんでいるのを見かけていた。この万両はきっと、その万両に違いないと思った。<br /><br />また、最近、その万両の庭の反対側(左側)二軒先の家の二階の戸袋に、ムクドリの巣があることに、私は気がついていた。ムクドリはきっと、そのムクドリに違いないと思った。そのムクドリの巣と右隣の万両の木のちょうど間に、我が家の庭がある。<br /><br />この2つのことを繋げると、左二軒先の戸袋に巣があるムクドリが、右隣の庭の万両の実を、うちの庭に落としていった、となる。「え〜、どうしてだろう?」とその理由を想った私は、もしかしたらムクドリが「故意に」ここに落としていったんじゃないかと思い至った。もしも、巣に持ち帰る途中で、誤って落としたとしたら、拾っていったはずだ。<br /><br />植物は我が身をもって、鳥や昆虫に、食料を供給しつつも、その種や花粉を遠くに運んでもらうという共存の関係にある、なんてことがよく言われる。でも、ムクドリが、偶然ではなく「故意に」、万両の実をうちの庭に落としていったとしたら、それは「栽培」なんじゃないかとふと思い、ちょっと興奮した。<br /><br />右隣の万両の木を覗き見ると、つい2週間ぐらいまで、タワワになっていた真っ赤な実がひとつもなくなっている。せっかくムクドリが種まきしただろう万両だが、我が家としては、借家のここに万両の木が根付くのはちょっとマズいという事情がある。ムクドリがこの実を欲しくなったときは、持っていくだろう。しばらくこのままにしておくことにした。そして、数日間、その状態は続いた。<br /><br />その2〜3日後、カミさんが一週間の出張から帰宅した。私は、その「ムクドリの万両栽培説」を、「どうだ」とばかりに彼女に唱えた。すると、「その万両は、私が(飾りに)料理で使ったものよ。使い終わった実を庭に撒いておいただけ」とのお答え。一瞬にして、私の「ムクドリの万両栽培説」は否定された。そして、改めて庭の植え込みを見ると、藁の上にあった真っ赤な万両の実は、何事もなかったかのように、すっかりなくなっていた。彼女曰く「あ〜、落ちてるのに気がついて、持っていったのね〜」。<br /><br />すっかり私の思い違いだったのだけど、「稀にでも、鳥って栽培しないのかな〜」と、私はまだ捨て切れないでいる。<br /><p></p>下条剛史http://www.blogger.com/profile/02819098801439171189noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-3584899992923505345.post-16707721748806874062023-09-12T14:32:00.001+09:002023-09-12T14:32:17.905+09:00ぶどうの加熱<p></p><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjuMZ_U7q8No5ZqM2XB3OffIoD-Ja7G-IXVizZCa2nmyo0ArOFNbjXIBAV_Zw7oU20LSe3ChnDJWauEIpYd3ug4jEj2f8_-QsEEKd3Iuk7o1_BYq9becfG5aElghAR3Av9WNhFssrCixenJlQFeA_PSmZpG51OdZpnMN5JQUrEC-1uepPtQxdSueSKMXxpw/s1200/2309%E3%81%B5%E3%82%99%E3%81%A8%E3%82%99%E3%81%8601.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjuMZ_U7q8No5ZqM2XB3OffIoD-Ja7G-IXVizZCa2nmyo0ArOFNbjXIBAV_Zw7oU20LSe3ChnDJWauEIpYd3ug4jEj2f8_-QsEEKd3Iuk7o1_BYq9becfG5aElghAR3Av9WNhFssrCixenJlQFeA_PSmZpG51OdZpnMN5JQUrEC-1uepPtQxdSueSKMXxpw/w400-h300/2309%E3%81%B5%E3%82%99%E3%81%A8%E3%82%99%E3%81%8601.jpg" width="400" /></a></div><br /> 先週末、東京の我が家に、岡山で前泊したという客人が、大量のぶどうをお土産に持って来てくれた。上の画像の左側がそのぶどうなのだけど、ネットで調べても品種が分からない。赤と緑が混ざった色で、何しろ房がデカイ。頂いた量は、そのデカイ房で6〜7つ。味は甘味の中に少し渋みがある。最近は、巨峰、ピオーネ、シャインマスカットなどがスーパーに並んでいることが多いが、この味は久しぶりな感じで、新鮮だった。<p></p><p>近所に配ってもデカイ4房が残った。このままだとどんどん傷みそう。ということで、ウチのカミさんの登場です。まずはジュースに。そのままミキサーにかけると思った私は、「赤ワインみたいに皮ごとでいいのかな?」ときいたら、「ネットで調べると、皮付きの粒ごと加熱するのがいいんだって」と言う。トマトを加熱してトマトジュースにすると、トマトの旨味が増すというのはあったが、「まさかぶどうは旨味とは違うよな」とブツブツ独り言を言いながら、出来上がりを待った。</p><p>その加熱直後が、上の画像右側の鍋。液体が染み出ていて、皮が剥けかけているが、ご覧のとおり、ぶどうの粒々感はまだまだある。加熱直後に液体(ジュース)を味見したら、大層うまかった。イケル。色はほんのり赤みがかっていたが、ほとんど透明。そして、粗熱が冷めるまで待ち、ザルで漉して、ボトルに詰め替えたのが下。</p><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhoDFRxs2zfAvt9etlHxgFHXU8i5tMqxevrrsdFd405VskTqDz9nFBc-pDIZDXDRtYs47Dyd_cMk90EBhpNFebOA-Tl8fnb9P6kbTJ8AHs2ongnfFGhfxEtQEamIx1nO4JvO8lC_HHcPh8TCVOYeeBBVYU-AkswL_xtysPkO6NyzTKgSanotQb3f_ZXamye/s1200/2309%E3%81%B5%E3%82%99%E3%81%A8%E3%82%99%E3%81%8602.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhoDFRxs2zfAvt9etlHxgFHXU8i5tMqxevrrsdFd405VskTqDz9nFBc-pDIZDXDRtYs47Dyd_cMk90EBhpNFebOA-Tl8fnb9P6kbTJ8AHs2ongnfFGhfxEtQEamIx1nO4JvO8lC_HHcPh8TCVOYeeBBVYU-AkswL_xtysPkO6NyzTKgSanotQb3f_ZXamye/w400-h300/2309%E3%81%B5%E3%82%99%E3%81%A8%E3%82%99%E3%81%8602.jpg" width="400" /></a></div><div>皮の色が出たらしく、「ほとんど透明」から、ロゼワインのような色になった。無論、冷やして飲む。すこぶるうまい。結構濃い味なのでウォッカと炭酸で割って飲んだり・・・・。</div><div><br /></div><div>さて、ザルに残った粒々感のあるぶどう。いくつかはそのまま食べて、あとは日持ちのために少し砂糖を加えてジャムにすることになった。冷蔵庫で冷やすと、感じる甘味がやや少なくなるが、あんまり砂糖を加えると果実感が減るので、少しだけ。大量のジャムになったので、再び近所に配る。</div><div><br /></div><div>それにしても、何故加熱するのだろうか? 彼女は「ネットにそうあった」と言うが、詳しくはハッキリしていない。発酵を抑えることにはなるだろう。味や香りも変わるのだろうか。画像のとおり、皮の色はよく移るようだ。加熱直後と冷やした後の味や香りの違いまでは感じ取れなかった。</div><div><br /></div><div>おそらく、この疑問も、ネットよーく調べると分かるだろう、と思う。でも、今回はやめた。以前、下記のエントリでも書いたが、何でもすぐに分かればいいものじゃないと思うから。そのうち、「あー、きっとこういうことだー」と思いつく幸福感を味わえるかも知れないので。</div><div><br /></div><div><a href="https://shio-ya.blogspot.com/2020/12/blog-post.html" target="_blank">フジバカマと和菓子(2020年12月10日)</a></div><div><br /></div>下条剛史http://www.blogger.com/profile/02819098801439171189noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-3584899992923505345.post-28346198662407018072023-03-13T09:56:00.000+09:002023-03-13T09:56:07.335+09:00梅が散るとき<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjl5cgmLO2Y3EprcBxR8pj2TYwWiFe9J159fu1nSxIen0nI0wjbyDD8sqQzWvqE_wF9XVG3PmaOfwIft8ndtJ3eBpT42E3k9sW9aa31WYlW1-DiSuvfdKWJefY_ZCm3lF5pyYI7z4BYNmUbnPbrD8LGPzuqIRmFm6omCNqQuF2cC9MMhySDm-N4XzgDJw/s1200/2303%E7%99%BD%E6%A2%85.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjl5cgmLO2Y3EprcBxR8pj2TYwWiFe9J159fu1nSxIen0nI0wjbyDD8sqQzWvqE_wF9XVG3PmaOfwIft8ndtJ3eBpT42E3k9sW9aa31WYlW1-DiSuvfdKWJefY_ZCm3lF5pyYI7z4BYNmUbnPbrD8LGPzuqIRmFm6omCNqQuF2cC9MMhySDm-N4XzgDJw/w400-h300/2303%E7%99%BD%E6%A2%85.jpg" width="400" /></a></div><p></p><p>昨日の朝、庭へ出ると、足下に白い破片が数枚落ちているのが目に付いた。一瞬「ん、何だ、これ?」と思ったが、梅の花びらと分かった。よくみると、数枚ではなく、数十枚だった。隣の庭の白梅が散り始めた。</p><p><br /></p><p>梅が散るとき。</p><p><br /></p><p>・・・・いいなと思った。</p><p>まだまだ寒い春先に咲き始める梅の花。散るときは、いかにも「春っぽくなってきた」と実感するときだ。梅は、まるで散ることで、何かを始めているよう。</p><p><br /></p><p>インドのヒンズーの神々の中で、一番人気は、断トツでシバ神だ。破壊の神様。壊すことは新しいことの始まりだということを、インド・ヒンズー教徒の人たちは、よく知っている。または、新しいことをすることは、程度の差こそあれ、何かが壊れることを、よく知っている。</p><p><br /></p><p>ちなみに私が、ヒンズーの神々の中で好きなのは、クリシュナ。ビシュヌの化身で、維持の神様。クリシュナが登場する絵は、だいたい川沿いで、綺麗な女性に囲まれながら、笛を吹いている。いいですね〜。何かとっても平和で穏やかな感じが好きだ。</p><p><br /></p><p>梅が散る光景を見られるのは、梅の木にまだ花が残っている間。あと一週間もないだろう。花が散りきって、新芽が出る。そして3ヶ月後には、梅の実が付くなんて、今は信じられない。</p>下条剛史http://www.blogger.com/profile/02819098801439171189noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-3584899992923505345.post-88173073108691329582023-03-02T10:44:00.006+09:002023-03-15T13:43:01.781+09:00今宮神社・あぶり餅<p></p><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjrzyxniEGnDA1v7mQskzNWPkFggmneLxbQjVD41YC40lwWctm6o5XKLCewDdBrC3e2wUHFajq1Yl5NaNNvU8s0c4tEwaUgtLhflmpNGO0rv-Ut8NHhYVefNp8dfuG8IEYQtI8gJGsx4bxk-kD8njoua-NDK0NiCJw5ss0LYdRI4iSjNAQ7BfCGqU-2gw/s1200/2303%E3%81%82%E3%81%B5%E3%82%99%E3%82%8A%E9%A4%8501.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjrzyxniEGnDA1v7mQskzNWPkFggmneLxbQjVD41YC40lwWctm6o5XKLCewDdBrC3e2wUHFajq1Yl5NaNNvU8s0c4tEwaUgtLhflmpNGO0rv-Ut8NHhYVefNp8dfuG8IEYQtI8gJGsx4bxk-kD8njoua-NDK0NiCJw5ss0LYdRI4iSjNAQ7BfCGqU-2gw/w400-h300/2303%E3%81%82%E3%81%B5%E3%82%99%E3%82%8A%E9%A4%8501.jpg" width="400" /></a></div><br /> 半年ほど前のこと、かつてから知り合いの、和菓子の先生に、「じゃあ、一番お好きな和菓子は何ですか?」ときいてみた。ちなみに、私にとってのそれは、浅草・梅むらの「豆カン」なので、その前振りの後に、おききした。すると、彼女は 数秒考えた後、<p></p><p><br /></p><p>「京都、今宮神社の、あぶり餅です」</p><p><br /></p><p>と宣われた。そのうちに、私は大阪への出張が決まり、東京への帰り道に京都に泊まった。2月中旬。小雨がそぼ降るものの差ほど寒くなかった昼過ぎ。この空気のしっとり感は何とも京都らしいなと思いながら、今宮神社に着いた。お参りをした後、あぶり餅屋さんへ向かった。東西に走る参道を挟んで、南北に向かい合わせで二軒ある。冒頭の写真は、今宮神社の境内から東側に向かって撮ったもの。立派な門の向こうには、南側の「かざりや」が見えている。</p><p><br /></p><p>北側に「一和(一文字屋)」、南側に「かざりや」。どちらも、軒下で串に刺した餅を炭で焼いている。(下の写真は、「かざりや」) どちらも似たその焼き方を見て、私はちょっとビックリ。数本の串を持って、先端の餅の部分を、最後は赤い炭に擦りつけるように焼いていた。餅は柔らかく水分多めながら、餅は焦げる。いや、焦がす。</p><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg5wB84K2gHyq8KhCYmtioqdXPlN281XiJyZ17xP6Pr0ih3_KdjByrvwKJw2Xj_sDbIBwIYSDVEKW6dK_a3ANCIreMvORYvbkcL88YREwGJgxNg3ZulkHlFuUhnJzItGjH89JJT4tGH5BEnqrG7JjFslhz6pwuM3NiBPGRxnfPdcEzX7D1VSI4QrxGL-Q/s1200/2303%E3%81%82%E3%81%B5%E3%82%99%E3%82%8A%E9%A4%8502.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg5wB84K2gHyq8KhCYmtioqdXPlN281XiJyZ17xP6Pr0ih3_KdjByrvwKJw2Xj_sDbIBwIYSDVEKW6dK_a3ANCIreMvORYvbkcL88YREwGJgxNg3ZulkHlFuUhnJzItGjH89JJT4tGH5BEnqrG7JjFslhz6pwuM3NiBPGRxnfPdcEzX7D1VSI4QrxGL-Q/w400-h300/2303%E3%81%82%E3%81%B5%E3%82%99%E3%82%8A%E9%A4%8502.jpg" width="400" /></a></div><p>知人と二人で、最初に北側の「一和(一文字屋)」でひと皿、後で南側の「かざりや」でひと皿食した。どちらもひと皿600円。どちらの「あぶり餅」も、酷似しているが、「かざりや」の方が白味噌のタレの甘さが若干強いように思われた。私の場合、甘さが気になったので、最初の「一和」の甘さの上に、後から食した「かざりや」の甘さが乗っかって、より甘く感じたのかも知れない。</p><table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><tbody><tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgO5vpd9Jq6wDrtS7TETYp-Tx3sIdQYKDaablFeIvgHvYPg0hQ2-IlkiMtXC32fgQ2VirZJG4pMBmrAeVXuhO3uojUqWvaN5jo_AfJr3rx0Ct2WUPfB0xjWDLX79em-hwNmUvLJPaC4sTu23qqJjpQcpYvqypUFmQsCuGEMHAJn1XRobCbBAOcgoNLPWg/s1200/2303%E3%81%82%E3%81%B5%E3%82%99%E3%82%8A%E9%A4%8503.jpg" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgO5vpd9Jq6wDrtS7TETYp-Tx3sIdQYKDaablFeIvgHvYPg0hQ2-IlkiMtXC32fgQ2VirZJG4pMBmrAeVXuhO3uojUqWvaN5jo_AfJr3rx0Ct2WUPfB0xjWDLX79em-hwNmUvLJPaC4sTu23qqJjpQcpYvqypUFmQsCuGEMHAJn1XRobCbBAOcgoNLPWg/w400-h300/2303%E3%81%82%E3%81%B5%E3%82%99%E3%82%8A%E9%A4%8503.jpg" title="一和(一文字屋)" width="400" /></a></td></tr><tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;">一和(一文字屋)</td></tr></tbody></table><table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><tbody><tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhJPc4AhE3xoh3eauS-BJAyP8zXHACQaTeiOqasDrVHOtZzdl_Anhq_oBMHP_lV1BoUPdniTK3W1wGiMLWUw4zTbDwQnWbupWrBsxzMUwUV0oKPVtH2Yc-C0xvDdWZ0TCpv8se6eL9oXZhwYeY8wBmMpjvW85ETObBxuvPU1_QS0-Jbyc3UDsHKLzBOqA/s1200/2303%E3%81%82%E3%81%B5%E3%82%99%E3%82%8A%E9%A4%8504.jpg" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhJPc4AhE3xoh3eauS-BJAyP8zXHACQaTeiOqasDrVHOtZzdl_Anhq_oBMHP_lV1BoUPdniTK3W1wGiMLWUw4zTbDwQnWbupWrBsxzMUwUV0oKPVtH2Yc-C0xvDdWZ0TCpv8se6eL9oXZhwYeY8wBmMpjvW85ETObBxuvPU1_QS0-Jbyc3UDsHKLzBOqA/w400-h300/2303%E3%81%82%E3%81%B5%E3%82%99%E3%82%8A%E9%A4%8504.jpg" title="かざりや" width="400" /></a></td></tr><tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;">かざりや</td></tr></tbody></table><div><div>風情のある建物と立地の雰囲気の中で、食すあぶり餅。お茶がおいしく感じるほど、その味付けは甘いが、その甘さの中に、「香ばしさ」というより、餅の「焦げの苦味・酸味」がよく合う。「あー、このために餅を焦がして焼くんだな」と思った。この焦げをおいしく食べるための甘いタレなのだ。</div><div><br /></div><div>あとやはり、参道を挟んで、二軒あるというのは、独特の雰囲気を醸し出している。「この二軒は、代々何百年もの付き合いがあるんだろうなー。いろいろあっただろうなー。値上げするときはきっと相談しあうんだろうなー」などと、自然と思いは馳せる。それに、ポツンと一軒あるより賑やかだ。</div><div><br /></div><div>さて、あぶり餅を勧めてくれた和菓子の先生には、どう報告しようか。</div></div>下条剛史http://www.blogger.com/profile/02819098801439171189noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-3584899992923505345.post-43492049288982207862023-01-18T16:54:00.002+09:002023-01-18T17:08:08.961+09:00ドブロク、泡切り装置からカサ上げへ<p> 毎年仕込んでいるドブロク。今年は、元旦に仕込みを始めて、先週末に三段仕込みの留添えが終わった。モロミの水位が仕込んでいる瓶の8割方までになっている。ここから発酵が進むと、その泡で瓶からあふれ出ることを考慮しないとならない。</p><p>2019年の仕込み時、プロの酒蔵さんが使っている泡切り装置を真似て、自作で作ってみたのが下の動画。直径30cmぐらい。ちょっとやってみたかったというぐらいのことではあったのだけど。</p><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><iframe allowfullscreen='allowfullscreen' webkitallowfullscreen='webkitallowfullscreen' mozallowfullscreen='mozallowfullscreen' width='320' height='266' src='https://www.blogger.com/video.g?token=AD6v5dzPGmYI71VJ5CW9HiDBaDO8OhWdpwqIynhXVgiJV6zzDi3UaKQORPNIurQ1FS0-lEXy3fiOQyxATfRj1eOJWw' class='b-hbp-video b-uploaded' frameborder='0'></iframe></div><div><br /></div><div>そんなに泡が立たない頃はちゃんと泡を切ってくれていたのだけど、泡の勢いが増してくると、泡に引っかかって回転する羽が止まってしまった。回転させてたモーターは、ホームセンターで入手したものだったが、鉄道模型などを走らせるジオラマに、メリーゴーランドなど回転するものを回すためのものだった。それが、トルクというかパワー不足だった。仕方なく、その泡切り装置を諦めて、一つの瓶のモロミを、ふた瓶に分けて、溢れるのを防いだ。ふた瓶にすると、瓶によって味が変わった。モロミをちょうどよく分けるのが難しいからだった。</div><div><br /></div><div>2〜3年前、この泡切り装置のことを、どぶろくを仕込んでいる友人に話すと、「瓶には背の高いやつもあるから、瓶のカサを上げりゃ〜いいんだよ」とアドバイスを受けた。彼の家には、その背の高い瓶の現物もあり、説得力もあったが、どうも無駄に背が高いような気がして、そのアドバイスをそのまま採用する気にならずにいた。</div><div><br /></div><div>そして今年。</div><div><br /></div><div>カサ上げが必要になったら、オプション的に、段ボールなんかを筒状にすることでカサ上げして、その内側にラップを貼ればいいんじゃないかと思いついた。仕込みの初期は瓶のまま。モロミの水位が上がって泡に勢いがついてくる頃、この筒を設置し、その後発酵が収まってくれば、その筒を取っちゃえばいい。これなら、背の高い瓶を調達する必要もない。</div><div><br /></div><div>で、やってみたら、段ボールの筒の内側のラップがなかなか思うように貼り付かない。どうしても、ラップとラップの隙間が出来てしまう。泡が上がってくると、毛細血管現象で外に漏れ出てくるような気がした。悩んでいた私を見ていたうちのカミさん曰く、「そんなのモロミ全部を、一枚の大きなポリ袋で包んじゃえばいいのよ」。なるほど。</div><div><br /></div><div>で、やってみたのが、下の写真。大きなポリ袋を瓶に突っ込んでモロミを移し、カサ上げした段ボールの内側に同じポリ袋をはわしていって、上端で折り返してある。カサ上げの高さは40cmぐらいか。</div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgOsfRnmqqZZb3rWIi0kmbjpB4zMd-WXiD9R10DVEeAvzShT4vDdwJ5mIrQlPqRc3pjjMpTL1Gkox_a4hJlUCW54wxJ7H5r1S1eRvaPyU3pBBGPGQ7BJIO2KztZMUjUNtc-cbF3KgNjblxxsKG5dOR9KPMoDv5YDGx-mGWtJbgFmJFdsJswdJo11Z4svg/s1200/2301%E3%81%A8%E3%82%99%E3%81%B5%E3%82%99%E3%82%8D%E3%81%8F01.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgOsfRnmqqZZb3rWIi0kmbjpB4zMd-WXiD9R10DVEeAvzShT4vDdwJ5mIrQlPqRc3pjjMpTL1Gkox_a4hJlUCW54wxJ7H5r1S1eRvaPyU3pBBGPGQ7BJIO2KztZMUjUNtc-cbF3KgNjblxxsKG5dOR9KPMoDv5YDGx-mGWtJbgFmJFdsJswdJo11Z4svg/w400-h300/2301%E3%81%A8%E3%82%99%E3%81%B5%E3%82%99%E3%82%8D%E3%81%8F01.jpg" width="400" /></a></div><br /><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh6JAgdg08W4WgUx22AjCbFH7lBDhwVviiQRzXmWDpn1Ldcnc9sIbG-PoxKCsdBAon3Oz3MK1AMyQg8cujZXofmx8MyjM8tYEz02c0b5q_hFj8K5Oq2goveHJkeG1AjgdPP0tTYyfQeLwmMX6DNfYLpWwzu3jeeHP_aB3j1Gx5rkNyueInZzwtAw8HFow/s1200/2301%E3%81%A8%E3%82%99%E3%81%B5%E3%82%99%E3%82%8D%E3%81%8F02.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh6JAgdg08W4WgUx22AjCbFH7lBDhwVviiQRzXmWDpn1Ldcnc9sIbG-PoxKCsdBAon3Oz3MK1AMyQg8cujZXofmx8MyjM8tYEz02c0b5q_hFj8K5Oq2goveHJkeG1AjgdPP0tTYyfQeLwmMX6DNfYLpWwzu3jeeHP_aB3j1Gx5rkNyueInZzwtAw8HFow/w400-h300/2301%E3%81%A8%E3%82%99%E3%81%B5%E3%82%99%E3%82%8D%E3%81%8F02.jpg" width="400" /></a></div><br /><div><div>これで、いくら泡が勢いを増しても大丈夫だろう。ひと安心。</div><div>結局は、いろんな人のアイデアにお世話になって、改良されている。</div><div>2月上旬の完成が楽しみだ。</div></div>下条剛史http://www.blogger.com/profile/02819098801439171189noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-3584899992923505345.post-19631618604203409862022-09-30T15:40:00.002+09:002022-10-06T11:50:28.208+09:00アシダカグモとタランチュラ<p></p><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjQtF31ssQwRWdBKEwZtE9X0KxocU7vwv6-REv68-CljMexU0EvcWSrqBff2QeTTTX7YuDb8wR81F01E6hrZfGWhAsciHgnGf_9dRsk-Mwnn90_8Q_HYL2WwEO1gp1jpTNx0-KCNqsKkOwR1LObzIA5ufcxn8RYQP7KKhVHEEH13YPwzZEQ20_7n15AEA/s1200/2209%E3%82%A2%E3%82%B7%E3%82%BF%E3%82%99%E3%82%AB%E3%82%AF%E3%82%99%E3%83%A2.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjQtF31ssQwRWdBKEwZtE9X0KxocU7vwv6-REv68-CljMexU0EvcWSrqBff2QeTTTX7YuDb8wR81F01E6hrZfGWhAsciHgnGf_9dRsk-Mwnn90_8Q_HYL2WwEO1gp1jpTNx0-KCNqsKkOwR1LObzIA5ufcxn8RYQP7KKhVHEEH13YPwzZEQ20_7n15AEA/w400-h300/2209%E3%82%A2%E3%82%B7%E3%82%BF%E3%82%99%E3%82%AB%E3%82%AF%E3%82%99%E3%83%A2.jpg" width="400" /></a></div><br /> 一ヶ月ほど前の朝一番で、我が借家の一階にある客間に泊まっていた義姉が、「夕べ、でっかいクモがいてビックリした」と、やや慌て気味に言った。10cm以上は優にあったらしく、彼女は自分でネットで調べ、「おそらくだけど、アシダカグモではないか?」ということだった。アシダカグモは、しばしば家の中に住み、ゴキブリなど家の中の虫を食べるらしい。益虫と言える。ただ、10センチ以上となると、存在感が結構あって、単純に益虫と思うのも、人によっては難しいかも知れない。<p></p><p><br /></p><p>そして、その1〜2週間後の早朝5時頃、高3の娘が「でっかいクモがいるよ。起きてよ」と熟睡中の私を起こした。普段、彼女はゴキブリを発見すると、すぐに私に知らせる。つまり私は退治役なのだが、「こんな時間に退治かよ」と思った私は、これくらいで起きたくなかったので、「んー」と気のない返事をして、再び眠りに落ちた。</p><p><br /></p><p>そして本格的な起床後、彼女にそのクモの話を詳しくきいた。二階に寝ていた彼女は、朝方トイレに起きたついでに、喉が渇いたからと、一階のキッチンの冷蔵庫へ向かったらしい。すると、キッチンの床に、そのでっかいクモ。もちろん、一ヶ月前の義姉が見たアシダカグモらしきクモの話を思い返していたが、義姉の話より、足が太く身体はモコモコしていたらしい。そこで、このチャンスを逃したら次はいつになるか分からないので、(退治して欲しいということではなく)まずは私に見せたいということだった。</p><p><br /></p><p>「ん? 足が太くて、身体がモコモコ?」</p><p><br /></p><p>私はタランチュラを思い起こした。タランチュラとなると、私が真っ先に思い起こすのは、昔観た映画のワンシーンだ。映画の名前や内容は覚えてないのだが、1分間ぐらいのそのシーンだけが忘れられない。たぶん西部劇だったと思う。</p><p><br /></p><p>靴を履いたまま仰向けにベッドに横たわっている屈強なガンマン。はたと気づくと、タランチュラが彼のスネに乗ろうとしている。彼は金縛りにあったように、身体を微動だに出来なくなる。額には玉の汗が吹き出し、タラリとしたたる。タランチュラは至ってゆっくりとしか動かない。無音の時間がやたらとゆっくり流れ、30秒が1時間のようだ。すると、タランチュラは、スネの上からベッドのシーツの上へとゆっくり降りる。と、その瞬間。彼はベッドのサイドテーブルにあった拳銃を素早く掴み、そのタランチュラを撃つ。もちろん一発で命中。彼は大きく息をひとつつき、額の汗を拭う。</p><p><br /></p><p>この話を家族にすると、みんな怖がり始めた。最近は、日本にいない爬虫類や虫など、近所には内緒でペットとして飼ってる人がいるから、そのクモがタランチュラである可能性も100%否定することは出来なかった。益虫のアシダカグモか? それとも、もしかしたら猛毒のタランチュラか?</p><p><br /></p><p>しかーし、今どきだからネットで検索。すると、そのイメージに反して、タランチュラはたいした毒ではないらしいことが分かった。「死亡例はない」という記述も。</p><p><br /></p><p>ということは、たとえ逃げ出したペットのタランチュラであっても恐れることはなく、無論、アシダカグモの可能性の方がよっぽど高いが、アシダカグモはゴキブリを食べてくれる。という結論に至った。カミさんからは「事実無根の脅かす話をするあなたが悪い」と怒られるし、普段ゴキブリを恐れている娘も、「いくらでかくても、ゴキブリ食べてくれるんなら、全然オッケーじゃん。むしろ、ウチに住んでて欲しい」と言い出し、これからはそのクモ様を守っていこうということになった。</p><p><br /></p><p>こうしてすっかり風向きが変わった2〜3日前、カミさんが洗面台のすぐ横で、でっかいクモ様を見つけた。それが冒頭の写真。大きさは、だいたい広げた足の先から先までが15センチぐらいか。私はこのとき就寝前の歯磨きをこの洗面台でしたかったのだけど、どういう訳か、クモ様は動かない。しびれを切らした私は、20センチぐらいしか離れてないところに立って、歯を磨きながら、「頼むから、オレのスネの上に乗ってくるなよ」と心の中で呟いた。</p>下条剛史http://www.blogger.com/profile/02819098801439171189noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-3584899992923505345.post-50301080799856785232022-08-23T14:28:00.001+09:002022-08-31T16:34:01.749+09:00食えると食えないのあいだ<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh42Ckm9hdhqJo8EZpYhA_FQiUv0POsriDN4QQLHX7xg3t4vISTTdn57tDQr9QcLvnXQ8WUWWePEEZxNDjbC8B12lvS3r2Je7cuQ2uJpA_XZHz_Rp-Lf75yUitH7DXPbWAuaMWekWTftkGQVvcI8MwTf1eX4p6bCdv8IrZnHIQyZ0EdKnqscqFKRXJ3PQ/s1200/2208%E3%83%88%E3%82%99%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%B302.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh42Ckm9hdhqJo8EZpYhA_FQiUv0POsriDN4QQLHX7xg3t4vISTTdn57tDQr9QcLvnXQ8WUWWePEEZxNDjbC8B12lvS3r2Je7cuQ2uJpA_XZHz_Rp-Lf75yUitH7DXPbWAuaMWekWTftkGQVvcI8MwTf1eX4p6bCdv8IrZnHIQyZ0EdKnqscqFKRXJ3PQ/w400-h300/2208%E3%83%88%E3%82%99%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%B302.jpg" width="400" /></a></div></div><div>上の画像は、ドリアンの房。7月にベトナムへ行った際、あるご家庭でご馳走になったもの。濃厚なドリアンを満喫すると、表れ出るでっかい種が下の画像。種の方がカサあるんじゃないかと思うほど。</div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh_NZdzAhVnkZISS5hfQMRCGiX0rZSF8alVaNBf-dZCoDnAM0DiCmi0GLk1Id21_rx1dhrlRyzFVHZTw4Zgw1mwRQgpbov9httmsD9p8mFFmKNJKdqy0ZF56SGnAd2eQq_W5RW9Vzpp2a8m3_pMnktBNYEHAyZsGO3GeRtAT7cCPTxps2g_RAvWyLqvQQ/s1200/2208%E3%83%88%E3%82%99%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%B303.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh_NZdzAhVnkZISS5hfQMRCGiX0rZSF8alVaNBf-dZCoDnAM0DiCmi0GLk1Id21_rx1dhrlRyzFVHZTw4Zgw1mwRQgpbov9httmsD9p8mFFmKNJKdqy0ZF56SGnAd2eQq_W5RW9Vzpp2a8m3_pMnktBNYEHAyZsGO3GeRtAT7cCPTxps2g_RAvWyLqvQQ/w400-h300/2208%E3%83%88%E3%82%99%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%B303.jpg" width="400" /></a></div>「ドリアンの種ってでっかいよなー」と私が呟くと、「それ、食べられるよ」とその家の方に言われた。湯がくと、芋のようらしい。日本帰国直前だったので、この種を数個持ち帰って、東京の自宅で湯がいてみたのが下の画像。<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEivq6wgqwO2QCpCweq-xmkiNjqi9vD8Qwc1sD7hZWjp28WryBVMiLVNB7D9Ax7QMipj2tDhRQ671ergiwTGmkhysy0GokKfOwOSa04AOKRs4Z97RBQNTMA9oAIjZyfHE-KmilLz7PyEvJdFPblAquGp12gjmrKRCuCdCC2aaowid_nlSIK6kChlIIzHOg/s1200/2208%E3%83%88%E3%82%99%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%B301.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEivq6wgqwO2QCpCweq-xmkiNjqi9vD8Qwc1sD7hZWjp28WryBVMiLVNB7D9Ax7QMipj2tDhRQ671ergiwTGmkhysy0GokKfOwOSa04AOKRs4Z97RBQNTMA9oAIjZyfHE-KmilLz7PyEvJdFPblAquGp12gjmrKRCuCdCC2aaowid_nlSIK6kChlIIzHOg/w400-h300/2208%E3%83%88%E3%82%99%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%B301.jpg" width="400" /></a></div><div><div>塩を少し振って食べてみると、たしかに芋のような、はたまた栗のような・・・・。ん、昔食べた菱(ひし)の実が一番似ているか。断面からも察しがつくと思うが、ベニハルカのようなネットリ感はほとんどなく、サッパリとした食感と味。まー、オッケー。ところで、私はそれ程ではないが、「ドリアン好きな人」という人がいる。やや依存症気味に「ドリアンを食べる幸せ」が止められないという人だ。でも、この種を特別好きな人はほとんどいないだろう、と思った。</div><div><br /></div><div>話は変わります。</div><div><br /></div><div>昔、35年ぐらい前、関西の山の中に住んでいて、ヤマゴボウと呼ばれる植物が目に付いた。都会育ちの私は、当時、まだ名前も知らなかったヤマゴボウの垂れ下がった紫色の実が、ベリー系の実のようにも感じ、「これ食べられるんじゃないか(うまいんじゃないか)」と思った。そして、やや心躍りながらその実を集め、ザルで粗く漉し、ボウルに集めた紫色の汁をやや慎重に口に含んだ。舌の上に広がった汁は、ちっとも旨くなく、少し後にはピリピリする感覚もあり、すぐに吐き出した。何日かして、地元の知人にその話をすると、「あれは毒だっていうよ。あなた大丈夫だった?」と驚かれた。幸い飲み込んではいなかったが、危なかった。今なら、まずはネットで調べて・・・・、というところだろうが、それもない時代だったし。</div><div><br /></div><div>さて、「ヤマゴボウ」と聞いて、本来私が連想するのは、その味噌(または醤油)漬けだ。</div><div><br /></div><div>碓氷峠の名物で「おぎのや」の釜飯がある。子供の頃、東京から親父の実家がある長野へときどき連れてってもらったが、その途中、横川駅で必ずその釜飯(弁当)を買った。当時の急行・特急列車は、横川駅で乗客が釜飯を買う時間のために、通常の停車時間より長く停まった。10分ぐらいだったか。そのぐらい人気の釜飯だったのだが、蓋を開けたときに立ち上る香りを私はあまり好きになれなかった。しかし、その釜飯に必ず付いていた、「香の物」の薄い木の小箱に入ったヤマゴボウの味噌漬けは、大好きだった。</div><div><br /></div><div>紛らわしいが、私が35年前、山の中で口にした毒のあるヤマゴボウとそれは別物だ。それから10年か20年か後になって、そのおいしい方のヤマゴボウは、ゴボウ(牛蒡)ではなく、「モリアザミの根」であると知った。</div><div><br /></div><div>時が飛んで、今年の春。</div><div><br /></div><div>我が家の庭に、どこからか飛んで来た種で、突然アザミが芽を出した。「もしかすると、モリアザミかも知れない」と、味噌漬けのイメージも湧いていた私は、成長を見守った。ある程度大きくなると、トゲが痛かった。今だからネットで検索だ。「モリアザミ」ではなく「ノアザミ」だった。それでも諦めきれなかった私は、花も咲き大きくなったそのノアザミの根を掘り起こした。それが下の画像。</div></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhbBj0To-BOcoiVS78TE8l9gfRlS-9hyQjpZ97D5scR8rCTDo_gBWnjuTrE1XZ_YR8nnpL3MY9HMVtgfEKjIh8Fz1gw52lcpXLnsKQlrRH4WQwMrw4rP5mGqU-MzSB_guZnD85fej3ZUuo8sLF2hUTVld1AGE_LN2E6mc_yN2fd-SAVCCR6nC69T3k3yA/s1200/2208%E3%83%8E%E3%82%A2%E3%82%B5%E3%82%99%E3%83%9F.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhbBj0To-BOcoiVS78TE8l9gfRlS-9hyQjpZ97D5scR8rCTDo_gBWnjuTrE1XZ_YR8nnpL3MY9HMVtgfEKjIh8Fz1gw52lcpXLnsKQlrRH4WQwMrw4rP5mGqU-MzSB_guZnD85fej3ZUuo8sLF2hUTVld1AGE_LN2E6mc_yN2fd-SAVCCR6nC69T3k3yA/w400-h300/2208%E3%83%8E%E3%82%A2%E3%82%B5%E3%82%99%E3%83%9F.jpg" width="400" /></a></div><div>実は、このノアザミさん、庭の敷石の隙間から生えていたこともあり、引っこ抜くのに苦労した。味噌漬けのイメージ故に、自然薯のように何とか根っこを切らずにそのまま掘り出したかったからだ。・・・さあ掘り出した。触ってみると、かなり固い。「こりゃ味噌漬けは無理だな、やっぱりモリアザミでないとダメか・・・・」、と落胆していたら、カミさんが、繊維を短く刻んでキンピラはどうかとの進言。しかし、残念ながら、ノアザミの根は、繊維が太くひたすら固い。味も旨いとは言えず、ほとんど食べられなかった。</div><div><br /></div><div>言うまでもなく、現在の食は、先人たちが、いろんなものを試食し、料理法も考えてきた結果の集大成だ。私を含めた現代人は、その事実をすっかり忘れてしまっていないかと、ふと思った。その綿々と続いてきた過程では、具合が悪くなったり、ときには命を落とした人もいただろうとさえ思う。また、飢え故に未知のものを食べたということもあったかも知れない。それ故に、味覚は現代の私たちよりも鋭かったに違いないし、その試食の経験は自分のためだけでなく、周り(社会)の人のためにもなった。そして、今に至る。現代では、山菜採りやキノコ狩りで、たまに事故があるが、それは試みたというより、(トリカブトとモミジガサのように)単に見間違えが多いのではなかろうか。もしかすると命がけになったかも知れない状況の下での未知のものの試食。それを思うと、「あー、旨い」、「不味い」と気軽に言う私たちの味覚は、ただの「お遊び」に思えてくる。</div><div><br /></div><div>私のように(毒のある)ヤマゴボウの実を試食した人は必ずいたと思うし、ノアザミの根を、試食した人がいて、紆余曲折の末、それを味噌漬けにした人がいたからこそ、私の好物のヤマゴボウの味噌漬けがある。未知のものの試食にはリスクを伴いもするが、数多の中から「これはいけそうだな」と感じたものを選んだだろうから、私が毒のあるヤマゴボウを試食したときのようなワクワク感もあったはずだ。</div><div><br /></div><div>今回私は、モリアザミと同類だからと理屈っぽくノアザミの根を試食しただけだけど、少しだけ、先人たちの心意気と味覚を想像した。</div>下条剛史http://www.blogger.com/profile/02819098801439171189noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-3584899992923505345.post-91642363295326758202022-06-30T12:25:00.001+09:002022-06-30T12:30:38.216+09:00神保町 天ぷら いもや<p></p><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjo1EuOk8GW2z87gsSmsOv2aJGzHzCHzZqULziINyA0PFCOfG22ylfO4ZDMEObzPyli8cOk54VD-uyjQTzDFXAXIyFUta_LwUlXnbAb-wxgFed6BvmI0Mtt2PKFxbia8sRB-EI4H_F5ArdjGWXzD4TiXWGv_BSUxaUhwhgHoWAoRq0ywnA2Nk8Pwg6jOA/s1200/2206%E3%81%84%E3%82%82%E3%82%84.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjo1EuOk8GW2z87gsSmsOv2aJGzHzCHzZqULziINyA0PFCOfG22ylfO4ZDMEObzPyli8cOk54VD-uyjQTzDFXAXIyFUta_LwUlXnbAb-wxgFed6BvmI0Mtt2PKFxbia8sRB-EI4H_F5ArdjGWXzD4TiXWGv_BSUxaUhwhgHoWAoRq0ywnA2Nk8Pwg6jOA/w400-h300/2206%E3%81%84%E3%82%82%E3%82%84.jpg" width="400" /></a></div><br /> 40年ぐらい前(高校生から二十歳過ぎぐらいまで)、神保町界隈をよく歩いた。当時このあたりは、本屋はもちろん、楽器店、スキー用具店、登山用具店(今で言うところの、キャンプ・トレッキング用具店)などが軒を並べていたためだ。また隣町の秋葉原には、大小のオーディオ店がたくさんあって、レコードは、石丸電気2号館(または本館)が、当時日本で一番の品揃えだったと思う。本やレコードはたまに買ったが、それら以外は高価なのでほとんどが下見。買う場合は、数回の下見は欠かさず、結局、買わないことさえあった。そんな神保町界隈を私は楽しんだ。そして、歩いていれば腹は減る。元々学生街だったから、多くの「安くてしっかり食べられる飲食店」があった。そしてそれらは今でもある。<p></p><p><br /></p><p>昨日は、たまたま昼頃に飯田橋での用事が終わって、さて昼飯と思った際、ふと神保町の「いもや」に行きたくなった。ほとんど40年ぶり。昔のおぼろげな記憶だと、神保町の交差点を水道橋方面に向かって左側の路地を入ったところにあったと思ったのだけど、検索してみると、右側の路地を入ったところだった。ちょっと気になったので、ネットで調べてみると、「いもや」は、創業者の店からのれん分けで、天丼・天ぷら・とんかつと、数店舗あったらしく、その後それらの店は次々となくなっていき、今は、「天ぷら いもや(神保町)」と「とんかつ いもや(馬喰町)」の2店舗だけらしい。当時の私は、そういったことはほとんど気にしておらず、ただ「おいしいものを腹一杯食べたい〜」というモチベーションの下、あちこちで食べていた。</p><p><br /></p><p>さて、40年越しの再訪。厳密には当時と違っていたかも知れないが、店の雰囲気は変わってない。寿司屋のような白木のカウンターの中で、年配のご夫婦が中心となって、次から次へと入ってくる客に対応していた。天ぷら定食、750円也。猛暑の中、ミョウガを欲し、オプションで付けてもらってプラス100円。もうボリュームたっぷりなことは分かりきっていたので、「ご飯は軽く」。ちなみに、ここは食事のための天ぷらなので、アルコール類は置いていない。</p><p><br /></p><p>最小限の言葉で、黙々と天ぷらを揚げ続けるご主人。そのタイミングに合わせて、お茶、ご飯、味噌汁、天つゆなどを出し続ける奥さん(と思われる方)。(透明のポリシートの奥のバックヤードで、もうひとかたいらっしゃった) 何て言うかな〜。このご夫婦の所作に迷いが全くないのです。カウンター越しに見ていて感じる、何とも言えぬ安心感。胃袋だけでなく、心まで満たされる。この日の東京は、35℃を越える猛暑。直径50〜60-cmはある、揚げ油(カドヤのごま油)がたっぷり入った銅の大鍋。その前に立ってひたすら天ぷらを揚げ続けるご主人。奥さん担当の味噌汁は、ぐつぐつ煮たて続けてるから、味噌の香りなんかぶっ飛んでるが、汁よりもサイの目の絹ごし豆腐の方が多い味噌汁は、「本だし(らしき)」の鰹の味がビシッと利いている。その大衆さを、またよく感じてしまうという、魔法のような味噌汁。</p><p><br /></p><p>「この仕事をしていることが、私たちの天職」</p><p>このお二人が働く姿そのものが、そう語っている。</p><p><br /></p><p>なっくなってしまった他の「いもや」もそうだが、近年、こういったお店が、後継者不足で閉店することが多い。かといって、私が継げる訳ではないのだけど、「こんな魅力的な仕事なのに・・・・」と、甚だ勝手に、残念がる私がいる。天ぷらは、江戸時代に屋台で始まったと聞く。にぎり寿司も蕎麦もそうだ。元々は決して高級なものではなく、誰もが食す大衆的なものだった。太白のごま油を使って、難しそうな顔して揚げている、高級天ぷらもおいしいが、「原点はこっちだよな」と思う。</p>下条剛史http://www.blogger.com/profile/02819098801439171189noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-3584899992923505345.post-53977878093305989242022-05-11T10:33:00.001+09:002022-05-11T10:50:35.810+09:00円通寺の時間<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhEVzItHZxlX6t_cCbS-svLYOneFG8WkjU8-ouredkwSOBs5YmQvVF79zpBHTuKCi1LuyJjZDL4QFbV7RJABDVv37_fx_LHZQKRV-gJcmEhIGt2TAaEawcEMMmmqdL3CZtoPXMxBkd_d2yS2Bq12IBYvRdj2tfD6NPA75KPWrfcWdHlwQ8sQyqkbMNvYw/s1200/2204%E5%86%86%E9%80%9A%E5%AF%BA01.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhEVzItHZxlX6t_cCbS-svLYOneFG8WkjU8-ouredkwSOBs5YmQvVF79zpBHTuKCi1LuyJjZDL4QFbV7RJABDVv37_fx_LHZQKRV-gJcmEhIGt2TAaEawcEMMmmqdL3CZtoPXMxBkd_d2yS2Bq12IBYvRdj2tfD6NPA75KPWrfcWdHlwQ8sQyqkbMNvYw/w400-h300/2204%E5%86%86%E9%80%9A%E5%AF%BA01.jpg" width="400" /></a></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><br /></div><div>30年以上前になるが、京都は岩倉を中心に、2年程暮らしたことがある。滞在していたアパートの近くに円通寺というお寺さんがあり、何度か出掛けた。目的は、主に枯山水の庭。季節によって表情が変わるが、いつ行ってもいい。おそらく、私が一番好きな庭だ。</div><div><br /></div><div>その京都に3週間前に出張があった。その際、たまたま先方の都合で、半日と一日の空き時間が出来た。これはチャンスとばかり、最初の半日の午後に円通寺へ向かった。10年ぶりぐらいだったが、周りの道路や境内の様子がすっかり変わっていていた。以前はなかった立派な新しい石の壁が続く。私の他に参拝者の気配はなかったが、経験上、それは全く珍しいことではなかった。しかし、前とはずいぶん立派になった入口の門に到着すると、冒頭の写真。</div><div><br /></div><div>ナント、開いてない。</div><div>「毎週水曜日、拝観休止」</div><div>という札が掛かっている。</div><div><br /></div><div>もー、ショック、ショック、大ショック。</div><div>よりによって10年ぶりに訪れた日がピンポイントで拝観休止日だなんて・・・・。10年の月日は、拝観休止日の記憶を私から吹き飛ばしていた。諦めるほか道はない。傷心の思いで、市内在住の友人宅へ向かった。到着すると、その友人は、たまたま翌日午後の仕事がなくなったと言う。そして、「じゃあ、明日午後、(車で)円通寺行くか?」ときかれ、私は即、首を縦に振った。私には、翌日もう一日休みがあったが、閉ざされた門を目の前にしたショックで、私はその翌日再び足を向ける気になっていなかった。しかし、車でポンと連れてってもらえるとなれば、話は別だ。その友人も円通寺には興味があったらしく、有り難くも、車で連れて行ってもらうことになった。</div><div><br /></div><div>前日の余りの悔しさとこの日の嬉しさとで、意地になって撮りたくなった、翌日午後の写真が下。</div><p></p><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjvDpnPHeMrCb0D_cRxmQFYeVY0tJhLtFJuZXMhMWwaEY8bkFIcRvbWbb3yiOHT-37ZU-yVZ3ybENL6OvHhDwbdaOvwatH5rzZifwjgQiajqS_UAjAshJvPoNDhCbjM62xo3-PHfLuw7_G6tH5IT29gEKlHsKP1IRw5ZLjFJG-GIb_YhVuQw_8ZKpxmeQ/s1200/2204%E5%86%86%E9%80%9A%E5%AF%BA02.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjvDpnPHeMrCb0D_cRxmQFYeVY0tJhLtFJuZXMhMWwaEY8bkFIcRvbWbb3yiOHT-37ZU-yVZ3ybENL6OvHhDwbdaOvwatH5rzZifwjgQiajqS_UAjAshJvPoNDhCbjM62xo3-PHfLuw7_G6tH5IT29gEKlHsKP1IRw5ZLjFJG-GIb_YhVuQw_8ZKpxmeQ/w400-h300/2204%E5%86%86%E9%80%9A%E5%AF%BA02.jpg" width="400" /></a></div><div>間違え探しというほどでもないが、前日固く閉ざされていた大きな木戸と右手の鉄柵が開いている。こーでないといけない。</div><div><br /></div><div>と、ここまで、前置きが長くなった。</div><div><br /></div><div>この日の午後の庭は、下記の写真。(庭に向けてのカメラは許可されています)</div><div>先に「周りの道路や境内の様子がすっかり変わっていていた」と書いたが、さすがに庭はそのまま。</div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjl0_YlhWtFOkIj8LyxWBwjh3Qd3KGQCQYcKYZnHI-ALm7_C5ZsPZIKZLgC3pHKhqZlZHtAuLAVhjHUVlaRE92WMLXS3WhzWwz-K007H6vRduUfv3eUznBkkiS5QwxJKfHZl-IGggcvstj5nIaXp9_5f2_QYri6YILC9FIaJON4opIyl7EtUZx6V7BLkA/s1200/2204%E5%86%86%E9%80%9A%E5%AF%BA03.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjl0_YlhWtFOkIj8LyxWBwjh3Qd3KGQCQYcKYZnHI-ALm7_C5ZsPZIKZLgC3pHKhqZlZHtAuLAVhjHUVlaRE92WMLXS3WhzWwz-K007H6vRduUfv3eUznBkkiS5QwxJKfHZl-IGggcvstj5nIaXp9_5f2_QYri6YILC9FIaJON4opIyl7EtUZx6V7BLkA/w400-h300/2204%E5%86%86%E9%80%9A%E5%AF%BA03.jpg" width="400" /></a></div><div>何と美しいことか。</div><div>比叡山が霞んでいる。</div><div>この庭自体はもちろん、借景と呼ばれる比叡山を中心とした庭の背景も含め、この庭が造られたとき(江戸時代初期)から変わらないという。現代に、そんなことがあっていいのか、とも思うが、それを守り続けている人たちがいるということだ。詳しくは知らないのだが、この庭をこよなく愛する私にとっては、こんな有り難いことはない。</div><div><br /></div><div>少し意地悪なことを言うと、霞んでないときは、比叡山のテッペンにある(江戸時代初期にはなかったはずの)建物が若干見えるのだが、このときは霞んでいたので、「ちょうど」それも見えない。</div><div><br /></div><div>季節柄、新緑が目を引く。ここの枯山水は砂利ではなく、苔が敷き詰めてある。スギゴケだ。およそ半分ぐらいの面積のスギゴケが枯れていて、そこに等間隔にスギゴケの苗が植えられているように見える。そのエリアにはちょうど水が溜まっているので、低い場所のスギゴケが枯れているのか。詳しくは分からないが、スギゴケのシートを貼って修復するということは、しないことは分かる。</div><div><br /></div><div>竜安寺と違い、石の配置は、左手側に固まってある。この感覚も好きだ。また上の写真で分かるとおり、庭の奥の垣根の前後に、まっすぐ伸びた桧が4本植わさっている。太い桧だ。視覚的に、この庭の強烈なインパクトになっている。この庭は、300年以上前からあるから、これらの桧は、後から植えられたことになるのだろうか。この写真の外側になるが、左手には、樹齢何百年かはありそうな、楠の巨木も植わっている。さすがに百年単位となると、樹木の成長による太さ高さの変化は、庭の景色という面でも影響が出てくる。「変わらない」ということはこの世にないことを教えてくれる。この場合、「生きている」と言った方が適しているか。</div><div><br /></div><div>この日も庭に面した広い部屋には、先客がひとりいただけ。10分もすると、その人も去り、私たちだけになった。私たちは各々の気分で座る位置を変えたり、立ち上がってみたりと、この庭を30分ぐらい、ただボーッと眺めていた。</div><div><br /></div><div>そして、この日は、裏庭(中庭?)。</div><div><br /></div><div>ここは撮影出来ないので写真がないが、数種類の品種のツツジが咲き乱れていた。一般的に、ツツジというと、公園なんかの植え込みになってる濃いピンク色の花が咲く刈り込まれたものを私は思い起こすが、この裏庭のツツジは、別世界。淡い色のいろいろなツツジの花。花の高低や枝振りにメリハリがあり、それでいて全体的にはフワッとした華やかさを感じるという絶妙な剪定だ。表の枯山水を眺めた後の、この華やかさは格別だった。</div><div><br /></div><div>思えば前日は、ショックで再び来る気は失せていた。「一寸先は闇」と言うが、分からないものだ。連れてきてくれた友人も喜んでくれてたし。めでたし、めだたし。</div><div><br /></div><div>それにしても、この円通寺。庭もさることながら、拝観者が少ない(しばしばいない)ところがいい。竜安寺の枯山水を、もしも、一人であちこち座る位置を変えながら、一番好きな場所を見つけ、飽きるぐらいまでゆっくりと眺められたら、きっとそれもいいだろう。しかし、現実には難しいでしょ。しかし、この円通寺は、平日なら、他の拝観者がいないか、いたとしても少数だから、しばらくすると一人になれることが多い。(一度、紅葉の頃来たとき、十数人の拝観者が途切れなかったときがあったから、例外もある)</div><div><br /></div><div>庭の一番の魅力は、静かにゆっくりと、眺める時間そのものだ。円通寺は、それを与えてくれる。ただし、水曜日以外ね。お気をつけあれ。</div><div><br /></div>下条剛史http://www.blogger.com/profile/02819098801439171189noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-3584899992923505345.post-88561411503992188562022-03-24T11:28:00.003+09:002022-03-25T10:07:00.390+09:00電力需給ひっ迫警報<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhDzG7Q233WoT3ErU-sfUfKxhWVkBoY6jruh4iNDZ-yiBcv-TrMISM90o-RkJnlmXQPidR7JMRNt_D2NmqUcu4Fdz04_F5xoRUhG7NPtLn5v6_kFe2XSko-lqAZf-ByjzQ1v9uAck7ZChzThp3QyHhpJUjynannQWnTDjKQhfHM9wA0_JSwR9CHjFEe8A/s1200/2203%E7%AF%80%E9%9B%BB02.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><br /><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhDzG7Q233WoT3ErU-sfUfKxhWVkBoY6jruh4iNDZ-yiBcv-TrMISM90o-RkJnlmXQPidR7JMRNt_D2NmqUcu4Fdz04_F5xoRUhG7NPtLn5v6_kFe2XSko-lqAZf-ByjzQ1v9uAck7ZChzThp3QyHhpJUjynannQWnTDjKQhfHM9wA0_JSwR9CHjFEe8A/w400-h300/2203%E7%AF%80%E9%9B%BB02.jpg" width="400" /></a></div>一昨日の東京では、季節外れの寒さと地震による火力発電所の一部停止の影響で、「電力需給ひっ迫警報」というのが発令された。冒頭の画像は、一昨日の晩に放映されたテレ朝のニュース生番組のもの。スタジオの照明を普段より落としているとのことだった。また、下の画像は、昨日たまたま行った郵便局内の画像。「節電中」という貼り紙が目立つところに2枚貼ってあり、照明の蛍光灯が半分ぐらいになっていた。<p></p><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi0rIizvYCkh0wXqAQJuKMshgngJv9OINbktGGTJmEQc8hQtTeHageIRc8re3_krRcRd-cBhXz4YX0bO-VH2lQ8HQKxHkkGe5_SdOeTEO5mOhL-UvjcYaxdhgY4lfTSUuQu0R9vinB9P01SSfjyB6Y84DvkxjdLdnAqcjuu9XhSYunphatFcReC7GwSVw/s1200/2203%E7%AF%80%E9%9B%BB01.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi0rIizvYCkh0wXqAQJuKMshgngJv9OINbktGGTJmEQc8hQtTeHageIRc8re3_krRcRd-cBhXz4YX0bO-VH2lQ8HQKxHkkGe5_SdOeTEO5mOhL-UvjcYaxdhgY4lfTSUuQu0R9vinB9P01SSfjyB6Y84DvkxjdLdnAqcjuu9XhSYunphatFcReC7GwSVw/w400-h300/2203%E7%AF%80%E9%9B%BB01.jpg" width="400" /></a></div><p>ニュース番組の照明も、郵便局の照明も、これで十分だと思った。(追記、3月25日、この翌日のスタジオの照明は元通りになっていた。テレ朝にとっては、不十分だったらしい)</p><p><br /></p><p>東京スカイツリーのライトアップが消えて寂しいといった内容の記事が昨日の東京新聞(朝刊)にあったが、いつからだろうか、大きな建物や広い公園などのライトアップがされ始めたのは。いくらLEDになって消費電力が少なくなったとはいえ、毎晩、こうこうとあんなでっかい建物をライトアップする必要があるのだろうか? せめて年に2〜3回の方が有り難みがないか。でも、2〜3日じゃあ設置コストに見合わないということになっちゃうのかな。</p><p><br /></p><p>そりゃあ停電したら、困ることはある。一日中ラインが稼働している工場なんかは大変だ。私が直接困ることはほとんどなさそうだが、冷凍冷蔵庫では困るだろう。大きな冷凍冷蔵があるお店や倉庫は大変だ。食品ロスに繋がる。特に夏場。ただ、この裏側にはそれらより大きな問題があるように、私には思える。</p><p><br /></p><p>こういう電力不足の状況になると、あれだけ被害の出た原発や、CO2の問題を抱えた火力発電所をもっと稼働させなくては、という意見が幅をきかせるようになるだろう。</p><p><br /></p><p>私が今回の「電力需給ひっ迫警報」で思うことは、使わなくてもいい電力をどれだけ使っているか、ということに気がつくいい機会だと思っている。そもそも原発の問題や火力発電所の問題は、その数々のマイナス点(原発は戦禍では標的にされるとも言われる)だけでなく、電力の使用量を減らすことが根本の問題だ。電力をたくさん使って、たくさんモノを作り、たくさんのモノを照らそうという発想は、日本の高度経済成長時の感覚のように思えてならない。</p><p><br /></p><p>これはプラスチックの問題にも近い。まずは、不要なプラスチックを極力減らすことが最初だ。以前、このブログの下記のエントリで、新素材よりプラスチックゴミを減らすことが先と書いたが、電力も同じだ。</p><p><br /></p><p><a href="https://shio-ya.blogspot.com/2019/08/blog-post_30.html" target="_blank">新素材の前に(2019年8月30日)</a></p><p><br /></p><p>また、下記で、ダンボールのリサイクルの前にリユースだろーと書いた。</p><p><br /></p><p><a href="http://shio-ya.blogspot.com/2010/03/blog-post_26.html" target="_blank">ダンボールはリサイクル?(2010年3月26日)</a></p><p><br /></p><p>み〜んな一緒。</p><p>電力も、プラスチックも、ダンボールも、安易に使い過ぎてる。そこの問題が根本に思えてならない。安易に使いすぎることで経済が潤うなんて感覚は、いくらなんでも古すぎだろう。お店や倉庫の冷凍冷蔵庫だって、もしも、停電の可能性を前もって考えてさえいれば、ある程度は避けられる問題のように思える。</p><p><br /></p><p>子供の頃、東京の下町に住んでいた私の家は、雨漏りした。だから雨漏り用のバケツや洗面器が常備されていた。そして停電もときどきあった。だからロウソクが常備されていた。雨漏りしたとき、アッチコッチから不規則的に聞こえてくる音を音楽のように感じて楽しかった思い出がある。ジョン・ケージ氏に聞かせたかったな。そして、テレビや部屋の電球が消えて、数本のロウソクが灯ったときの幻想的な世界は忘れられない。あの頃に戻ろうとは思わないが、それらは決して悪いものではなかった、とは言いたい。</p>下条剛史http://www.blogger.com/profile/02819098801439171189noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-3584899992923505345.post-20402755711385428022022-03-10T12:06:00.005+09:002022-03-10T12:06:58.929+09:00フィシャーマンズセーター<p> </p><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/a/AVvXsEhc_WdBePbHtuRlWZn_w8Du977AKBOfwLxlp9ntEGr1UpD_7o3lyKG68kgygyZ57EdUougO0X9oXnlNo1UORPf-RYlTF_wmqHibi1G8yRodkHY_8rUzlaWy1Jcpmikcsjw-g1iNqoxNZUMlPyeTS2mHeyT9I6iy7e8T7e-vgKRHDPSe49w64bPtNP1TVw=s1200" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/a/AVvXsEhc_WdBePbHtuRlWZn_w8Du977AKBOfwLxlp9ntEGr1UpD_7o3lyKG68kgygyZ57EdUougO0X9oXnlNo1UORPf-RYlTF_wmqHibi1G8yRodkHY_8rUzlaWy1Jcpmikcsjw-g1iNqoxNZUMlPyeTS2mHeyT9I6iy7e8T7e-vgKRHDPSe49w64bPtNP1TVw=w400-h300" width="400" /></a></div><p></p><p>3月になって、東京はずいぶんと春めいてきた。12月から3ヶ月着続けたフィッシャーマンズセーター(上の写真)の冬が終わった。</p><p><br /></p><p>去年12月の初め。本格的な冬がこれから始まるという頃、「この冬は、このフィシャーマンズセーター、これ一枚でいってみよう」と思った。あれやこれやと、着る服を選ばないということだ。ズボンは、スポーツ用品店で買った、おそらく冬のアップ用の軽くて温かいもの。(モモ敷き不要) 私の下着は、<a href="http://shio-ya.blogspot.com/2010/12/blog-post.html" target="_blank">ふんどし</a>だが、肌着のヒートテックと冬用の厚手の靴下、これら3点は毎日洗濯する。この3点セットが、2〜3セットあればいいということ。フィシャーマンズセーターは洗濯しない。外ではこれにヤッケを羽織る。大事なオプションとして、デスクワーク時は、事務用の黒色の腕カバーをしてセーターの摩耗防ぐ。</p><p><br /></p><p>これにパジャマにもなる部屋着があれば着るもの全てが揃う。週末、自宅にいる間に、アップ用のズボンを洗濯するが、これはすぐ乾く。例外的に、この3ヶ月の間、この一張羅(いっちょうら)以外を着たのは、2月のエントリ(<a href="http://shio-ya.blogspot.com/2022/02/blog-post.html" target="_blank">家族の事情とティーペアリング</a>)含め2〜3日だった。コロナで、人と会うのが少なめになっていたこともある。</p><p><br /></p><p>これは中2の息子からの影響が大きかった。私は、結構服を持っている方だ。それに対して、彼は「とうちゃん、服持ちすぎ。そんなに要らない。着ない服が多いんだよ。その分、部屋が狭くなってるよ」とミニマリスト的なことを言う。「まー、服買うのは楽しみでもあるからさー」とは言ったものの、彼の言うことも分かる。それなら、着なそうな服を処分するまでしなくとも、「この冬は最少数の服で生活してみようか」と思い至った。</p><p><br /></p><p>同じ服を着始めて、一ヶ月以上経った正月過ぎ、誰も私の一張羅を指摘する人がいなかった。夕食中、家族に「ここ一ヶ月以上、オレ、毎日同じ服着てるの知ってる?」ときいてみた。カミさんは、「そーいやーそーねー」ぐらい。二人の子供は特に関心を示さない。仕事場でも一緒。数人いる中で、誰も私の一張羅を指摘する者はいなかった。私としては、ちょっと拍子抜けな気分になったが、実際はそういうものなんだろう。</p><p><br /></p><p>同じ服を着て続けて、2ヶ月と少し経った2月の初旬、外でふと春を感じたときがあった。何せ毎日同じ服だから、保温状態は一定だ。着ている服の違いで体感温度が変わることはない。ガサ張る冬服で部屋が散らかることがなかったのはもちろんだったが、気温に対してより敏感になることは考えてもみなかった。そして、何と言っても、私の周りの人たちは、私の服装なんかには興味がないことが分かった。</p><p><br /></p><p>次の週末には、3ヶ月ずぅっとお世話になって薄汚れた、フィッシャーマンズセーターを手洗いしようかと思う。</p><div><br /></div>下条剛史http://www.blogger.com/profile/02819098801439171189noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-3584899992923505345.post-34150145163264183592022-02-18T16:15:00.003+09:002022-03-10T12:07:38.272+09:00家族の事情とティーペアリング<p></p><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/a/AVvXsEi2_BurKqY_z6FQOqP-69jDho2zI8qiPqG10HE70f-6KQAX303FYsHT7oKdYqB4iJU8DSC6aeb1bR4X2akJ1bzUZRqPgb3zzY0PRMs7CgCUdyEodVRFALl_ax0nlAtCmrUzryOHSSXvyABxnKBzIaYmhRm3zAd_2sp9vLOBy0s_zPTzrpRCLCa06Ql1lw=s1200" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/a/AVvXsEi2_BurKqY_z6FQOqP-69jDho2zI8qiPqG10HE70f-6KQAX303FYsHT7oKdYqB4iJU8DSC6aeb1bR4X2akJ1bzUZRqPgb3zzY0PRMs7CgCUdyEodVRFALl_ax0nlAtCmrUzryOHSSXvyABxnKBzIaYmhRm3zAd_2sp9vLOBy0s_zPTzrpRCLCa06Ql1lw=w400-h300" width="400" /></a></div><br />ちょっとした飲食店で外食すると、食事を注文した後、だいたい「お飲み物は何になさいますか?」ときかれる。まー、食事には、日本酒かワインを合わせることが多い。<p></p><p><br /></p><p>我が家には現在、高2の娘と中2の息子がいる。家族での外食で、「お飲み物は何になさいますか?」の際、カミさんと私はだいたいアルコール類を注文するが、子供たちはだいたい「水で」、「炭酸水で」とボソッと言う。「ウーロン茶」の場合もたまにあるかな。甘さを伴ったジュース系の飲み物もメニューにあったりするが、料理を食べるのに、「甘いジュースは合わない」という感覚が子供たちにもあるようで、食後にはあっても、食中にジュース類は注文しない。そしてその子供たちは言う。「いっつも、大人はいろんな酒ばっか頼んで、水だけの自分たちは、なんか損してる気がする」と・・・・。分からなくもない。</p><p><br /></p><p>そして、うちの家族で車の運転するのは私だけ。車で出掛ける外食の場合、私はアルコールを飲めないから、「日本酒やワインがないとね〜」という類の料理屋さんへ、車で出掛けることはまずない。(代行というのがあるが、未だに一度も利用したことがない) しかし、子供たちは楽チンな車の移動を要求する。子供たちが「日本酒やワインがないとね〜」の飲食店に車で行きたいと申し出ても、私はだいたい断るのだが、すると子供らは「酒なんて飲まなくていいじゃん。子供は酒飲まないんだから、それは(大人の都合だけで)不公平だ」と・・・・。分からなくもない。</p><p><br /></p><p>そして、数ヶ月前、私は機会あって、ティーペアリングの話を聞きに行った。講師は、LogiConnecTeaの河野さん。お茶に詳しくない私が乱暴に言ってしまうと、「料理+ワイン(日本酒)」だけじゃなく「料理+お茶」もいかが?ってこと。ワインはかなりの種類があるが、お茶だってかなりある。品種や栽培の場所や天候の違いは、ブドウでもオチャノキでもあるし、寝かせておいしいものや新物がおいしいものとか、(発酵の種類こそ異なるものの)ワインもお茶も発酵のさせ方で様々になる。ま、お茶は発酵させないのもある。アルコールの有無は別にして、違うと思うのは、ワインはデカンティングや飲むときの温度を気をつけるが、お茶はそれ以上に淹れ方の選択肢が順列組合せでかなりあることか。単純には、お湯出しか水出しか。じゃあ、そのお湯の温度は何度か。お湯で入れて、冷めるの待ってさらに冷蔵庫で水出しとか。水出しの水の温度や置いとく時間でも変わる。</p><p><br /></p><p>こんな風に、ワインのように様々な味・風味があるお茶だ。料理とのペアリングもさぞかし面白いのではなかろうか。と思って、河野さんの話を聞かせてもらった。その場でいくつか実食もさせてもらうと、ワイン・日本酒とのペアリングとは別の世界ではあるものの、「これもいいな」。つまりは食べ飲むことが楽しかった。</p><p><br /></p><p>私の「これもいいな」と、二人の子供の「(水だけで)損してる」、「(車で外食に行かないのは大人の都合で)不公平だ」が繋がった。決して純粋にティーペアリングを楽しむことだけが理由ではなかったが、「各料理に合わせたいろんなお茶を(ワインのように)飲みながら、コース料理を楽しむ」、そしてそのお店には「車で行くぞー」。二人の子供を休日のランチに誘ったら、あっさり乗り気。ティーペアリングは、うちの家族内の課題を見事に解決してくれた。</p><p><br /></p><p>お店は、ヴェッキオ・コンヴェンティーノ(埼玉・越谷)。</p><p>車で行ったので、駅からの道のりは分からないのだけど、人通りの少ないところにポツン佇んだカジュアルなお店。シェフの清水さんの料理を、河野さんがティーペアリングとともにサーブしてくれた。</p><p><br /></p><p>料理は優しい味付けの野菜料理中心で、おいしゅうございました。(料理11品+お茶8種)</p><p>一番印象に残っているのが、アミューズに出てきた、一口サイズの、何かにのっかってるマスカルポーネを生ハムで巻いて、その上にドライイチジクのスライスがのっかってたの。その画像はないけど、文末にいくつか画像を載せます。食事をしながら写真撮るのは、子供の運動会の写真撮るのが難しいのに似てる。しっかり写真撮ろうとすると、その場の食事や運動会を楽しめなくなる。</p><p><br /></p><p>ちなみに冒頭の写真は、ほうじ茶をさらにバーナーで炙ってるところ。このお茶はワイルドな肉料理に合わせる。タンニンの効いた赤ワインのような感覚。半発酵の水出しウーロン茶の淡い酸味や釜入り茶の淡い香ばしさを異なる料理に合わせる。酒飲みの私だが、8種のティーペアリングを楽しんだ。が、最後に、ティーンエイジャー二人にとっての、ティーペアリング。あえてちょっと困ったこと。彼女は、食事中、二度もトイレに行ってて「(お茶で)お腹ゲボゲボ」。彼は、「お茶飲みすぎて、夜眠れなかった」。私は一度もトイレに行かず、毎日コーヒーでカフェインをとってるせいか、眠れなくなることもなかったが、二人とも、2時間ぐらいの間に8杯ものお茶を飲んだことはなかっただろう。河野さんも、食事の最初に、「無理してたくさん飲まなくていいからね」と添えてくれたが、「この料理にこのお茶」とサーブされると、8杯ぐらい飲んでしまう。それは子供たちも一緒だったんだろう。アルコールもお茶も、楽しけれど、飲み過ぎ注意に変わりはない。</p><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/a/AVvXsEjErVJt7PqxBg1GJCMoquT3aI81kp7p0S-BByuLcvKT8Z7nVMHVTOn09VTvtmz8EARdTbHiA5hMDu1yF8wIb8M-Ivax4Yl5onNPK2lLCRufZzqT8t38XSs7La9zlu56m0vc2C0ucxDpTQuV5uzTvE2T84h9AUrXfE4KFKjIfO5ksRYDIFqUTF1toJ2UUA=s1200" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="900" height="320" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/a/AVvXsEjErVJt7PqxBg1GJCMoquT3aI81kp7p0S-BByuLcvKT8Z7nVMHVTOn09VTvtmz8EARdTbHiA5hMDu1yF8wIb8M-Ivax4Yl5onNPK2lLCRufZzqT8t38XSs7La9zlu56m0vc2C0ucxDpTQuV5uzTvE2T84h9AUrXfE4KFKjIfO5ksRYDIFqUTF1toJ2UUA=w240-h320" width="240" /></a></div><br /><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/a/AVvXsEhYUPQyb8obX6aB7p9zI_O4BXVOHjOo70QCqpmlaJra3u80bB1tnBJJeouRTO5H-3pi438Wi99NgdDI9PHBBmSGbQav0GSk_txAzvYXOUghgSRNtxyw5vWVrJUN76HA_7aQj83UHaQ2wajbMt4_YIqtXmYlekC4TTdOAlNCaQw4jc9el_4pJZP4vYN6Pw=s1200" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="900" height="320" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/a/AVvXsEhYUPQyb8obX6aB7p9zI_O4BXVOHjOo70QCqpmlaJra3u80bB1tnBJJeouRTO5H-3pi438Wi99NgdDI9PHBBmSGbQav0GSk_txAzvYXOUghgSRNtxyw5vWVrJUN76HA_7aQj83UHaQ2wajbMt4_YIqtXmYlekC4TTdOAlNCaQw4jc9el_4pJZP4vYN6Pw=s320" width="240" /></a></div><br /><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/a/AVvXsEiIPuR6iy0R7IK3a4mQRGtxCOVamJI2KGkp6Z1vw8GnUaFjcjOhfcP1Cai3InjfldfTNkq9LPU2pCAb2Nwm9p3p1ei7n6ixznmiH78X4i5dXmLadf3n7g_yozmngdiW7fUF1TtKK3IXP6th0S12EAhUpF-hstNaJO7DDi0nzD90TG13uvorQe4JUa_pFQ=s1200" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="900" height="320" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/a/AVvXsEiIPuR6iy0R7IK3a4mQRGtxCOVamJI2KGkp6Z1vw8GnUaFjcjOhfcP1Cai3InjfldfTNkq9LPU2pCAb2Nwm9p3p1ei7n6ixznmiH78X4i5dXmLadf3n7g_yozmngdiW7fUF1TtKK3IXP6th0S12EAhUpF-hstNaJO7DDi0nzD90TG13uvorQe4JUa_pFQ=s320" width="240" /></a></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><br /></div><br /><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/a/AVvXsEjDVoRR26wjrdOM0pmtbbSzesNLoGS1wMpaH-tpF_E-YLTDD9q2K-AG-PXTlj3ld6otADU1vfqeJ3VI7Yiin25L1lklClfPT-njeIe5-sBaNaq6V84qqelgSbD8MmU4br6YDkAeKBx6xblazF8TcbT-uoQK7QPd4Lu6hpjOqSDNQOGaDFNk-OJj2bppIA=s1200" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="900" height="320" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/a/AVvXsEjDVoRR26wjrdOM0pmtbbSzesNLoGS1wMpaH-tpF_E-YLTDD9q2K-AG-PXTlj3ld6otADU1vfqeJ3VI7Yiin25L1lklClfPT-njeIe5-sBaNaq6V84qqelgSbD8MmU4br6YDkAeKBx6xblazF8TcbT-uoQK7QPd4Lu6hpjOqSDNQOGaDFNk-OJj2bppIA=s320" width="240" /></a></div><br /><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/a/AVvXsEgdXNMtKJYIZbTJFyYCPq7XqcwWRryiDQuUFgjlZWg1ix3m1ysuuZU0czcNiaxsG0wlAJIg8hKmFbI1gNI6voY1ppiGzKN33A8wTUj_dtVUrG-uk3hLB_uDNsnOW1P57PbK6xaOS6oSYAXVmCvRz6TyG5xgB21auJlsLma5McknoIT3nVvbLf1kcn-2wA=s1200" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="900" height="320" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/a/AVvXsEgdXNMtKJYIZbTJFyYCPq7XqcwWRryiDQuUFgjlZWg1ix3m1ysuuZU0czcNiaxsG0wlAJIg8hKmFbI1gNI6voY1ppiGzKN33A8wTUj_dtVUrG-uk3hLB_uDNsnOW1P57PbK6xaOS6oSYAXVmCvRz6TyG5xgB21auJlsLma5McknoIT3nVvbLf1kcn-2wA=s320" width="240" /></a></div><p><br /></p>下条剛史http://www.blogger.com/profile/02819098801439171189noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-3584899992923505345.post-57608876066163590212022-01-13T11:06:00.007+09:002023-07-06T13:46:50.903+09:00フライパン焼き豆腐<p></p><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/a/AVvXsEh8RzIvZi7mgJfdiWSiStgbAISJnHnY6RVFvxLkUMc6lUmHSllO9vHh9WRBmalsLXaXKxSApHp3rlXsRj4VkgrGFvsHckcbiYZKx-4SUBW0zm9z_PNDtELL7UE8lv2MApKOOzste9QDj6fO9FGrUEpBLYHDEDqpRrchSWyYPhfWCPQQlcAScBf_hZoCJw=s1200" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" height="240" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/a/AVvXsEh8RzIvZi7mgJfdiWSiStgbAISJnHnY6RVFvxLkUMc6lUmHSllO9vHh9WRBmalsLXaXKxSApHp3rlXsRj4VkgrGFvsHckcbiYZKx-4SUBW0zm9z_PNDtELL7UE8lv2MApKOOzste9QDj6fO9FGrUEpBLYHDEDqpRrchSWyYPhfWCPQQlcAScBf_hZoCJw=w320-h240" width="320" /></a></div><p></p><p>先日、久しぶりに晩飯をすき焼きにした。牛肉を食わないカミさんは出張中。彼女は出張前に、「私のいない間にどうぞ」と、牛肉、春菊、しらたき、白い長ネギ、シメジ、木綿豆腐を冷蔵庫に用意してくれた。鳥取出身のカミさんと東京出身の私では、食の感覚が微妙に異なる。今回のすき焼きの材料はほぼ十分だが、私だったら、シメジじゃなく(汁が絡みやすく、味にややあるクセがいい)エノキ、豆腐は焼き豆腐だ。あと焼麩だが、今回は省略。</p><p><br /></p><p>エノキはシメジで代用。そして、豆腐を手に取りながらふと考えた。</p><p><br /></p><p>「豆腐を焼きゃあいいじゃないか」</p><p><br /></p><p>菜種油を薄らと敷いたフッ素樹脂加工のフライパンで熱した。(冒頭の写真) 中〜弱火で熱していると、湯気を上げて水分がどんどん抜けていく。水分が一定以上残っているうちは焦げ目はつかない。何度か豆腐の面を変えながら、焼き続けること10分ぐらいだったろうか、表面が黄色くなってきた。私は、すき焼きの焼き豆腐は、煮崩れにくくするために表面に焦げ目を付けてるんだろうとずっと思っていたが、水分が抜けたその豆腐を目の前にして、「あー、こうして水分を抜くのもの目的なんじゃないか」とふと思った。今回焼麩は省略したが、あそこまで染み込ませないまでも、ある程度染み込むぐらいが、またうまいんじゃないかと。そして、焦げ目はそこそこに、豆腐を焼き終えた。</p><p><br /></p><p>私は、東京・深川出身だが、その界隈に昔からある、蹴飛ばし(桜鍋屋さん)や山鯨(イノシシ鍋屋さん)の割り下ベースの鍋の豆腐は焼き豆腐なことを思い出していた。浅草の有名なすき焼き屋さんには行ったことはないが、豆腐はきっと焼き豆腐だろう。</p><p><br /></p><p>そんなことを思い巡らせながら、二人の子供と一緒に、すき焼きの鍋をつつく。子供たちは、牛肉をつつき、私はその牛肉と他の具材からの味が染み込んだフライパン焼き豆腐を味わう。歳(還暦)のせいだろうか、このぐらいがしみじみおいしい。日本橋のおでん屋さんの豆腐の丼も思い出す。あれは焼き豆腐じゃないが、しっかりおでんの出汁が染み込んでいる。ある麻婆豆腐専門店に行ったとき、カウンター越しの厨房で、大量の豆腐を大きな鍋で水煮していたなぁ。あれも水切りが目的だろう。湯豆腐や冷や奴のように、上品に豆腐自体のうまさを味わうのが豆腐の王道かも知れないが、こうして豆腐に味を染み込ませた食べ方もまた乙なもの。</p><p><br /></p><p>「すき焼きの豆腐は(煮崩れにくい)焼き豆腐」と判を押したように思っていた自分を、情けなく感じた。でもまあ、ひとつひとつが「是、経験」と思いながら、皿を洗った。</p>下条剛史http://www.blogger.com/profile/02819098801439171189noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-3584899992923505345.post-7021439887444267962021-08-19T12:00:00.004+09:002022-03-10T12:08:07.684+09:00睡蓮鉢の黒メダカ<p></p><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg0t9VlnSnCIskSGcerzW6UqIJsPHYUXd-FHNbSZXdlorrfNkLkLtxqEczT8PdPZwj8rTLdNzOAAJtsguwl0LpX4tFi1d0GCZaiwJLFaWg347fKB-XmKc1cwptczCQMP4MFJIteOtteqdFR/s2048/2108%25E9%2589%25A2%25E3%2583%25A1%25E3%2582%25BF%25E3%2582%2599%25E3%2582%25AB.HEIC" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1536" data-original-width="2048" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg0t9VlnSnCIskSGcerzW6UqIJsPHYUXd-FHNbSZXdlorrfNkLkLtxqEczT8PdPZwj8rTLdNzOAAJtsguwl0LpX4tFi1d0GCZaiwJLFaWg347fKB-XmKc1cwptczCQMP4MFJIteOtteqdFR/w400-h300/2108%25E9%2589%25A2%25E3%2583%25A1%25E3%2582%25BF%25E3%2582%2599%25E3%2582%25AB.HEIC" width="400" /></a></div><br /> ここ何年か、我が家の庭先の睡蓮鉢で、黒メダカを飼っている。水生植物を寄せ植え、水でメダカを飼う。この箱庭のようなところを小さな生態系に見立てて、最近は「ビオトープ」とも呼ばれるらしい。生態系というといささか大げさだが、ボウフラは湧いたそばから、メダカに食われる。水草は光を浴びて光合成し、自分も大きくなりつつ、水中に酸素を供給し、メダカが呼吸する。また、睡蓮鉢の形は浅く広いので、外気に触れる面積が広い。空気中の酸素がある程度水に溶け込むようにも思う。<p></p><p>睡蓮鉢でメダカを飼う当初の理由は、ボウフラ防止のためだったが、生き物を飼うということは、そんな単純ではなかった。春から秋にかけて、メダカは産卵する。どんどん生まれてくる。そして生まれたての赤ちゃんメダカは、大人のメダカにどんどん食われる。卵も食われる。その様子を何度も観察したが、まるでサメが一瞬のうちに小魚をパクッと食べるように食べる。</p><p>一昨年、ならばと、生まれたての赤ちゃんメダカを屋外の別の大きな深い鉢に移していったら、どんどん増えて、一ヶ月もしないうちに100匹以上になった。(赤ちゃんメダカは、ボウフラを食べることは出来ないので、この鉢には、網を掛ける) どんどん増えていく小さなメダカを見ていて、「この100匹以上のメダカをこの後どうするか?」と思ったが、何と8月半ば頃には全滅していた。大人がやっと抱えられる程の大きな深い鉢の水量は多いので、水温が急激に高くならないだろうと思ってのことだったが、日陰に置かれていたものの、真夏の猛暑に耐えられなかったのか。</p><p>それならばと、去年は、3年前にもどって、睡蓮鉢の赤ちゃんメダカを移さないでおき、大人メダカに食べられるのなら、それはそれで仕方ないと腹をくくった。大人メダカに次々に食われる赤ちゃんメダカ。日陰に置かれているものの睡蓮鉢の浅く広い形ゆえに、猛暑に耐えられないメダカもいたと思う。こうした過酷な状況の中、秋になっても数匹の新生メダカが生き残った。別の大きな鉢に移しての全滅より生き残ったのは、水草が多い睡蓮鉢の居心地がよかったのだろうか。</p><p>そして、氷が張る冬を迎え、春になっても生き残っていたのは、1匹となった。今年は、この生き残った1匹に、新たに10匹のメダカを購入し、春を迎えた。</p><p>「今年は、どうしよう?」</p><p>高校生の娘に相談したら、「今年はしっかり、赤ちゃんメダカを育てよう」と言い出した。彼女曰く、</p><p>「(数年前のように)赤ちゃんメダカを、外の鉢に移すんじゃなくて、室内のブクブク(エアーポンプ)付きの水槽に移せば、暑さにやられることもなく酸素も十分よ」</p><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><iframe allowfullscreen="" class="BLOG_video_class" height="266" src="https://www.youtube.com/embed/umRhef6IB8Y" width="320" youtube-src-id="umRhef6IB8Y"></iframe></div><div><br /></div><div>産卵・孵化のピークである6月頃、11匹から8匹になった睡蓮鉢から、合計100匹以上の赤ちゃんメダカをその室内のブクブク水槽に移した。しかし、7月から8月になると、水槽のメダカはどんどん減って(死んで)いき、およそ20匹になってしまった。一昨年の屋外で大きな鉢の全滅よりはいくらか生き残ったものの、室内のブクブク水槽でも死んでいくメダカがほとんどだった。あわてて方針を変え、睡蓮鉢の新生メダカは移さないようにした。そして、睡蓮鉢の新生メダカも20匹ぐらい生きている。どうもここには私には計り知れないルールというか原理があるのだ。</div><div><br /></div><div>自然界でのメダカは、長らく小川や池などに生息してきたはずで、小さい時分には、親を含んだ他者に食われず、天気・気温など変化する気候などのあらゆる環境に順応したメダカだけが長らく生きながらえる。そういうイメージを持った人間が、メダカを、他者に食われず、安定した天気・気温の環境に置いたからと言って、単純に多くのメダカが長らく生きながらえるようになる、ということにはならないのだ。</div><div><br /></div><div>生存率が低く寿命も短い生物は、卵をたくさん産むことで、命を繋いでいる、という人間の理屈があるが、生存率が高く寿命も長い人間は、死をとても恐れるものだ。メダカに、その恐れの感覚はどれほどあるのだろうか? 毎朝、睡蓮鉢のメダカに餌をあげながら、その餌に飛びつくメダカや、悠々と泳いでいるメダカを5分ほど眺めるのが日課になっている。</div>下条剛史http://www.blogger.com/profile/02819098801439171189noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-3584899992923505345.post-69922827573115394352021-08-18T17:05:00.002+09:002021-08-18T17:05:18.170+09:00オッサン化現象<p>テレビに映る、新垣結衣と吉岡里帆の区別がつかない。</p><p>松岡茉優と本田翼の区別もつかない。</p><p>そして、それにちっとも困らない。</p><p>これぞ、オッサン化現象だ。</p>下条剛史http://www.blogger.com/profile/02819098801439171189noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-3584899992923505345.post-61717557228242788352021-07-09T14:33:00.005+09:002023-07-06T12:03:01.699+09:00赤じそ+梅シロップの「赤じそシロップ」<p> </p><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhn0riu9YhdZZ_0_LoiBbIHpObhx8APS9-lNuES0wvp0I58yp5SjfzpWO9toHIaICs40zth7Sp4cmVSvUae20rTLOkrBztD8NSuCbvLIyhPshJp1zc0UKQNXV_Q2NqPT4AkTa_dDIXdJfuA/s1200/2107%25E8%25B5%25A4%25E3%2582%25B7%25E3%2582%2599%25E3%2582%25BD%25E3%2582%25B7%25E3%2583%25AD%25E3%2583%2583%25E3%2583%2595%25E3%2582%259A.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhn0riu9YhdZZ_0_LoiBbIHpObhx8APS9-lNuES0wvp0I58yp5SjfzpWO9toHIaICs40zth7Sp4cmVSvUae20rTLOkrBztD8NSuCbvLIyhPshJp1zc0UKQNXV_Q2NqPT4AkTa_dDIXdJfuA/w400-h300/2107%25E8%25B5%25A4%25E3%2582%25B7%25E3%2582%2599%25E3%2582%25BD%25E3%2582%25B7%25E3%2583%25AD%25E3%2583%2583%25E3%2583%2595%25E3%2582%259A.jpg" width="400" /></a></div><p></p><p>毎年梅干しを仕込んでいると、我が家では(梅干し以外の)副産物が出来てくる。その代表は、梅酢だろうが、梅酢以外にも、私の場合、下記2つがある。</p><p><br /></p><p>梅シロップ(梅+ハチミツ)</p><p>赤じそシロップ(赤じそ+クエン酸+ハチミツ)</p><p><br /></p><p>どちらも、だいたい夏の間に、水や炭酸水と割って飲むことが多い。</p><p>梅の酸味は主にクエン酸なので、上記の梅シロップの(梅+ハチミツ)は、(クエン酸+ハチミツ)とも読める。そうなると、赤じそシロップの(赤じそ+クエン酸+ハチミツ)は、(赤じそ+梅シロップ)という三段論法が成り立つ。</p><p>さて、今年も梅干しを3kg仕込もうと思って梅を入手した直後、我が家の梅干しが多くダブついていることに気がついた。コロナのせいで、高校生の娘が弁当を持って学校へ行くことが極端に減ってしまい、我が家の梅干しが多く余っていたことに気が回っていなかった。2kg仕込めば十分だったので、1kgの梅が余ることになった。元々「梅シロップ」のために、別に1kgの梅を入手していた私は、余ったその1kgの梅も梅シロップにしたために、梅2kg分の梅シロップが出来上がることとなった。今度は、梅シロップがダブついた。</p><p>梅干し、梅シロップに続き、赤じそシロップを作ろうと思ったところで、上記の三段論法を思いついた。「赤じそシロップに使う、(クエン酸+ハチミツ)を、ダブついた梅シロップで代用したらどうなんだろう?」ということだ。いくら「梅の酸味はクエン酸」と言っても、同量のクエン酸を梅からとなると、とても高くつくので、少し迷ったが、こんなダブついたときこそ、上記の三段論法を試すチャンスと思い、試みた。</p><p>おいしいこと、おいしいこと。白い粉のクエン酸より梅の酸味の方が丸く飲みやすい。我が子たちの消費スピードもやたらと早い。無論、白い粉のクエン酸は安い。のだけど、せっかく梅の季節(梅雨)なんだから、これもアリだなと思った。ちょっと贅沢だけど、こっちの方がおいしいし、生レモン汁よりは安上がりだ。冒頭の写真は、瓶に作った梅シロップ(泡立ってる)と、冷蔵庫に入れる直前の赤じそシロップ。</p>下条剛史http://www.blogger.com/profile/02819098801439171189noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-3584899992923505345.post-60059689974382344232021-07-08T11:40:00.005+09:002021-07-08T11:49:59.519+09:00家にあるもので、岩牡蠣を開く<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh5Ay8XPSTW9PL31YCvm2J3K9a1Ol12ecc2kjQEqffcBNvFO3hDKulEfzuIdwcPVzOI4XLYbeYsJPwggd429o-lXyZvzskhACkckNSaP1svbIYZKuheJn6lknB2UvUDNIPn2w4ZMGLnWrZv/s1200/2107%25E5%25B2%25A9%25E7%2589%25A1%25E8%25A0%25A3.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh5Ay8XPSTW9PL31YCvm2J3K9a1Ol12ecc2kjQEqffcBNvFO3hDKulEfzuIdwcPVzOI4XLYbeYsJPwggd429o-lXyZvzskhACkckNSaP1svbIYZKuheJn6lknB2UvUDNIPn2w4ZMGLnWrZv/w400-h300/2107%25E5%25B2%25A9%25E7%2589%25A1%25E8%25A0%25A3.jpg" width="400" /></a></div><div><div>先日、日本海側に住むカノウユミコさん(野菜料理研究家)から、岩牡蠣が送られてきた。生で食すことを思うのだが、「どうやって開けるの?」</div><div><br /></div><div>ネットで調べたりしながら、やってみたら、思った以上にうまく開けられたので、きょうはその紹介。</div><div><br /></div><div>まずは用意する道具からということなのだけど、魚屋さんや料理屋さんは、牡蠣開け用の、先が細くなったシンメトリーな形のナイフを使いますね。私は使ったことないですが、たぶん、あれが一番いいのだと思います。ただ、あれがなくても、家にあったもので、差ほど苦労することなく出来ました。その道具が下の写真。</div></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg-ovoKmW47Oj3OQ8hd3SszqePeaBx58drQlWDXq99qDNdUcc45Nn0pPdafGjd0OYx4sx_zQ_X2GuunSrDZYNRYQHwlPpkaPgV_MlYpWLm6ewDzXzDi1D1n8TeALZF3I0EuZ4EIfivWnipE/s1200/2107%25E5%25B2%25A9%25E7%2589%25A1%25E8%25A0%25A301.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg-ovoKmW47Oj3OQ8hd3SszqePeaBx58drQlWDXq99qDNdUcc45Nn0pPdafGjd0OYx4sx_zQ_X2GuunSrDZYNRYQHwlPpkaPgV_MlYpWLm6ewDzXzDi1D1n8TeALZF3I0EuZ4EIfivWnipE/w400-h300/2107%25E5%25B2%25A9%25E7%2589%25A1%25E8%25A0%25A301.jpg" width="400" /></a></div><div>右から、プライヤー(ペンチでも)、ペーパーナイフ、洋食器のナイフ。このぐらいだったら、多くの家庭にあるんではないかな。</div><div><br /></div><div>さてさて、牡蠣を開けるというのは、ほとんど貝柱を切るということです。貝柱は、貝殻の上と下にひっついてるので、上と下を切ります。岩牡蠣はデカイので貝柱もデカイ。切りさえすれば、貝殻は開きますが、デカイ貝柱も食べるとなると、上下切ることになります。上の写真の一番左にある岩牡蠣君は、蝶番の位置が下になってます。そして貝柱はだいたい赤丸で示したあたり。なので、真っ直ぐなナイフがその位置に届くように、この写真で言うところの、赤丸の真上あたりの、薄くなった貝殻の上下が重なっている部分にナイフが入るようにプライヤーで貝殻を壊して穴を開けました。(下の写真)</div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg3XflX549PEq17erh3PUZWJDswFBJkJdUVKBNUx7fj8E9ok1iMWfwc5Yj5L59F9RoSj7OCjNqP7GyySoQRIuC_wfh3jGCo-a-zO3nSQhKHQzuoQYdoj5q7oa73upwwkyWCtGiJoZ_GMM1l/s1200/2107%25E5%25B2%25A9%25E7%2589%25A1%25E8%25A0%25A302.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg3XflX549PEq17erh3PUZWJDswFBJkJdUVKBNUx7fj8E9ok1iMWfwc5Yj5L59F9RoSj7OCjNqP7GyySoQRIuC_wfh3jGCo-a-zO3nSQhKHQzuoQYdoj5q7oa73upwwkyWCtGiJoZ_GMM1l/w400-h300/2107%25E5%25B2%25A9%25E7%2589%25A1%25E8%25A0%25A302.jpg" width="400" /></a></div><div>ナイフが、薄手のペーパーナイフと、厚手の洋食器ナイフと2種類あるのは、ペーパーナイフの方が切れ味はよさそうで、洋食器ナイフの方が頑丈なので、その使い分けのためです。私は、最初、プライヤーでなく洋食器ナイフで、重なった貝殻をこじ開けようとしましたが、貝殻がピタッとついててナイフが入らず難しかった。(出来る人もいると思います) ネットには、貝殻で手を切らないように、「軍手着用」となってましたが、私はそれが面倒だったので、洋食器ナイフはすぐに諦めて、プライヤーで上下の貝殻を挟んで引きちぎるようにしたら、簡単に穴(ナイフが入るスペース)が開きました。</div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhLVg2U5iugGVe2Tn3-4_Hz4QDH6Unw7bWByCNOMub8qaqa9D7bY1YnzeiUrW6MYNl4IAUs8sF8K_Faptb3Vy-HifSeuWn0MH7bpUXJ2gqfpBsSsJdXPQK8RBQ9O98dzTmbmTQ41TCjfphQ/s1200/2107%25E5%25B2%25A9%25E7%2589%25A1%25E8%25A0%25A303.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhLVg2U5iugGVe2Tn3-4_Hz4QDH6Unw7bWByCNOMub8qaqa9D7bY1YnzeiUrW6MYNl4IAUs8sF8K_Faptb3Vy-HifSeuWn0MH7bpUXJ2gqfpBsSsJdXPQK8RBQ9O98dzTmbmTQ41TCjfphQ/w400-h300/2107%25E5%25B2%25A9%25E7%2589%25A1%25E8%25A0%25A303.jpg" width="400" /></a></div><div><div>この穴が開いたところで、切れ味よさそうなペーパーナイフをその穴に突っ込み(上写真)、赤丸のあたりを切ってみると、少しですが、貝殻が動きました。切れたのです。もちろん、ペティナイフのようなものでも切れるでしょうが、貝殻で刃こぼれする可能性があるので、オススメ出来ません。</div><div><br /></div><div>貝殻が動くようになれば、上下の貝殻に簡単に隙間が出来るので、そこに洋食器ナイフを突っ込んで、テコで貝殻をもっと開けます。この状態でも全開することは出来ますが、貝柱をもう片方も切ります。こうして半開きになって切りやすくなったところで、再びペーパーナイフで、もう片方の貝柱を切ります。そして全開し、片方の貝殻を取り外すと、冒頭の写真のように、片方の貝殻をお皿にして中身が乗っかった状態に。貝柱は両方切れてますから、このままツルッと口の中に滑っていきます。</div><div><br /></div><div>ポン酢+紅葉おろし、ぐらいが一般的かも知れませんが、私はレモン汁をちょっとだけ垂らして、牡蠣自体が持ってる海水の味とで食べるのが好みです。「海のミルク」と称す人がいますが、言い当て妙ですね。海の味と少しだけ感じるレモンの酸味に包まれた生クリームのような濃厚が口の中いっぱいに広がります。何とも美味。西洋のオイスター・バーの小ぶりな牡蠣もおいしいけれど、このでっかいサイズの食べごたえは、岩牡蠣ならではです。カノウユミコさん、 ご馳走さま。ということでした。</div></div>下条剛史http://www.blogger.com/profile/02819098801439171189noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-3584899992923505345.post-15330560148738127052021-06-10T16:51:00.002+09:002021-06-10T16:51:48.028+09:00住む場所は何処<p> </p><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEixtaVAjKjyTphap8uNKeO7WCyPtv-8eRHeZaUAk2EBTP8rJpfGuGVOCuiaqcBosy22GihCg7ZG0rLIVCaB4jO8PNGdm8R_9dF1BVe0Be37QwLJWrLT2zpfChnXSwJvCtA7Xj7UNfRvhF8O/s1200/2106%25E3%2583%2588%25E3%2582%25AB%25E3%2582%25B1%25E3%2582%2599.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEixtaVAjKjyTphap8uNKeO7WCyPtv-8eRHeZaUAk2EBTP8rJpfGuGVOCuiaqcBosy22GihCg7ZG0rLIVCaB4jO8PNGdm8R_9dF1BVe0Be37QwLJWrLT2zpfChnXSwJvCtA7Xj7UNfRvhF8O/w400-h300/2106%25E3%2583%2588%25E3%2582%25AB%25E3%2582%25B1%25E3%2582%2599.jpg" width="400" /></a></div><br /><p></p><p>人間、どこに住むかは大きな問題だ。</p><p>現在私は、東京・昭島にある借家住まい。先週末、その庭を眺めていたら、トカゲが甲羅干ししているのが目に付いた。それを見て思った。</p><p>「あっ、せめてこのぐらいの自然は欲しいな」そして、「このぐらいの自然がある場所に住むのが、自分には合ってるのかな、ちょうどいいのかな」</p><p>とも思った。</p><p>この庭は、新しい。数年前に作ったばかりだ。この家に越してきたとき、今の庭がある場所は、ガラ石が敷き詰められていて駐車場のようになっていた。そこから庭作りをした模様は、何年か前にこのブログでも書いた。</p><p><br /></p><p><a href="http://shio-ya.blogspot.com/2017/08/blog-post_7.html" target="_blank">華やかなガーデニングの裏側(2017年8月7日)</a></p><p><br /></p><p>庭作りをしてすぐに(夏場だったせいもあるが)、たくさんのミミズが住み始め、そしてその1〜2年後にはそれを餌にするようなトカゲが住み始めている。ブロック壁に囲まれているこの新しい庭に、どこからトカゲは来たのだろうかと、本当に不思議に思う。このぐらいの自然なんて、そんな感心する程のことではないのかも知れないが、生来の私の自然環境のレベルは至って低い。生まれは、東京の下町で、二十代前半まで住んでいた。そこの土の地面と言えば、公園しかなかった。庭のない家がほとんどで、軒下に並んだたくさんの植木鉢は、その住人の自然を欲する溢れんばかりの気持ちの表れのようも映った。体験的にそこからしか比べられない私なので、このトカゲの小さな自然は、私にとって、「不思議に思う」ようなことなのです。</p><p>二十代後半からは、海外や日本各地を点々とし、一日中、車の音が聞こえない、タイの海辺に3ヶ月、インドの山奥に1ヶ月、日本の山奥にも半年ほど住んだことがある。そうして自然の力が強いところへ強いところへと惹かれていったのは、自分の中に人として本来あるべき自然との関わりの経験が不足(または欠如)しているのではないかというコンプレックスがあったからだ。その不足を補うように旅は数年続いた。</p><p>そして、再び東京に住み始めた。ただし今度は、下町ではなく、東京西部、いわゆる多摩地区の昭島だった。ここには、自然とニホントカゲが住み始めてくれるぐらいの自然がある。今は、高校生と中学生の子供もいるし、仕事場もこの地域なので、借家住まいとは言え、そう簡単には引っ越せない。しかし、近い将来、子供たちも独り立ちしていくことを思いながら、「自分はどこに住むのがいいのだろう?」と自問自答を繰り返している。カミさんは、仕事的には場所が自由なので、私より融通が効きそうだ。しかし、ずっと一緒に住むのだろうか、それとも一時的にでもそれぞれが別の場所に住むのもいいのだろうか? 彼女は海辺育ちなので、海の近くに住みたがるが、私は海よりは山派。今は、国木田独歩の「武蔵野」のような、野山が理想だな、などといろいろ考える。</p><p>この手の感覚は、自分の生い立ちとも深く関係すると思うが、自然体験レベルの低い私の場合、庭でトカゲが日向ぼっこしてるぐらいの、程よく自然が残っている場所がいいと思っている。果たして10年後、幸いにして生きているとすれば、私はいったいどこに住んでいるのだろう?</p>下条剛史http://www.blogger.com/profile/02819098801439171189noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-3584899992923505345.post-53801540718909343452021-05-28T10:24:00.002+09:002021-05-28T10:24:36.512+09:00最近の日本のしっかり非常に辛い物<p> </p><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEibc-OPLclxUmXaGVY1UoU1HqaRoF6DBMsyAorjbvDzFVOfAWrjr6lTIZlx3aHY_4WKAQbFfBmUDVR3_Bz9XaSujporxflwHDvCngfrZ0v18I9p2KMnNmEZzng8tNrL4E1Ct8tW1zT9sj6D/s1200/2105%25E8%25BE%259B%25E3%2581%2584%25E7%2589%25A9.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEibc-OPLclxUmXaGVY1UoU1HqaRoF6DBMsyAorjbvDzFVOfAWrjr6lTIZlx3aHY_4WKAQbFfBmUDVR3_Bz9XaSujporxflwHDvCngfrZ0v18I9p2KMnNmEZzng8tNrL4E1Ct8tW1zT9sj6D/w400-h300/2105%25E8%25BE%259B%25E3%2581%2584%25E7%2589%25A9.jpg" width="400" /></a></div><br /><p></p><p>先週末、中学二年生の息子が、「こーれ、知ってるぅ〜? ホントに辛いらしいよ」と得意げに、新発売のペヤングのやきそばを買ってきた。やや見苦しけど、冒頭の写真は、その食べかけの写真。ちゃんとした商品名は、下記。</p><p>ペヤング、獄激辛、担々やきそば</p><p>メーカー希望小売価格:205円(税別)</p><p>しっかり非常に辛い。私は、その麺を2〜3本食べてみて、それ以上食べるのを止めた。息子は、最近流行りの「辛ラーメン」も好きだ。どうも、辛い物にハマリ始めているらしい。</p><p>20〜30年前ぐらいか、「激辛」と称していても「そんなに辛くないじゃん」というものが多々あったが、時代は変わった。という訳で、きょうは「辛さ」の話。</p><p>もう30年以上前になるが、私は、インド・ネパール・バングラデシュ・タイを2年ぐらいかけて旅行していた。言わずもがな、それらの地域では辛い物が多いので、辛さには徐々に慣れていった。例えば、北インドでレストランに入ると、辛めの料理とともに、生の青唐辛子が2〜3本と、生の小ぶりな紫玉ねぎのスライス(これもツンと辛い)が、日本の定食のお新香のように付いてくる。最初は、どちらも辛くて食べる気がしなかったが、半年から一年ぐらいすると、追加の青唐辛子を店に頼むようになっていた。</p><p>4月から9月ぐらいの北インドは暑い。南インドより暑い。大きなインド半島は南に細長く北に幅広い。南は海に囲まれているような比較的安定した気候だが、北は内陸部が広く、乾期は極度に乾燥し、雨期直前の4-5月は連日40℃を軽く越える。人々は、明け方、家中の窓を全開し、気温が一番下がった空気を室内に入れる。そしてその空気を守るように、短い時間の後、全て窓を閉める。午前中とは言え、気温は一気に上がるのだ。そして、午後から夕方、室内の気温が外気と変わらなくなったところで、窓を開ける。ただし、その時間の道路や家屋のアスファルトやコンクリートは、しっかりと熱を保っているので、日が暮れてもしっかりと暑い。このとき、私は「この暑さからは逃げられない」と悟る。日本の昔ながらの家屋は風通しをよくして夏の暑さを凌ぐが、北インドの石造りの家屋は、冷めた空気を閉じ込めて、暑さを凌ぐ。だから、陽の高い間、家の中は真っ暗になる。</p><p>こういう暑さが続くところに慣れてない旅行者は、旅行だからと無謀にも炎天下をあちこち歩き回ったりする。数日もすると、身体はグッタリして、食欲がなくなる。こうして衰弱すると、すぐには回復しない。かく言う私も経験者だ。だから、そうならないように、40℃越えの間は外には出ず、規則的に食事を摂ることを心がける。唐辛子はそんな私の救世主だった。私の北インドでの食事は、自炊が主だったが、生の青唐辛子をかじりながらだと、食欲が刺激され、不思議と食べられる。辛さというのは、慣れる。最初は、一回の食事で青唐辛子ひとかじりでも、慣れるとそれでは十分な刺激にならず徐々に増える。そして、半年から一年後には、一回の食事で、青唐辛子が3本はないと、食が進まないようになる。私はその状態で、日本に帰国した。8月のことだった。</p><p>「全然辛くない」</p><p>「物足りない」</p><p>(このとき、仮に「ペヤング 獄激辛担々やきそば」を食べても辛いとは感じなかったと思う)</p><p>しかし、一ヶ月もすると、日本は涼しくなり、特別辛さの刺激がなくても、食欲は十分に湧いた。(何年かぶりに秋刀魚の塩焼きを食べておいしいと思った記憶がある) しばらくは(おそらく1年ぐらいは)、たまに食べるかなり辛い物にも抵抗感はなかったものの、辛い物を食べる習慣がなくなって2年もした頃には、もう青唐辛子をかじることがすっかり出来なくなっていた。辛さは慣れるものだが、その逆(辛さの無いこと)にも慣れるのだ。そして、私の場合、ちょうどその頃から、きっと日本を初めて訪れた外国人のように、改めて日本の味覚を新鮮に感じ始めた。熟れ鮨、山菜、豆腐などなど。身体の成長期もすっかり終わって好みが変わったという年齢的な面もあったと思う。その頃が、二十代後半だった。</p><p>場所はどこであれ、唐辛子の刺激のループに入ると、無意識のうちに、もっともっととなる。それはまるで人間の欲望のようだ。しかし、何かが原因して、そのループから外れると、まるで夢から醒めたように、何でもないことになる。『最近の日本のしっかり非常に辛い物』は、そのループに入っている人が多いことの表れのような気がする。それは、暑さという理由ではなさそうだが、一体どんな理由なんだろう? 一度、息子にきいてみないと。</p>下条剛史http://www.blogger.com/profile/02819098801439171189noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-3584899992923505345.post-91443006295607122392021-04-28T15:12:00.002+09:002021-04-28T15:12:43.697+09:00続・生ホタルイカのワタ<p></p><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh-6Btw7Xpf0u9oGbrbZZn2g7pXIRVl6vRjGIJ6FL50EyztxgGobzU3wMiMG79d3v6k4T0bXqulwxIs9-PDtIDWXiY_F_clbw-S8tKtfpPM5mBB5-fgH1Rdyg0CVhraZepj_kZv4mtfrgEe/s1200/2104%25E7%2594%259F%25E3%2583%259B%25E3%2582%25BF%25E3%2583%25AB%25E3%2582%25A4%25E3%2582%25AB%25E3%2583%25AF%25E3%2582%25BF01.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh-6Btw7Xpf0u9oGbrbZZn2g7pXIRVl6vRjGIJ6FL50EyztxgGobzU3wMiMG79d3v6k4T0bXqulwxIs9-PDtIDWXiY_F_clbw-S8tKtfpPM5mBB5-fgH1Rdyg0CVhraZepj_kZv4mtfrgEe/w400-h300/2104%25E7%2594%259F%25E3%2583%259B%25E3%2582%25BF%25E3%2583%25AB%25E3%2582%25A4%25E3%2582%25AB%25E3%2583%25AF%25E3%2582%25BF01.jpg" width="400" /></a></div><p></p><p>もう10年以上前の、このブログに下記のエントリを書きました。10年越しに、きょうはその続きとあいなります。</p><p><br /></p><p><a href="http://shio-ya.blogspot.com/2010/05/blog-post.html" target="_blank">生ホタルイカのワタ(2010年5月13日)</a></p><p><br /></p><p>つい一週間ぐらい前のこと。うちの近所にある、「魚屋路(ととやみち)」という、すかいらーく系の回転寿司屋さんへ行ったら、何と、「生ほたるいか軍艦」なんてメニューが目に飛び込んできた。</p><p><br /></p><p>冒頭の写真は、その現物。そして、下の写真は、写真付きのそのメニュー部分。(ラミネートされた写真が光っちゃってて、軍艦の海苔が見にくいです)</p><p></p><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgzkOiYX9u1fwSAMo4Swg4-OlJXPhJkeFiTwWgDsiYzeviUqFZALIoFlgSLkKaoV216hNmysfrWERFmnn1xEXWqIEpGHtnfScPpQbXHqnL_6JI7-4yYGAMgCk4E1fPQe-vjm4TjdMG1VioY/s1200/2104%25E7%2594%259F%25E3%2583%259B%25E3%2582%25BF%25E3%2583%25AB%25E3%2582%25A4%25E3%2582%25AB%25E3%2583%25AF%25E3%2582%25BF02.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgzkOiYX9u1fwSAMo4Swg4-OlJXPhJkeFiTwWgDsiYzeviUqFZALIoFlgSLkKaoV216hNmysfrWERFmnn1xEXWqIEpGHtnfScPpQbXHqnL_6JI7-4yYGAMgCk4E1fPQe-vjm4TjdMG1VioY/w400-h300/2104%25E7%2594%259F%25E3%2583%259B%25E3%2582%25BF%25E3%2583%25AB%25E3%2582%25A4%25E3%2582%25AB%25E3%2583%25AF%25E3%2582%25BF02.jpg" width="400" /></a></div><br /> いやいやいや、11年前に食べるの止めといた生ホタルイカのワタを、こうして食べる日がやって来るとは、思いもしませんでした。事前にその情報を得て「魚屋路」さんへ行った訳ではありません。いやはや、こういうことって、突然やって来るんですね。<p></p><p><br /></p><p>ワタ、しっかり入ってました。トロッとした甘いアオリイカ、白イカのお刺身もおいしいが、ワタと一緒に食べるイカは、やっぱりおいしい。塩辛がその典型だが、ホタルイカのように、コンパクトにまとまってるのは、そこに一つの宇宙があるようで、また格別だ。また、この軍艦の他に、シャリのない、「おつまみ(刺身)」というメニューもあったのだが、やや興奮気味だった私は、最初に目に入った軍艦のメニューを見て、即注文してしまいました。もっと冷静だったら、「おつまみ」の方を注文したと思います。</p><p><br /></p><p>さて、11年前のエントリでも書いてるが、こうしてワタも生で食べるにあたっては、大事なことがあります。上のメニューの方の写真の右下あたりに、小さな文字で書いてある但し書きが読めるでしょうか。(画像をクリックすると拡大します)</p><p><br /></p><p>「※生ほたるいかは凍結処理済みです」</p><p><br /></p><p>このメニューを見た際、私はこの但し書きを探しました。(すぐ見つけたけど)</p><p>11年前のエントリでも記したとおり、「マイナス30℃以下で四日間以上の冷凍」が必要なのだ。その意味で、この但し書きがなければ、食べなかったかも知れない。お店の人に、「ちゃんと冷凍してますか?」ともききにくいし。ワタ入りの生ホタルイカをこの時期のメニューに加えることはもちろん、この但し書きまで配慮してくれている「魚屋路」さんは偉いです。</p><p><br /></p><p>生ホタルイカをワタごと食したい人は、いざ「魚屋路」へ。</p><p>5月中旬頃までだろうか。(未確認)</p>下条剛史http://www.blogger.com/profile/02819098801439171189noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-3584899992923505345.post-20292815934609157562021-03-22T12:12:00.001+09:002021-03-22T12:17:42.716+09:00塩の保存方法と容器(その2)<p></p><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEihOLverrAX98herWwWtmyzNJXSZR7gKUGhaqqyCm1obpWLM9jLzJSDrcb1zqC0P5_-QSc4iNAQqo9aNh8PYLbMB21sbBCDHGp0Zs8qV3qfuaR_K6zQnJrYWHVK5RZPQn6aDuQkRnmK8ckd/s1200/2103%25E5%25A1%25A9%25E5%25AE%25B9%25E5%2599%25A801.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEihOLverrAX98herWwWtmyzNJXSZR7gKUGhaqqyCm1obpWLM9jLzJSDrcb1zqC0P5_-QSc4iNAQqo9aNh8PYLbMB21sbBCDHGp0Zs8qV3qfuaR_K6zQnJrYWHVK5RZPQn6aDuQkRnmK8ckd/w400-h300/2103%25E5%25A1%25A9%25E5%25AE%25B9%25E5%2599%25A801.jpg" width="400" /></a></div><br /> 「<a href="https://shio-ya.blogspot.com/2020/11/blog-post.html" target="_blank">塩の保存方法と容器</a>」というタイトルのエントリを、去年2020年11月2日付けで書きました。きょうは、それにまつわる最新情報をと思って書きます。<p></p><p><br /></p><p><a href="https://shio-ya.blogspot.com/2020/11/blog-post.html" target="_blank">去年11月のそのエントリ</a>では、我が家で使っている容器を2つ紹介していますが、それを書いた後、気がかりだったのは、「今も、その容器を(苦労なく)入手出来るものなのか?」ということでした。2つとも、決して高価なものではないものの、10年ぐらい前に、ネットではなく結構ローカルな実店舗で入手したものだったからです。</p><p><br /></p><p>それでつい昨日のこと。我が家の近所(東京・昭島市)にあるダイソーへ行ったら、「これは塩の容器にピッタリだ」というものがあったので、最新情報として紹介したいと思います。それが、冒頭の写真。そのダイソーには、1〜2ヶ月に一度ぐらいは行ってて、初めて見たので、おそらく新製品なんではないかと思います。</p><p><br /></p><p>透けるガラス製品を店舗の棚で撮ったので、ちょっと見にくいですが、4つのサイズがあります。私は真ん中の2つを買いました。つまり、4つのうち二番目に小さいのを【石窯 焼き塩】用として。サイズは、約65mm(直径)×約75mm(高さ)。また、二番目に大きいのを【石臼挽き】用として。サイズは、約100mm(直径)×約80mm。価格は、4つのうち大きい方の2つが各200円、小さい方の2つが各100円。塩の容器として、これらが優れている点は、下記の3点です。</p><p><br /></p><p>1.金属が使われていないこと。(フタは竹製)</p><p>2.フタが適度に気密性があること。(緩めのパッキン付き)</p><p>3.大きさが手頃なこと。</p><p><br /></p><p>詳しくは、<a href="https://shio-ya.blogspot.com/2020/11/blog-post.html" target="_blank">去年のエントリ</a>を読んで頂くとして、上記のうち、3の大きさについては、使う人の都合になるのだが、1と2、特に2の「適度な気密性」というのがなかなかないのです。しっかりした気密性のある容器は数あれど、それらは大概、開け閉めがしにくいというジレンマがあるので、「適度」という点は重要です。フタの開け閉めがしやすく(ストレスなく)、かつある程度の気密性が期待出来るという線です。それがこれらの容器はちょうどいいということです。</p><p><br /></p><p>塩の容器でお悩みの方は、近日中にダイソーへ行くと、見つかるかも知れません。</p>下条剛史http://www.blogger.com/profile/02819098801439171189noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-3584899992923505345.post-15627901120339454722021-02-16T10:48:00.010+09:002021-03-21T15:24:25.099+09:00今年の「素人なりのベストなドブロク」<p><br /></p><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><iframe allowfullscreen='allowfullscreen' webkitallowfullscreen='webkitallowfullscreen' mozallowfullscreen='mozallowfullscreen' width='320' height='266' src='https://www.blogger.com/video.g?token=AD6v5dxj5sIuRCJcyWl-ODnA8AqzlK6PkCOLp7hQFQe9m5SzqjmcZXFhF6Oxw4-3HE_RC4VsCf9Gklx1sxirlvDQ6g' class='b-hbp-video b-uploaded' frameborder='0'></iframe></div><p>毎年作っているドブロクで、中心になる材料は、無論、米(掛け米)だ。その米は、ここ数年、知人が栽培しているイセヒカリにしている。一般的に酒用の米は、粒内部のデンプン質が多めの米が適しているのだが、食用米の中でイセヒカリは若干酒用の米に近いと感じていること。そしてそのイセヒカリは直接知っている人が無農薬で作っているということがそれを使う理由だ。そこで昨年秋、その知人に「今年もよろしくね〜」と連絡を取ると、何と「今年は、イノシシにやられてほとんど全滅。自分ちで食べる程度しか残ってない」とのことで、そのイセヒカリはボツになってしまった。</p><p>そうして意気消沈しているところに、このCovid-19。人様に上げることも考えていたので、何となく、(自分のためだけなら)「今年はやめとこうか」という気分になってしまった。いつもは、だいたい年明けから仕込みを始めて、2月初めに完成というスケジュール。それが一番安定した低温の一ヶ月という意味でベストと思っていたが、年が明けてもやる気が起こらず時間が過ぎた。でも、毎年やっていることを、いざやらなくなってみると、何とも言えぬ寂しさのようなものがフツフツと湧いてきた。</p><p><br /></p><p>ん〜、どーしよー・・・・、ん、やっぱりやろう。</p><p><br /></p><p>となったのが、1月も半ばを過ぎた頃。そこから、材料を手配し始め、今月初旬から仕込みスタート。三段仕込みの留め添えを終えた。あとは、三週間の発酵を待つ。</p><p><br /></p><p>冒頭の動画は、その一昨日の日曜日、仕込みが終わって、自作の泡切り器をセットしたところ。いつもは仕込みが終わって一週間後ぐらいから、様子を見ながら泡切り器をセットしていたが、今年は一ヶ月遅れの仕込みなので、すぐにでも気温が高くなる日がやってくるかも知れない。そんな日は一気に発酵が進んで、ボコボコとモロミが瓶からあふれ出るから、いつも以上に気を使う。</p><p><br /></p><p>何でもベストでなくても、「人間万事塞翁が馬」と言うし、これでどうなるのかの経験になる。(=新しいデータになる)</p><p><br /></p><p>このブログで再三、ドブロクに触れてきたので、何度も書いているが、私が目指すところは、「素人なりのベストなドブロク」だ。材料は、米(掛け米)・米麹・酵母・水(プラス乳酸菌)と表向きはプロの酒蔵さんと変わりないが、素人は、酒蔵さんが使う材料と同じものを何一つ使えない。</p><p><br /></p><p>酒米は通常手に入らないだろう。ただし一度だけ(15年ぐらい前)、とある酒蔵さんから山田錦を送ってもらって作ったことがあるが、雑味がグッと減った記憶がある。</p><p><br /></p><p>酒用の麹はもちろん、その種菌(黄麹)も、通常は手に入らないし、我が家に麹室もない。ときどき段ボール箱で簡易的な室(ムロ)をこしらえて麹を培養する人がいるが、面倒と感じてしまう。一度だけ、(上記とは別の)とある酒蔵さんから酒用黄麹の種菌をもらったことがあり、ホットカーペットを使って自分で培養して使ったことがあった。もう20年ぐらい前のことなので記憶が曖昧だが、何とかそれなりに出来上がったものの、えらい大変だった記憶がある。</p><p><br /></p><p>酵母菌は、通常、酒蔵さんは、協会酵母(7号、9号等々)と言われるアンプルなどに入った純水培養された酵母菌を使うが、酒税法上、素人は入手出来ない。</p><p><br /></p><p>水は省略するが、乳酸菌は、お酒の原材料名に載ってないが、使うことが多いと聞いたことがある。これも酒用があるのだと思う。発酵の初期段階で、雑菌の繁殖を防ぐのが目的だ。</p><p><br /></p><p>材料だけでなく、当然ながら、設備も一般家庭にある程度のものしか使わない。麹室や空調、タンクはもちろん、搾り器などの設備もない。</p><p><br /></p><p>ここでね。「ない、ない、ない」と、嘆くのではなく、「じゃあ、普通に誰でも(合法的に)入手出来る材料だけで、家庭にある設備だけで、その条件の下でのベストを試行錯誤してみようじゃないか」というのが私のドブロク作りだ。だから、毎年少しずつ、材料、配合、工程などを変えている。(販売は致しません、念のため)</p><p><br /></p><p>今年使用の原材料は下記。</p><p><br /></p><p>米(掛け米):キヌムスメ(鳥取産)コシヒカリの孫かひ孫ぐらいの品種。</p><p>麹米:有機白米麹(マルカワ味噌)珍しい蔵付きの麹菌。</p><p>酵母:十二六(武重本家酒造)非加熱の濁り酒。ここに生きてる酵母菌を使わせてもらう。</p><p>水:<a href="https://www.city.akishima.lg.jp/s108/010/050/20140904152016.html" target="_blank">東京都昭島市の水道水</a>(一日放置後に使用)100%地下水、最低限の塩素。</p><p>乳酸菌:自然発酵乳酸菌(ウエダ家)とマイグルト生酛造り(片山)を併用</p><p><br /></p><p>前にもこのブログで書いたような記憶があるが、市販のおいしいお酒よりおいしくないと思う。(当たり前ですが) しかし、市販のおいしくないお酒よりはおいしいと思う。</p><p>こうして年に一度きりだが、自分なりにドブロクを仕込むことで、「あー、酒蔵さんはいろんなことを意図し、様々なことを考えながら作っているんだなー。スゴいなー」ということを肌で感じることが出来る。つまりは、市販のおいしいお酒を呑んだとき、それを作った酒蔵さんへの敬意の念を、心から向けることが出来るのです。それが私の「素人なりのベストなドブロク」の目的であります。</p><p><br /></p><p>さー、今年はどんなふうになるかなー。完成予定の3月初め頃まで、何とか最高気温20℃以下が続いてくれるといいのだけど・・・・。いやいや、20℃以上になったらなったで「人間万事塞翁が馬」だった。</p>下条剛史http://www.blogger.com/profile/02819098801439171189noreply@blogger.com2tag:blogger.com,1999:blog-3584899992923505345.post-38715495814185705962021-02-16T10:27:00.004+09:002021-02-16T16:04:53.933+09:00自家製・紅はるかの干し芋<p> <br /></p><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh9DqaXgvkRvVMXbk_1wPyBp9efQ_cJrQtQtOxocsDyVZIBOuccJtJHx5l_kk2qlDU_8_HDb0a-yz700Alw0Hc_sqTlQnHpWuaT-hAZOP633hA3eRbv-DQy8E-oCap2spHEAIHBXD1t-hnB/s1200/2102%25E5%25B9%25B2%25E3%2581%2597%25E8%258A%258B01.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh9DqaXgvkRvVMXbk_1wPyBp9efQ_cJrQtQtOxocsDyVZIBOuccJtJHx5l_kk2qlDU_8_HDb0a-yz700Alw0Hc_sqTlQnHpWuaT-hAZOP633hA3eRbv-DQy8E-oCap2spHEAIHBXD1t-hnB/w400-h300/2102%25E5%25B9%25B2%25E3%2581%2597%25E8%258A%258B01.jpg" width="400" /></a></div><p>うちのカミさんのお母さん(鳥取在住)が作る、干し芋がすこぶるうまい。「今年はこれが最後」とつい先日送られて来たのの昨日食べた分が冒頭の写真です。品種は紅はるか。干し芋の場合、安納芋より濃厚でおいしいらしい。私は、焼き芋やふかした芋はあまり得意ではないのだが、不思議と干し芋になると好物になる。例えば、焼き芋を酒の肴にしたいとは思わないが、干し芋だと、かなりイケる。</p><p></p><p><br /></p><p>昔、私が子供の頃(およそ50年前)、干し芋はお袋の好物だったせいで、お菓子代わりによく食べた。外見は真っ白に粉吹いていて、スルメのように硬かった。だから、ストーブなんかで軽く炙って柔らかくして、熱いうちに食べたものだ。たしかほとんどが茨城産だったと記憶している。</p><p><br /></p><p>しかし、そんな干し芋はすっかり姿を消した。最近の干し芋は、すっかりネットリ系に変わっている。その中心にいるのが、紅はるかではないかと思う。</p><p><br /></p><p>ところでこの冬、仕事場で、焼き芋が流行っている。無水鍋のようなもので、弱火で紅はるかを焼くのだが、先述のとおり、私は焼き芋をあまり得意としてないので、お印程度に頂く。それでもあまりにしばしば焼き芋が登場するので、よくきいたら、紅はるかを箱買いしているという。「それなら、その一部を、たまには干し芋にしてみない?」と誘うと、のってきてくれた。</p><p><br /></p><p>早速カミさんのお母さんに秘伝の作り方をきいた。お母さんは、無論、干し芋好き。しかし、ただの干し芋好きではない。農家ということもあり、自分の畑で紅はるか育て、さらにいかにおいしい干し芋するかを試行錯誤して今に至るのだから、スゴイの一言です。</p><p><br /></p><p>さて、コツが2つある。</p><p>ひとつは、時間をかけて蒸すこと。その時間、およそ60分。</p><p>もうひとつは、日陰に干すこと。</p><p><br /></p><p>早ければ、20分程度で食べられるぐらいに蒸されるが、そこをあえて60分蒸し続ける。だから水分が多めになって蒸し上がる。また、日陰に干すと、ゆっくり干し上がる。日なたに干すと早く干せるが、表面の乾燥が早くなり、内部との差が生じるのだ。つまり長めに蒸して水分が多めになってるネットリ系の紅はるかを、日陰でゆっくり干すことで、表面と内部の乾燥度にあまり差を生じさせない。すると、全体的にちょうどいい固さ(柔らかさ)に仕上がり、濃縮された旨味がたまらないという寸法だ。干す時間は、無論天候(湿度・温度・風)によるが、早くて4日、遅くて一週間程度。自分がちょうどいいと思う程度に干せたところで、ジップロックやタッパーに入れて乾燥を止める。</p><p><br /></p><p>あと、ちなみに、皮は蒸す前の生芋の状態のときに、ピーラーで剥く。蒸し上がってから薄皮を剥いてもいいが、薄皮の下が(食パンの耳のように)やや固くなる。それも悪くないが、そこはお好みで。蒸した芋を切る際は、やや厚めに。乾燥すると半分近くに薄くなる。干すのは、下の写真のような、最近よく見かける、干しネットが便利だ。</p><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhmgySf6VWEtXPFWIP8qztRBUgHZBD_2J52uZQ8oe3otwkJ913lT69g0JhEhVBgxqnWsloR-GelyhL2nUljNeWHH4SJK6og0_2Ackymv3F2WlapEdI38HPD54g6YGlda8wvqC-3B_vgHmm3/s1200/2102%25E5%25B9%25B2%25E3%2581%2597%25E8%258A%258B02.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhmgySf6VWEtXPFWIP8qztRBUgHZBD_2J52uZQ8oe3otwkJ913lT69g0JhEhVBgxqnWsloR-GelyhL2nUljNeWHH4SJK6og0_2Ackymv3F2WlapEdI38HPD54g6YGlda8wvqC-3B_vgHmm3/s320/2102%25E5%25B9%25B2%25E3%2581%2597%25E8%258A%258B02.jpg" width="320" /></a></div><div><br /></div><div>また試しに一度仕事場で、紅はるかの焼き芋を切って干し芋にしてみたが、焼いたときの酸味が残るのがやや気になった。焼き芋は焼き芋のままがきっといい。やはり蒸した芋の方が干し芋に適していると思う。</div><div><br /></div><div>もうそろそろ、紅はるかの季節も終わってしまうが、同じ芋でも、干し芋は、焼き芋・蒸し芋とは別世界。市販品もあるが、自分で作った方が安いし、干してる途中でちょいちょいつまみ食いしながら、自分好みの干し加減を味わうこともできますよー。</div><p></p>下条剛史http://www.blogger.com/profile/02819098801439171189noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-3584899992923505345.post-55089977839625820922021-02-08T09:47:00.006+09:002021-02-08T10:02:50.801+09:00Oceanrichとダイソーの手挽きミル<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjjjWmWh2rDuZl3NCgDDR5OPYqwnYPkkOufWayY0Mi7Xhb-5z-iIOhtFuZeV-qUOMzRYRVWXM81rZmLrHMiH-XVGoQ2spxLmm75AKMoPvYlPRprw6zEXaNclt8kAwW7p-CMwUVO51wAgNx5/s1200/2101%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2592%25E3%2583%25BC%25E3%2583%259F%25E3%2583%25AB01.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjjjWmWh2rDuZl3NCgDDR5OPYqwnYPkkOufWayY0Mi7Xhb-5z-iIOhtFuZeV-qUOMzRYRVWXM81rZmLrHMiH-XVGoQ2spxLmm75AKMoPvYlPRprw6zEXaNclt8kAwW7p-CMwUVO51wAgNx5/w400-h300/2101%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2592%25E3%2583%25BC%25E3%2583%259F%25E3%2583%25AB01.jpg" width="400" /></a></div><div><br /></div><div>冒頭の写真は、現在私が使っているコーヒーミル。なぜか名前が、oceanrich。</div><div>Amazonで、だいたい6,000円。東急ハンズ(東京・立川)でも売っていた。</div><div><br /></div><div>うまいコーヒーを自宅で飲みたいとなると、コーヒーミルが一番の問題ではないだろうか。好き者の方々は焙煎まで自分でするが、それは自家焙煎屋さんに任すとすれば、ドリッパーは、そんなに高くもないし、場所もとらないので、不自由ない。私の基準では、焙煎後、一ヶ月以内の豆を、挽いたその日のうちに落としたいと思っている。そのためには、ミルが必要になる。</div><div><br /></div><div>一番いいのは、よくコーヒー屋さんが使ってる、金属のカッター式だ。これは明らかに均一性が高い。しかし、デカくてガサ張る。やや小さいのもあるが、狭い我が家に鎮座する場所はない。そうなると、大概は、コンパクトなセラミックまたは金属のコニカル臼式ということなんだと思うが、ほとんどが手動だ。「手動が一番」という人もいるが、私にはあまりに面倒だ。</div><div><br /></div><div>そういった諸々の事情で、セラミックのコニカル臼式で電動、そして500mlのペットボトルサイズというコンパクトさの、このコーヒーミルに至っている。</div><div><br /></div><div>最初に、このミルを褒めよう。</div><div><br /></div><div>臼はセラミック製なので、臼ごと水洗い出来て、お手入れ簡単。電動(USB充電式)なので、スイッチオンの後は、放っておけるから、朝の忙しい時間も楽チン。センサーがついていて、全ての豆を挽き終わると自動でストップする点も実に便利(しばしば豆が3粒ぐらい残ったままストップするが)。また、コーヒー挽く音はうるさいものだが、充電式のペットボトルサイズだから、うるさくてもいい場所に持って行けば解決しちゃう。細かさ(粗さ)の調整は、(やや細かい方に寄り気味ながら)5段階あって、一応エスプレッソからフレンチプレスまで対応。一度に挽けるMAX量は、およそ20g。我が家では十分な量。電動だから、2回挽くのも苦にならない。</div><div><br /></div><div>次に、悪口。</div><div><br /></div><div>最も気になる難点は、挽き上がりの均一性だ。</div><div>まあまあとも言えるが、もう少し均一にならないものか、と思う。</div><div>そのための要素は2つと思っている。</div><div>ひとつは、臼の材質の問題。</div><div>もう一つは臼の形や隙間など、作りの精度の問題。</div><div>6,000円という値段からして、材質は高望み出来ないのだが、このoceanrichのコニカル型の臼の隙間が気になる。(下の写真)</div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi155pkogACIoGgDuMAa7e7diMc6JgDoti3yzWFoNuzrOebHEVWsgMQ4ar8HrPTDhi6Ha1ViuZw3_GsZbhpo2mY8ZgtGqKN3gQWMBoZThyHM9rULl_hmh8iiRPIyLkfeu-cWfuD8hdlhtUd/s1200/2101%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2592%25E3%2583%25BC%25E3%2583%259F%25E3%2583%25AB02.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi155pkogACIoGgDuMAa7e7diMc6JgDoti3yzWFoNuzrOebHEVWsgMQ4ar8HrPTDhi6Ha1ViuZw3_GsZbhpo2mY8ZgtGqKN3gQWMBoZThyHM9rULl_hmh8iiRPIyLkfeu-cWfuD8hdlhtUd/s320/2101%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2592%25E3%2583%25BC%25E3%2583%259F%25E3%2583%25AB02.jpg" width="320" /></a></div><br /><div><div>5段階で、この隙間が広がったり狭くなったりするのだが、臼が回ると、隙間が広めのところと狭めのところがあって、気になる。0.1-0.2mmぐらいの差なのだが、もっとこの隙間を厳密に一定にしてもらいたかった。そういった精度の問題も値段のうちと言えばそれまでだが・・・・。6,000円なので、これ以上文句は言えない。</div><div><br /></div><div>さて、このエントリーを書こうと思ったのは、こっから先の話を書きたかったからだ。</div><div><br /></div><div>実は、半年か一年前、amazonでこのoceanrichを買う際、レビューのひとつに「この臼は、ダイソーの手挽きコーヒーミルと共通」という話があった。「へぇ〜」と思いながら早速近所のダイソーへ行ったら、売ってなかった。店員さんにきいても分からない。</div><div><br /></div><div>そして、今から2週間ぐらい前、たまたま同じダイソーへ行ったら、手動式のコーヒーミルが目に付いた。「あ、あった。これだ」。(下の写真)</div></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgkRNfgvnalHtqy0voFt3Cn0UeDC6milB-knhH0tI-Y_NcUX1o3260V_KPpd7_94Hz4GKUKk5q73EgaRecysg7D2xe3I1nY3XfIsRvtPeSWL8PqJonByxTNeo4hp4S2P5nl7iWNBZAA-Ipn/s1200/2101%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2592%25E3%2583%25BC%25E3%2583%259F%25E3%2583%25AB03.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgkRNfgvnalHtqy0voFt3Cn0UeDC6milB-knhH0tI-Y_NcUX1o3260V_KPpd7_94Hz4GKUKk5q73EgaRecysg7D2xe3I1nY3XfIsRvtPeSWL8PqJonByxTNeo4hp4S2P5nl7iWNBZAA-Ipn/s320/2101%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2592%25E3%2583%25BC%25E3%2583%259F%25E3%2583%25AB03.jpg" width="320" /></a></div>2つを並べてみよう。<br /><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh9Q7vQM4UFk5Z8adV93T8zXtlKmotEOXoxKCgm1TSK5vovV1Y15IzI2gV7O2bUA7AeQEbdFdLoZYLozvnl2bHEtt9CvkClVmZhc7uJpWZZEOx563OuUh_9LaflZ-nyWgfW9G7m_x_0uQYB/s1200/2101%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2592%25E3%2583%25BC%25E3%2583%259F%25E3%2583%25AB04.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh9Q7vQM4UFk5Z8adV93T8zXtlKmotEOXoxKCgm1TSK5vovV1Y15IzI2gV7O2bUA7AeQEbdFdLoZYLozvnl2bHEtt9CvkClVmZhc7uJpWZZEOx563OuUh_9LaflZ-nyWgfW9G7m_x_0uQYB/s320/2101%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2592%25E3%2583%25BC%25E3%2583%259F%25E3%2583%25AB04.jpg" width="320" /></a></div><div>両方とも大ざっぱには3つのパーツから出来ている。右の電動oceanrichは、上から、モーター部分→臼部分→挽いたコーヒー受け容器(ガラス製)部分。左のダイソーの手動ミルは、手回し部分→臼部分→挽いたコーヒーの受け容器(ガラス製)部分。それらの真ん中の「臼部分」が全く同じものだった。</div><div><br /></div><div>楽観的な私は、想像した。</div><div><br /></div><div>臼の隙間は製造の精度の問題なので、バラツキがあるハズだ。例えば、10個に1個は偶発的に隙間が一定のものがある可能性があると。棚に2つあったこの手動ミルの外箱を、店員さんに頼んで開けてもらい、臼の隙間をチェックした後、1つを買った。税込み550円。この値段ならその可能性を試せる。</div><div><br /></div><div>元々は電動のoceanrichの臼部分(右側)と、ダイソーの手動ミルの臼部分(左側)をひっくり返して並べてみる。</div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgpjftyYc82sDvcV72OSdAW5VghMaRwuumTdqLNKM79vCn3czFEGILnAsnTIKRql9eYVEK3Zfdr42V6WWID9dmWR-QaRShyphenhyphenzJ1qRfRk-4xXfQw9wi3izag_dgQl5CGZrALHpcYqoFos6Uek/s1200/2101%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2592%25E3%2583%25BC%25E3%2583%259F%25E3%2583%25AB05.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1200" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgpjftyYc82sDvcV72OSdAW5VghMaRwuumTdqLNKM79vCn3czFEGILnAsnTIKRql9eYVEK3Zfdr42V6WWID9dmWR-QaRShyphenhyphenzJ1qRfRk-4xXfQw9wi3izag_dgQl5CGZrALHpcYqoFos6Uek/s320/2101%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2592%25E3%2583%25BC%25E3%2583%259F%25E3%2583%25AB05.jpg" width="320" /></a></div><br /><div><div>全く同じ工業製品なのだが、やはり2つの臼の隙間は微妙に異なるように見えた。さあ、実際に挽いてみよう。2つの臼で挽き比べ。その差は若干ながら、元々のoceanrichの臼の方が、均一性が高かった。ダイソーで550円で買ったのは失敗だったということと同時に、バラツキ(個体差)があることも分かった。</div><div><br /></div><div>もうひとつ、ダイソーで買ってみるかな。面倒くさがらずに、手動のコンパクトなミルを買うかな。はたまた、今の借家を引っ越して、カッター式の電動ミルが置けるような家に住み替えるかな。</div><div><br /></div><div>コーヒーミルには悩みが尽きない。</div></div>下条剛史http://www.blogger.com/profile/02819098801439171189noreply@blogger.com0