2018年3月16日金曜日

コンビニのコーヒー・失態談の考察

前のエントリで書いた通り、続けて二度の失態をやらかした私だが、その後考えたことがあるので、書き出してみる。

1.「カネを払う」ということに、私は固執していなかったか?

一度目の失態後、私は改めて「コーヒー代」を払おうとした。そして二度目は、「L」に足りない50円を払おうとした。どちらもコンビニ店の好意に押され、払わなかった。まぁ、そこは仕方がなかったかな。朝の忙しい時間という状況もあったし。しかし、その「朝の忙しい時間」ということも手伝い、ついつい手っ取り早くカネに固執した私がいたことは否めない。「カネを払えば」というつもりはなかったものの、即カネにからむ言動をとったことは反省すべきことだったようにも思える。ここに現在のカネ社会の問題の一面もある気もする。

2.その店の対応は、マニュアルどおりだったのか、個人的なものだったのか?

店員さんの反応には迷いがなかったので、マニュアルどおりだったかも知れないが、何とも日本独特な対応だったようにも思った。もしもこれが他の国だったらどうだったか? マニュアルどおりでも個人的な判断であっても、客に対して親切なことに変わりはないのだけど、強いて「それが100%いいことか?」と考えると、言い切れない何かが残る。何故だろう?

3.私のような失態をする客はどのくらいいるのだろうか?

ちなみに、この失態談を5人の前で話した。すると、最初は笑って聞いていたものの、少し時間が経った後、2人から似たような失敗談を聞いた。「何だ、最初から言えよ」って感じ。一般的には、わざわざ人に聞かせる話でもないから、あまり明るみに出てこないが、実は結構ありそうだ。

4.「R」のカップに「L」の量のコーヒーを入れてもこぼれないのは、「R」カップの設計時点で計算済みなのだろうか?

あのこぼれないギリギリな様を見て、私は計算済みだと思った。それを見届けた店員さんも、すでに知っていることといった振る舞いだった。上の「3」とも関係するが、何度か経験済みなんだと思う。さて、深読みしてみる。レジで「R」の注文をして「R」のカップを受取り、犯罪的に「L」のボタンを押しても同じようになる。たくさんこぼれるカップのサイズまたはコヒーの量だと、コーヒーマシンに捨てたコーヒーがたくさん溜まることになるが、このようにギリギリだと、多くは溜まらない。(排水機能は簡素でいい) 「L」サイズを飲みたがっている犯罪者は、あの店員さんのように、最小限こぼしてフタをして立ち去ることだろう。その場合、お店側は、その挙動不審さに気がつかなければならない。(スリルを味わって楽しむ人たち。決してそのような行為はしないでください。それは明らかに犯罪です)

5.レジ裏のバックヤードに消えたコーヒーは、その後どうなったんだろうか?

バックヤードで休憩している店員さんなどが「ラッキー」とばかりに飲んでくれてたらいいのだが、忙しい中では難しそうだ。また、日本独特の「衛生上悪い」という理由で、捨てられていたら、ちょっと悲しい。悪いのは私なのだが、捨てられることに抵抗感があるのも確か。操作を誤った人の場合は、全部捨てなくても、「R」のカップに入ったなみなみのコーヒーを「R」ぐらいの量まで捨てて、どうぞと渡されるぐらいが、私には一番納得がいくのだが・・・・。薄々、捨てられていそうな気がしているので、やや気にかかる。

さて、冒頭の写真だが、中途半端にコーヒーが入っているが、飲みかけのコーヒーなのではない。「R」サイズの「ホットコーヒー」のカップに、「R」サイズの熱い「アイスコーヒー」が入っている。だいたいカップに半分ぐらいだ。意識的に「R」のところを「L」を入れたら犯罪だ。しかし、値段が同じ「ホット」と「アイス」の「R」を押し違えることは、厳密には詐称ながら、「アリ」なんではないかと思って、イタズラ心(好奇心)も手伝って、やってみちゃった。わざわざ忙しい店員さんの許可を得るのも憚れたので。

何せ私は、濃いコーヒーが好きだ。エスプレッソがあるとよく飲む。ベトナムでもコーヒーはドロドロ濃い。ご存じと思うが、コンビニの「アイスコーヒー」の場合、たっぷりの氷が入ったのカップに、熱い「アイスコーヒー」を注いで、氷入りの冷たい「アイスコーヒー」が出来上がる。つまり熱い「アイスコーヒー」を薄めたものだ。だから、アイスコーヒーのカップに注がれる熱い「アイスコーヒー」自体を、一度熱いまま飲んでみたい、と思っていた。

さて、問題の味だが、エスプレッソとは異なる。どうも、その熱い「アイスコーヒー」は、苦味が剥き出しな感じで荒っぽい味。手軽に、「きょうは苦味が濃いコーヒーを飲みたいな」と思って、コンビニの前を通りかかったら、いつもでなくても、オプションとしてはいいかも知れない。というのが私の感想です。ただし、何度もするのなら、事前に店員さんに許可を取るべきだろう。

この熱い「アイスコーヒー」の、お店側の不都合を考えると、レジで集計されるであろう「ホット」と「アイス」の数量と、コーヒーマシンでの実際の販売数量が合わなくなることが考えられる。コーヒー豆は、各々異なるから、コーヒー豆や(氷入り含めた)カップなどの在庫管理にズレが生じるかも知れない。

世の中には、厳密にすべきことと、緩くしておいた方がいいことがあると思う。それは当然個人差もあるのだが、決まり事になれば、社会的にもなる。厳密さと緩さのサジ加減を誤ると、必要以上に不都合が生じたり、不自由になったりしてしまう。そして、現実は常に移ろうものだから、そこに絶対はないものだ。だから、私は、いつも厳密さと緩さを持ち合わせながら、身の回りの様々な判断をしたいと思っている。コンビニのコーヒーも含めて。

2018年3月13日火曜日

コンビニのコーヒー・失態談

ときどき、コンビニでコーヒーを買う。だいたい小さいカップ(R)で100円、大きいカップ(L)で150円。1ヶ月ぐらい前から、週に3日ぐらい、朝、仕事場への途中で、このコーヒーを求めるのがややクセになっていた。

このクセが始まってから1〜2週間が過ぎて慣れた頃、コーヒーが入った置いたカップにフタをする際、手元が狂って、カップを倒してしまった。コヒーマシンの周りから床にコーヒーがぶち撒かれた。慌てて店員さんに、「すみません。コーヒーこぼしちゃった」と告げると、彼は、いったん現場の状況を確認して、「大丈夫ですよ」と言って、雑巾とモップを取りに行った。

私は、別の店員さんに改めてコーヒー代を払おうとすると、「いいですよ、いいですよ、どうぞ」と言って、彼女は新しいカップを差し出した。朝の忙しい時間だ。ここで押し問答するのもどうかと思い、私は「すみませんでした。ありがとうございます」と言って、そのカップを受け取り、モップで床を拭いている店員さんの横のコーヒーマシンで改めてコーヒーを注ぎ、慎重にフタをした。床を拭いているその店員さんに再三謝るも、彼はニコニコして「大丈夫ですから」。私はその店を後にした。

そんなことがあってから一週間後。それまで、大きいカップ(L)を注文していた私だったが、その朝は忙しくゆっくり飲んでる時間がなかったこともあって、小さいカップ(R)を注文した。が、ついついその前日までの「L」の惰性と、「L」のボタンが右側にあったせいか(私は右利き)、誤って「L」を押してしまった。慌てて左側の「R」を数回押直し、さらにカップが入っている透明なプラスチックの扉を開こうとしたが、ロックがかかって開かない。コーヒーマシンは、豆をガリガリ挽いていて、もうすぐコーヒーが小さいカップに注がれる。

「あー、またやっちゃった」
(一週間前と同じコンビニ)

「すみません。小さいのに大きいLを押しちゃいました。どうしましょう?」と、やや動揺した私。会計途中のレジにいた、一週間前とは別の店員さん(店長)は、その客を待たせて、「扉は開かないんですよ。大丈夫ですよ」と笑顔で、コーヒーマシンの方へ歩み寄り、私の隣でコーヒーが注がれるのを見ていた。「R」の小さいカップに、なみなみのコーヒーが注がれたが、何と、寸止めでこぼれない。ロックが解除された扉を開けて、店長さんは、(床にこぼれないよう)そのなみなみのコーヒーを少しだけこぼしてから、

「今、新しいカップを持って来ますから」
「えー、これでいいですよ。あと50円払いますし」
「いえいえ、いいんですよ」
と言い残して、レジ裏のバックヤードへ消えてしまったかと思うと、すぐに引き返し、新しい「R」のカップを私に手渡すと、待っている客がいるレジへと戻った。

やはり朝の忙しい時間だ。ここで押し問答は出来ない。私は言われるままに、そのカップをコーヒーマシンに設置し、冷静に「R」を押す。コーヒーにフタをしているとき、待たされていた客は、何事もなかったように、私の横をすり抜ける。私は店長さんに、「すみませんでした。ごめんなさい」と深く頭を下げ、店を後にした。

このような、二度の失態の後、私はいろいろ考えた。

1.「カネを払う」ということに、私は固執していなかったか?
2.その店の対応は、マニュアルどおりだったのか、個人的なものだったのか?
3.私のような失態をする客はどのくらいいるのだろうか?
4.「R」のカップに「L」の量のコーヒーを入れてもこぼれないのは、「R」カップの設計時点で計算済みなのだろうか?
5.レジ裏のバックヤードに消えたコーヒーは、その後どうなったんだろうか?

長くなったので、改めてのエントリで書きたいと思う。