2021年7月9日金曜日

クエン酸の代わりに梅の「赤じそシロップ」

 

毎年梅干しを仕込んでいると、(梅干し以外の)副産物が必ず出来てくる。

その代表は、梅酢だろうが、梅酢以外にも、私の場合、下記2つがある。


「梅シロップ」(梅+ハチミツ)

「赤じそシロップ」(赤じそ+クエン酸+ハチミツ)


どちらも、だいたい夏の間に、水や炭酸水と割って飲むことが多い。

(かき氷のシロップ、蒸留酒と割ったりもあるけど)


多くの梅は通常、農薬が使われているので、お肌スベスベで見た目が綺麗だが、私は無農薬栽培の完熟梅を使うので、どうしても虫食いや傷みなどがある。そこで、例えば3キロの梅で梅干しを仕込むときは、4キロの梅を買う。梅仕事の最初の段階の梅のヘタ取りをしながら選別し、虫食いや傷んだ約1キロの梅を分ける。虫食い部分や傷んだ箇所は、包丁で削る。それを梅干しに仕込むと梅の果肉で梅酢が濁るので、その1キロは、ハチミツ漬けにして「梅シロップ」を作る。だいたい1キロの梅に対して、1キロのハチミツを、広口ガラスビンや瓶で合わせるだけ。


次に、「赤じそシロップ」。梅干しの本漬け(塩揉みした赤じそを白梅酢に加えて漬け直す)にあたっては、赤じそを入手することになる。私の場合、市販の赤じその太い茎は塩揉みの前に取り除くので、厳密に必要量を買うのがやや難しい。だから、赤じそはやや多めに買うことにしている。こうすると、「あー、足りなかった−」ということがない代わりに、余ることになる。その余った赤じそと、塩揉み前に取り除いた太い茎を、「赤じそシロップ」の原材料にする。だから、お店で何束買おうかと神経質になる必要がなくなる。


大きめの鍋で湯を沸かす。沸いたところで、余った赤じそと取り除いた太い茎を投入。しばらくすると、湯が黒ずんでくる。茹で上がった赤じそと太い茎を捨てた後、クエン酸を投入。酸に反応して黒ずんだ湯がパァーっと、赤く染まる。投入するクエン酸の量はカレーのスプーンで最初1〜2杯入れるぐらいだ。その後、ハチミツ(または砂糖)を加えて、しっかり溶かす。そこで味見。もっと酸っぱくしたければクエン酸、もっと甘くしたければハチミツ(または砂糖)を加える。ハチミツは高価なので、私の場合、このぐらい使おうと用意したハチミツの量で甘さを固定し、それに合う酸味つまりクエン酸の量を決めている。粗熱が冷めたら、小出しに冷蔵庫で冷やす。


とまぁ、去年までの「赤じそシロップ」の作り方はこんな感じだった。


しかし、今年はちょっといつもと勝手が違った。いつものとおり、今年も4キロの梅を買って3キロ梅干しにと思って4キロの無農薬の梅を買ったのだが、その直後、我が家で在庫している梅干し(去年までの梅干し)がずいぶんとだぶついているのに気がついた。去年は、娘が高校に通い始めるため、毎日弁当だから梅干したくさん消費するぞ〜、といつもより多めの梅干しを仕込んだ。しかしこの一年、コロナのせいで、学校へ行くのが予定の半分になり、また、朝学校へ行っても、「半ドンで弁当なし」という日も多かった。そのせいで、梅干しの在庫がだぶついてしまったのだった。


梅は4キロ買ってしまったものの、今年は多くても2キロ仕込めば十分という状況。よって、いつも1キロしか作らなかった「梅シロップ」を2キロ漬けることになった。「今年は、梅シロップたっぷり作るから、いっぱい飲んでね」と、我が家の中二の息子に言うと、「オレ、梅シロップより、赤じそシロップの方が好きだなー」という反応。そこで私はあることを考えた。


「赤じそシロップ」を作るときに使うクエン酸(白い粉)。ちょっとこれが薬品っぽく感じていたせいで、以前、大きな瓶に入ったレモンの絞り汁(主成分はクエン酸)を、白い粉のクエン酸の代わりに使ってみたことがあった。おいしかったけど、何せ高くつく。「クエン酸ね〜、どうしよう?」と思案していたら、目の前に多めに出来た「梅シロップ」があるではないか。レモンが酸っぱいのもそうだけど、この梅が酸っぱいのもクエン酸が主成分だ。


そうだ、今年の「赤じそシロップ」に投入するクエン酸は、この「梅シロップ」にすればいいんだと思いついた。「梅シロップ」にはハチミツも入ってるし、「梅シロップ」をそのまんま、赤じその鍋に入れればいいだけだ。すぐにやってみたら、おいしいこと、おいしいこと。(白い粉の)クエン酸より酸味が丸く飲みやすい。息子の消費スピードもやたらと早い。無論、白い粉のクエン酸は安い。のだけど、せっかっく梅の季節(梅雨)なんだから、クエン酸はこの梅を使えばいいんだ。ちょっと贅沢だけど、こっちの方がおいしいし、レモン汁より安上がりだ。どうして今まで、こんなことに気づかなかったのだろう、とさえ思った。冒頭の写真は、多めだったので瓶に作った「梅シロップ」(泡立ってる)と、冷蔵庫に入れる直前の「赤じそシロップ」。


「赤じそシロップ」の酸味(クエン酸)と甘味(ハチミツ/砂糖)には、「梅シロップ」をそのまま使う。

来年からは、梅干しがだぶついてなくても、梅を多めに仕入れて、「梅シロップ」を多めに作り、「赤じそシロップ」に使おうと思う。

2021年7月8日木曜日

家にあるもので、岩牡蠣を開く

先日、日本海側に住むカノウユミコさん(野菜料理研究家)から、岩牡蠣が送られてきた。生で食すことを思うのだが、「どうやって開けるの?」

ネットで調べたりしながら、やってみたら、思った以上にうまく開けられたので、きょうはその紹介。

まずは用意する道具からということなのだけど、魚屋さんや料理屋さんは、牡蠣開け用の、先が細くなったシンメトリーな形のナイフを使いますね。私は使ったことないですが、たぶん、あれが一番いいのだと思います。ただ、あれがなくても、家にあったもので、差ほど苦労することなく出来ました。その道具が下の写真。
右から、プライヤー(ペンチでも)、ペーパーナイフ、洋食器のナイフ。このぐらいだったら、多くの家庭にあるんではないかな。

さてさて、牡蠣を開けるというのは、ほとんど貝柱を切るということです。貝柱は、貝殻の上と下にひっついてるので、上と下を切ります。岩牡蠣はデカイので貝柱もデカイ。切りさえすれば、貝殻は開きますが、デカイ貝柱も食べるとなると、上下切ることになります。上の写真の一番左にある岩牡蠣君は、蝶番の位置が下になってます。そして貝柱はだいたい赤丸で示したあたり。なので、真っ直ぐなナイフがその位置に届くように、この写真で言うところの、赤丸の真上あたりの、薄くなった貝殻の上下が重なっている部分にナイフが入るようにプライヤーで貝殻を壊して穴を開けました。(下の写真)
ナイフが、薄手のペーパーナイフと、厚手の洋食器ナイフと2種類あるのは、ペーパーナイフの方が切れ味はよさそうで、洋食器ナイフの方が頑丈なので、その使い分けのためです。私は、最初、プライヤーでなく洋食器ナイフで、重なった貝殻をこじ開けようとしましたが、貝殻がピタッとついててナイフが入らず難しかった。(出来る人もいると思います) ネットには、貝殻で手を切らないように、「軍手着用」となってましたが、私はそれが面倒だったので、洋食器ナイフはすぐに諦めて、プライヤーで上下の貝殻を挟んで引きちぎるようにしたら、簡単に穴(ナイフが入るスペース)が開きました。
この穴が開いたところで、切れ味よさそうなペーパーナイフをその穴に突っ込み(上写真)、赤丸のあたりを切ってみると、少しですが、貝殻が動きました。切れたのです。もちろん、ペティナイフのようなものでも切れるでしょうが、貝殻で刃こぼれする可能性があるので、オススメ出来ません。

貝殻が動くようになれば、上下の貝殻に簡単に隙間が出来るので、そこに洋食器ナイフを突っ込んで、テコで貝殻をもっと開けます。この状態でも全開することは出来ますが、貝柱をもう片方も切ります。こうして半開きになって切りやすくなったところで、再びペーパーナイフで、もう片方の貝柱を切ります。そして全開し、片方の貝殻を取り外すと、冒頭の写真のように、片方の貝殻をお皿にして中身が乗っかった状態に。貝柱は両方切れてますから、このままツルッと口の中に滑っていきます。

ポン酢+紅葉おろし、ぐらいが一般的かも知れませんが、私はレモン汁をちょっとだけ垂らして、牡蠣自体が持ってる海水の味とで食べるのが好みです。「海のミルク」と称す人がいますが、言い当て妙ですね。海の味と少しだけ感じるレモンの酸味に包まれた生クリームのような濃厚が口の中いっぱいに広がります。何とも美味。西洋のオイスター・バーの小ぶりな牡蠣もおいしいけれど、このでっかいサイズの食べごたえは、岩牡蠣ならではです。カノウユミコさん、 ご馳走さま。ということでした。