トマトの「三角錐型螺旋栽培法 in 植木鉢」
マスクの消毒が日々の日課になって、はや2ヶ月。今や手慣れたものだ。アベノマスクは未だに届かないが、この調子だと手持ちの3枚で一年はいけそうだ。医療従事者の方々は別として、我々一般人にとって、普通の不織布のマスクがこんなに長く使えるだなんて、以前は思いもしなかった。コロナ後も、ひと冬2〜3枚しか使わないで過ごせちゃいそうだ。そんな人が少なくないとすると、マスク製造業は今後一気に供給過多に陥るかも知れない・・・・、なんて思いにふける今日この頃。
さて、このエントリのタイトル、トマトの「三角錐型螺旋栽培法 in 植木鉢」。
変な名前だ。これは今年私が試みる(ミニ)トマトの栽培法の名前なんです。
実は3年前、2017年7月に、このブログで、似たようなことを書いたが、きょうの「トマトの三角錐螺旋栽培 in 植木鉢」は、その発展型。ちょっと長くなりますが、このエントリだけお読み頂けたら大丈夫なように書こうと思います。
まず最初に、この栽培法の発想のキッカケについて。
芽欠きをしながら、茎を一本にしてトマトを育てると、スイスイと高くなって、すぐに背丈より高くなってしまう。広い畑なら支柱を幅広く立てて、茎を横や斜めに誘導すればいいが、狭い家庭菜園だとそうはいかない。狭いところで、茎の長さを出来るだけ低い位置で稼ぎながら、つまり茎長く&背低く育てたい。その方が収穫時期は長くなるし、支柱も倒れにくくなる。さらに、トマトが甘くなるよう、極力雨に当てたくない(一般家庭だからハウスは無しよ)。さらにさらに、狭い家庭菜園にありがちな、連作障害を避けたい。これらの条件を全てクリア出来る一般家庭での栽培法はないものか? 素人ながら、いやいや素人だからこその発想というのがあったっていいじゃないか? ということで、課題は、下記の4点。
1.一般家庭の庭先など極限られたスペースの中で陽当たり良好に。
2.いかに茎長く&背低く。
3.極力雨に当たらないように。
4.連作障害を避ける。
3年前に考えた方法は、トマトの苗ひとつに支柱を3本、三角錐型に立てて、二本立てにした茎をその三角錐の周りを螺旋状に上らせるよう誘導することだった。これは庭先の地べた、花壇の片隅でのことだ。当時は、「三角錐型螺旋方式」と馬鹿みたいに自分で呼んでいた。肝心の成果はどうだったかと言うと、葉っぱが混みすぎて風通しが悪くなり、収量が少なかった。パートナー・プラントのバジルを近くに植えたことも混みすぎを助長した。さらに、同じ場所での3年目だったので、連作障害の疑いもあった。ただ、上記課題の「1.一般家庭の庭先など極限られたスペースで陽当たり良好」と「2.いかに茎長く&背低く」はある程度クリアした。
そして去年、3年前は地べたの家庭菜園で試した「三角錐型螺旋方式」を3つの植木鉢(ひと鉢1苗)に移した。トマトを植木鉢で栽培することは、愛読ブログ「サムライ菊の助・畑日記」で菊の助さんが、以前、植木鉢を南向きの軒下に置いて栽培していたアイデアを拝借してのことだった。ただ、我が家にはそんなに広い南向きの軒下がない。そこで、3年前は、たまたまある我が家の屋上(地上3階相当)で、植木鉢での「三角錐型螺旋方式」を試みた。植木鉢の土なので、これで上記課題の「4.連作障害を避ける」をクリア。屋上には軒下がないので、残るは「3.極力雨に当たらないように」なのだが、夏場はかなり暑くなる屋上。雨に当たっても、きっと乾燥が早そうだから、ある程度いけんじゃないか。そして、屋上の抜群の陽当たりと暑さは、おいしいトマトに繋がりはしないかと、当初は考えた。
しかし、実際は、私の不在中(10日間の出張中)の嵐で、無残にも三角錐型の支柱が立った植木鉢は3つとも倒れ、土は散らばり、私の帰宅時には、3本の苗は息も絶え絶え。カミさんと子供二人という家族構成だが、その10日間、誰も屋上に出ず、無関心そのものだった。無論、瀕死の苗を植え直したが、その後の屋上の猛暑は私の想像を超えていた。6月半ば以降は陽当たりがいいというより、暑すぎてトマトが耐えられず、結果的に干からびてほぼ全滅した。季節が暑くなると、無関心だった家族の者たちがそうだったように、私自身も頻繁に屋上に出ることをついつい忘れた。そして、酷暑の中、放っておかれた可哀想なトマトの苗たちは、ほぼ全滅したのだった。
さて、やっとこさ、本題。
今年の、トマトの「三角錐型螺旋栽培法 in 植木鉢」だ。
現在の実物(2鉢)は冒頭の写真。(今朝撮影)
まずは、小まめに世話ができる一階の南向きの軒下の小さなスペースを何とか確保。スペースに余裕がないので、奥の方を一段高くし、水道と縁側の間に何とか収めた。(高さ180センチほどに立てた支柱が)「洗濯物の邪魔になる」とのカミさんの苦情にも対応済み。これで、「1.一般家庭の庭先など極限られたスペースで陽当たり良好」と「3.極力雨に当たらないように」、そして「4.連作障害を避ける」をクリア。残るは、「2.いかに背を低く&茎を長く」だ。
植木鉢での栽培の一番のメリットは、好きな場所に置けることだろう。ありさえすれば、陽当たりのいい場所で、軒下などあまり雨に当たらない場所を選ぶことが出来る。しかし、私が考えるメリットはそれだけではない。特に、この「三角錐型螺旋栽培法 in 植木鉢」において。
この栽培法では、三角錐型の支柱の周りを螺旋状に茎をうまく誘導していかねばならないが、茎が南方向へと伸びる習性を使って、植木鉢を少しずつ回しながら、茎を支柱に誘導することは出来ないものかと考えた。地面は回せない。これは回せる植木鉢ならでこそだ。例えば、冒頭の写真のとおり、今年スタートしたウチの苗は上から見て反時計回りの螺旋状になっている。茎の先は南に向かうので、茎の成長に合わせ、植木鉢を少しずつ時計回りに回しながら、茎を支柱にとめていくと、(理論上は)自然と三角錐型螺旋栽培になるという寸法だ。
これは3年前、先述の地べたでこの「三角錐型螺旋栽培法」を試みた際の苦い経験があったので、なおさらにして思うことだ。トマトの苗は、5月ぐらいまでの茎の細いうちは難しいことなく、螺旋状に誘導出来たのだが、6月以降、茎が太くなってきて、誘導が難しくなった。太くなった茎をちょっと無理に誘導しようとすると、簡単にポキッと折れた。それも二度三度と。そういうこともあって、そのときは、ひとつの苗から、一本立てでなく、二本立てにして、「一本折れても、もう一本ある」状態にしながら栽培した。(一本折れると、新たなもう一本が出てくるのを待ち、再び二本にした) しかし、二本にすることによって、「葉っぱが混みすぎた」状態になった。
何とかより確実に、一本立てで育てたい。小まめに植木鉢を茎の螺旋とは反対の時計回りにちょっとずつ回しながら、トマトが伸びたい方向に逆らわずに誘導出来ないか? それが首尾よくいけば、補欠のもう一本の担保は不要になり、一本のまま誘導し続けられるのではないか? それが出来れば、「葉っぱの混みすぎ」を避けられるんじゃないか、と考えた。無論もうバジルは植えない。
これでここまで、限られた環境の下、考え得る策は講じた。今年は、毎日帰宅して車を降りたところに2つの植木鉢が鎮座されているのだから、忘れることはない。小まめに世話しよう。ウチに帰るのが楽しみになった。
さてこの先、本当に、うまい具体に「三角錐型螺旋栽培法 in 植木鉢」が進んで、長らくトマト(ミニトマト)を収穫出来るのか? 後日、経過報告のエントリを書きたいと思う。
ちなみに、下の写真は、10日前に撮ったもので、まだ軒下が確保されてない状態だが、三角錐型に組んだ高さ180センチほどの支柱の全体像。イメージとして、この三角錐の周りを螺旋状にグルグル巻きながら茎が伸びていく・・・・(と、いいんだけど)という写真です。
ラベル: 食のこと