2020年4月22日水曜日

山中伸弥氏のwebサイト

私は、毎日、下記のwebサイトを見ています。

山中伸弥による新型コロナウイルス情報発信
https://www.covid19-yamanaka.com

こういうときは、いろんな情報の急流がある。
この山中氏のwebサイトは、その急流ににドカッと座った岩のようだ。
その岩につかまることで、急流に流されずに済む。

すでに相当なアクセス数があると思うけど、まだご存じない方は、是非見てみてください。データに基づいていて、とても客観的な見方。「証拠(エビデンス)の強さによる情報分類」というページもあり、巷に流布している情報が「確かなもの」から「やや確か」、「あまり信用ならない」などと分けられて、載ってもいます。

山中氏が選んだデータとその説、報道などが日々あり、それに山中氏がコメントを付し、それにはどんな意味(または可能性)があるなど、解説もしてくれています。

ご存じのとおり、山中氏は、iPS細胞の研究者だから、感染症の専門家ではありません。しかし、専門家ではないからこそ、私など素人にも分かりやすく、客観的に書いてもらえているんではないかとも思います。

毎日、3点程もの更新があります。そのための情報収集や論文などを読むのに、かなりの時間がかけられているはずなので、ご自分の本業を犠牲にしてまで、このwebサイトを更新し続けてくれているようにも思います。

例えば、きょう(4月22日)更新の、「東京の感染者数は減少しているのか?」の山中氏のコメント。下記(カッコ書き)は、私が思ったこと。少し短くして下記に書いてみます。

ここ何日かの、東京都発表の日毎の感染者数は、やや減少傾向にあるが、誤解してはいけない。PCR検査件数は、この何日か、ガクッと減っているというデータがあるからだ。単に検査をしていないから感染者数が減ってるだけのこと。陽性率が高くなっているのはそのため。2月は3%だった陽性率はどんどん上がり、4月は19%。(ある程度症状が出ている人しか検査でしていない、またはしたくても出来ていないのでは?) 日本よりはるかに多くの検査をしている米国の陽性率は20%程度で、専門家は検査数を3倍に増やす必要があると主張している。ちなみに、十分に検査しているドイツは陽性率7%、韓国は3%。(日本もPCR検査数を増せるようにならないと、未検査の感染者が増える一方になるから、とても危険)

最後は、
感染者数のみで一喜一憂するのではなく、真の姿をとらえる必要があります。
と、太字のコメントで終わっている。

追記(4月24日):
上記の「東京の感染者数は減少しているのか?」について、山中氏によって、4月23日付けで訂正されました。それによると、4月16日以降の検査件数のデータは「保険適用で行われた検査数が含まれていない」(実際の検査数はもっと多いよ)との指摘を受けてとのこと。山中氏は、その指摘を受け、正確な検査数を「未確定」と訂正している。その指摘した方は、「保険適用で行われた検査数」を山中氏に提示していないのか?

日毎の感染者数とともに正確なPCR検査件数の把握はとても大事なはず。どっちも正確でないと、陽性率/陰性率が出ない。それを誰にでも容易に分かるようにしてもらいたく思う。ちなみに、PCR検査の保険適用は3月6日からだった。その後40日も経った4月16日以降のデータが分かりにくくなったとは、集計が混乱してきたのかと心配になる。