2021年7月9日金曜日

クエン酸の代わりに梅の「赤じそシロップ」

 

毎年梅干しを仕込んでいると、(梅干し以外の)副産物が必ず出来てくる。

その代表は、梅酢だろうが、梅酢以外にも、私の場合、下記2つがある。


「梅シロップ」(梅+ハチミツ)

「赤じそシロップ」(赤じそ+クエン酸+ハチミツ)


どちらも、だいたい夏の間に、水や炭酸水と割って飲むことが多い。

(かき氷のシロップ、蒸留酒と割ったりもあるけど)


多くの梅は通常、農薬が使われているので、お肌スベスベで見た目が綺麗だが、私は無農薬栽培の完熟梅を使うので、どうしても虫食いや傷みなどがある。そこで、例えば3キロの梅で梅干しを仕込むときは、4キロの梅を買う。梅仕事の最初の段階の梅のヘタ取りをしながら選別し、虫食いや傷んだ約1キロの梅を分ける。虫食い部分や傷んだ箇所は、包丁で削る。それを梅干しに仕込むと梅の果肉で梅酢が濁るので、その1キロは、ハチミツ漬けにして「梅シロップ」を作る。だいたい1キロの梅に対して、1キロのハチミツを、広口ガラスビンや瓶で合わせるだけ。


次に、「赤じそシロップ」。梅干しの本漬け(塩揉みした赤じそを白梅酢に加えて漬け直す)にあたっては、赤じそを入手することになる。私の場合、市販の赤じその太い茎は塩揉みの前に取り除くので、厳密に必要量を買うのがやや難しい。だから、赤じそはやや多めに買うことにしている。こうすると、「あー、足りなかった−」ということがない代わりに、余ることになる。その余った赤じそと、塩揉み前に取り除いた太い茎を、「赤じそシロップ」の原材料にする。だから、お店で何束買おうかと神経質になる必要がなくなる。


大きめの鍋で湯を沸かす。沸いたところで、余った赤じそと取り除いた太い茎を投入。しばらくすると、湯が黒ずんでくる。茹で上がった赤じそと太い茎を捨てた後、クエン酸を投入。酸に反応して黒ずんだ湯がパァーっと、赤く染まる。投入するクエン酸の量はカレーのスプーンで最初1〜2杯入れるぐらいだ。その後、ハチミツ(または砂糖)を加えて、しっかり溶かす。そこで味見。もっと酸っぱくしたければクエン酸、もっと甘くしたければハチミツ(または砂糖)を加える。ハチミツは高価なので、私の場合、このぐらい使おうと用意したハチミツの量で甘さを固定し、それに合う酸味つまりクエン酸の量を決めている。粗熱が冷めたら、小出しに冷蔵庫で冷やす。


とまぁ、去年までの「赤じそシロップ」の作り方はこんな感じだった。


しかし、今年はちょっといつもと勝手が違った。いつものとおり、今年も4キロの梅を買って3キロ梅干しにと思って4キロの無農薬の梅を買ったのだが、その直後、我が家で在庫している梅干し(去年までの梅干し)がずいぶんとだぶついているのに気がついた。去年は、娘が高校に通い始めるため、毎日弁当だから梅干したくさん消費するぞ〜、といつもより多めの梅干しを仕込んだ。しかしこの一年、コロナのせいで、学校へ行くのが予定の半分になり、また、朝学校へ行っても、「半ドンで弁当なし」という日も多かった。そのせいで、梅干しの在庫がだぶついてしまったのだった。


梅は4キロ買ってしまったものの、今年は多くても2キロ仕込めば十分という状況。よって、いつも1キロしか作らなかった「梅シロップ」を2キロ漬けることになった。「今年は、梅シロップたっぷり作るから、いっぱい飲んでね」と、我が家の中二の息子に言うと、「オレ、梅シロップより、赤じそシロップの方が好きだなー」という反応。そこで私はあることを考えた。


「赤じそシロップ」を作るときに使うクエン酸(白い粉)。ちょっとこれが薬品っぽく感じていたせいで、以前、大きな瓶に入ったレモンの絞り汁(主成分はクエン酸)を、白い粉のクエン酸の代わりに使ってみたことがあった。おいしかったけど、何せ高くつく。「クエン酸ね〜、どうしよう?」と思案していたら、目の前に多めに出来た「梅シロップ」があるではないか。レモンが酸っぱいのもそうだけど、この梅が酸っぱいのもクエン酸が主成分だ。


そうだ、今年の「赤じそシロップ」に投入するクエン酸は、この「梅シロップ」にすればいいんだと思いついた。「梅シロップ」にはハチミツも入ってるし、「梅シロップ」をそのまんま、赤じその鍋に入れればいいだけだ。すぐにやってみたら、おいしいこと、おいしいこと。(白い粉の)クエン酸より酸味が丸く飲みやすい。息子の消費スピードもやたらと早い。無論、白い粉のクエン酸は安い。のだけど、せっかっく梅の季節(梅雨)なんだから、クエン酸はこの梅を使えばいいんだ。ちょっと贅沢だけど、こっちの方がおいしいし、レモン汁より安上がりだ。どうして今まで、こんなことに気づかなかったのだろう、とさえ思った。冒頭の写真は、多めだったので瓶に作った「梅シロップ」(泡立ってる)と、冷蔵庫に入れる直前の「赤じそシロップ」。


「赤じそシロップ」の酸味(クエン酸)と甘味(ハチミツ/砂糖)には、「梅シロップ」をそのまま使う。

来年からは、梅干しがだぶついてなくても、梅を多めに仕入れて、「梅シロップ」を多めに作り、「赤じそシロップ」に使おうと思う。

2021年7月8日木曜日

家にあるもので、岩牡蠣を開く

先日、日本海側に住むカノウユミコさん(野菜料理研究家)から、岩牡蠣が送られてきた。生で食すことを思うのだが、「どうやって開けるの?」

ネットで調べたりしながら、やってみたら、思った以上にうまく開けられたので、きょうはその紹介。

まずは用意する道具からということなのだけど、魚屋さんや料理屋さんは、牡蠣開け用の、先が細くなったシンメトリーな形のナイフを使いますね。私は使ったことないですが、たぶん、あれが一番いいのだと思います。ただ、あれがなくても、家にあったもので、差ほど苦労することなく出来ました。その道具が下の写真。
右から、プライヤー(ペンチでも)、ペーパーナイフ、洋食器のナイフ。このぐらいだったら、多くの家庭にあるんではないかな。

さてさて、牡蠣を開けるというのは、ほとんど貝柱を切るということです。貝柱は、貝殻の上と下にひっついてるので、上と下を切ります。岩牡蠣はデカイので貝柱もデカイ。切りさえすれば、貝殻は開きますが、デカイ貝柱も食べるとなると、上下切ることになります。上の写真の一番左にある岩牡蠣君は、蝶番の位置が下になってます。そして貝柱はだいたい赤丸で示したあたり。なので、真っ直ぐなナイフがその位置に届くように、この写真で言うところの、赤丸の真上あたりの、薄くなった貝殻の上下が重なっている部分にナイフが入るようにプライヤーで貝殻を壊して穴を開けました。(下の写真)
ナイフが、薄手のペーパーナイフと、厚手の洋食器ナイフと2種類あるのは、ペーパーナイフの方が切れ味はよさそうで、洋食器ナイフの方が頑丈なので、その使い分けのためです。私は、最初、プライヤーでなく洋食器ナイフで、重なった貝殻をこじ開けようとしましたが、貝殻がピタッとついててナイフが入らず難しかった。(出来る人もいると思います) ネットには、貝殻で手を切らないように、「軍手着用」となってましたが、私はそれが面倒だったので、洋食器ナイフはすぐに諦めて、プライヤーで上下の貝殻を挟んで引きちぎるようにしたら、簡単に穴(ナイフが入るスペース)が開きました。
この穴が開いたところで、切れ味よさそうなペーパーナイフをその穴に突っ込み(上写真)、赤丸のあたりを切ってみると、少しですが、貝殻が動きました。切れたのです。もちろん、ペティナイフのようなものでも切れるでしょうが、貝殻で刃こぼれする可能性があるので、オススメ出来ません。

貝殻が動くようになれば、上下の貝殻に簡単に隙間が出来るので、そこに洋食器ナイフを突っ込んで、テコで貝殻をもっと開けます。この状態でも全開することは出来ますが、貝柱をもう片方も切ります。こうして半開きになって切りやすくなったところで、再びペーパーナイフで、もう片方の貝柱を切ります。そして全開し、片方の貝殻を取り外すと、冒頭の写真のように、片方の貝殻をお皿にして中身が乗っかった状態に。貝柱は両方切れてますから、このままツルッと口の中に滑っていきます。

ポン酢+紅葉おろし、ぐらいが一般的かも知れませんが、私はレモン汁をちょっとだけ垂らして、牡蠣自体が持ってる海水の味とで食べるのが好みです。「海のミルク」と称す人がいますが、言い当て妙ですね。海の味と少しだけ感じるレモンの酸味に包まれた生クリームのような濃厚が口の中いっぱいに広がります。何とも美味。西洋のオイスター・バーの小ぶりな牡蠣もおいしいけれど、このでっかいサイズの食べごたえは、岩牡蠣ならではです。カノウユミコさん、 ご馳走さま。ということでした。

2021年6月10日木曜日

住む場所は何処

 


人間、どこに住むかは大きな問題だ。

現在私は、東京・昭島にある借家住まい。先週末、その庭を眺めていたら、トカゲが甲羅干ししているのが目に付いた。それを見て思った。

「あっ、せめてこのぐらいの自然は欲しいな」そして、「このぐらいの自然がある場所に住むのが、自分には合ってるのかな、ちょうどいいのかな」

とも思った。

この庭は、新しい。数年前に作ったばかりだ。この家に越してきたとき、今の庭がある場所は、ガラ石が敷き詰められていて駐車場のようになっていた。そこから庭作りをした模様は、何年か前にこのブログでも書いた。


華やかなガーデニングの裏側(2017年8月7日)


庭作りをしてすぐに(夏場だったせいもあるが)、たくさんのミミズが住み始め、そしてその1〜2年後にはそれを餌にするようなトカゲが住み始めている。ブロック壁に囲まれているこの新しい庭に、どこからトカゲは来たのだろうかと、本当に不思議に思う。このぐらいの自然なんて、そんな感心する程のことではないのかも知れないが、生来の私の自然環境のレベルは至って低い。生まれは、東京の下町で、二十代前半まで住んでいた。そこの土の地面と言えば、公園しかなかった。庭のない家がほとんどで、軒下に並んだたくさんの植木鉢は、その住人の自然を欲する溢れんばかりの気持ちの表れのようも映った。体験的にそこからしか比べられない私なので、このトカゲの小さな自然は、私にとって、「不思議に思う」ようなことなのです。

二十代後半からは、海外や日本各地を点々とし、一日中、車の音が聞こえない、タイの海辺に3ヶ月、インドの山奥に1ヶ月、日本の山奥にも半年ほど住んだことがある。そうして自然の力が強いところへ強いところへと惹かれていったのは、自分の中に人として本来あるべき自然との関わりの経験が不足(または欠如)しているのではないかというコンプレックスがあったからだ。その不足を補うように旅は数年続いた。

そして、再び東京に住み始めた。ただし今度は、下町ではなく、東京西部、いわゆる多摩地区の昭島だった。ここには、自然とニホントカゲが住み始めてくれるぐらいの自然がある。今は、高校生と中学生の子供もいるし、仕事場もこの地域なので、借家住まいとは言え、そう簡単には引っ越せない。しかし、近い将来、子供たちも独り立ちしていくことを思いながら、「自分はどこに住むのがいいのだろう?」と自問自答を繰り返している。カミさんは、仕事的には場所が自由なので、私より融通が効きそうだ。しかし、ずっと一緒に住むのだろうか、それとも一時的にでもそれぞれが別の場所に住むのもいいのだろうか? 彼女は海辺育ちなので、海の近くに住みたがるが、私は海よりは山派。今は、国木田独歩の「武蔵野」のような、野山が理想だな、などといろいろ考える。

この手の感覚は、自分の生い立ちとも深く関係すると思うが、自然体験レベルの低い私の場合、庭でトカゲが日向ぼっこしてるぐらいの、程よく自然が残っている場所がいいと思っている。果たして10年後、幸いにして生きているとすれば、私はいったいどこに住んでいるのだろう?

2021年5月28日金曜日

最近の日本のしっかり非常に辛い物

 


先週末、中学二年生の息子が、「こーれ、知ってるぅ〜? ホントに辛いらしいよ」と得意げに、新発売のペヤングのやきそばを買ってきた。やや見苦しけど、冒頭の写真は、その食べかけの写真。ちゃんとした商品名は、下記。

ペヤング、獄激辛、担々やきそば

メーカー希望小売価格:205円(税別)

しっかり非常に辛い。私は、その麺を2〜3本食べてみて、それ以上食べるのを止めた。息子は、最近流行りの「辛ラーメン」も好きだ。どうも、辛い物にハマリ始めているらしい。

20〜30年前ぐらいか、「激辛」と称していても「そんなに辛くないじゃん」というものが多々あったが、時代は変わった。という訳で、きょうは「辛さ」の話。

もう30年以上前になるが、私は、インド・ネパール・バングラデシュ・タイを2年ぐらいかけて旅行していた。言わずもがな、それらの地域では辛い物が多いので、辛さには徐々に慣れていった。例えば、北インドでレストランに入ると、辛めの料理とともに、生の青唐辛子が2〜3本と、生の小ぶりな紫玉ねぎのスライス(これもツンと辛い)が、日本の定食のお新香のように付いてくる。最初は、どちらも辛くて食べる気がしなかったが、半年から一年ぐらいすると、追加の青唐辛子を店に頼むようになっていた。

4月から9月ぐらいの北インドは暑い。南インドより暑い。大きなインド半島は南に細長く北に幅広い。南は海に囲まれているような比較的安定した気候だが、北は内陸部が広く、乾期は極度に乾燥し、雨期直前の4-5月は連日40℃を軽く越える。人々は、明け方、家中の窓を全開し、気温が一番下がった空気を室内に入れる。そしてその空気を守るように、短い時間の後、全て窓を閉める。午前中とは言え、気温は一気に上がるのだ。そして、午後から夕方、室内の気温が外気と変わらなくなったところで、窓を開ける。ただし、その時間の道路や家屋のアスファルトやコンクリートは、しっかりと熱を保っているので、日が暮れてもしっかりと暑い。このとき、私は「この暑さからは逃げられない」と悟る。日本の昔ながらの家屋は風通しをよくして夏の暑さを凌ぐが、北インドの石造りの家屋は、冷めた空気を閉じ込めて、暑さを凌ぐ。だから、陽の高い間、家の中は真っ暗になる。

こういう暑さが続くところに慣れてない旅行者は、旅行だからと無謀にも炎天下をあちこち歩き回ったりする。数日もすると、身体はグッタリして、食欲がなくなる。こうして衰弱すると、すぐには回復しない。かく言う私も経験者だ。だから、そうならないように、40℃越えの間は外には出ず、規則的に食事を摂ることを心がける。唐辛子はそんな私の救世主だった。私の北インドでの食事は、自炊が主だったが、生の青唐辛子をかじりながらだと、食欲が刺激され、不思議と食べられる。辛さというのは、慣れる。最初は、一回の食事で青唐辛子ひとかじりでも、慣れるとそれでは十分な刺激にならず徐々に増える。そして、半年から一年後には、一回の食事で、青唐辛子が3本はないと、食が進まないようになる。私はその状態で、日本に帰国した。8月のことだった。

「全然辛くない」

「物足りない」

(このとき、仮に「ペヤング 獄激辛担々やきそば」を食べても辛いとは感じなかったと思う)

しかし、一ヶ月もすると、日本は涼しくなり、特別辛さの刺激がなくても、食欲は十分に湧いた。(何年かぶりに秋刀魚の塩焼きを食べておいしいと思った記憶がある) しばらくは(おそらく1年ぐらいは)、たまに食べるかなり辛い物にも抵抗感はなかったものの、辛い物を食べる習慣がなくなって2年もした頃には、もう青唐辛子をかじることがすっかり出来なくなっていた。辛さは慣れるものだが、その逆(辛さの無いこと)にも慣れるのだ。そして、私の場合、ちょうどその頃から、きっと日本を初めて訪れた外国人のように、改めて日本の味覚を新鮮に感じ始めた。熟れ鮨、山菜、豆腐などなど。身体の成長期もすっかり終わって好みが変わったという年齢的な面もあったと思う。その頃が、二十代後半だった。

場所はどこであれ、唐辛子の刺激のループに入ると、無意識のうちに、もっともっととなる。それはまるで人間の欲望のようだ。しかし、何かが原因して、そのループから外れると、まるで夢から醒めたように、何でもないことになる。『最近の日本のしっかり非常に辛い物』は、そのループに入っている人が多いことの表れのような気がする。それは、暑さという理由ではなさそうだが、一体どんな理由なんだろう? 一度、息子にきいてみないと。

2021年4月28日水曜日

続・生ホタルイカのワタ

もう10年以上前の、このブログに下記のエントリを書きました。10年越しに、きょうはその続きとあいなります。


生ホタルイカのワタ(2010年5月13日)


つい一週間ぐらい前のこと。うちの近所にある、「魚屋路(ととやみち)」という、すかいらーく系の回転寿司屋さんへ行ったら、何と、「生ほたるいか軍艦」なんてメニューが目に飛び込んできた。


冒頭の写真は、その現物。そして、下の写真は、写真付きのそのメニュー部分。(ラミネートされた写真が光っちゃってて、軍艦の海苔が見にくいです)


 いやいやいや、11年前に食べるの止めといた生ホタルイカのワタを、こうして食べる日がやって来るとは、思いもしませんでした。事前にその情報を得て「魚屋路」さんへ行った訳ではありません。いやはや、こういうことって、突然やって来るんですね。


ワタ、しっかり入ってました。トロッとした甘いアオリイカ、白イカのお刺身もおいしいが、ワタと一緒に食べるイカは、やっぱりおいしい。塩辛がその典型だが、ホタルイカのように、コンパクトにまとまってるのは、そこに一つの宇宙があるようで、また格別だ。また、この軍艦の他に、シャリのない、「おつまみ(刺身)」というメニューもあったのだが、やや興奮気味だった私は、最初に目に入った軍艦のメニューを見て、即注文してしまいました。もっと冷静だったら、「おつまみ」の方を注文したと思います。


さて、11年前のエントリでも書いてるが、こうしてワタも生で食べるにあたっては、大事なことがあります。上のメニューの方の写真の右下あたりに、小さな文字で書いてある但し書きが読めるでしょうか。(画像をクリックすると拡大します)


「※生ほたるいかは凍結処理済みです」


このメニューを見た際、私はこの但し書きを探しました。(すぐ見つけたけど)

11年前のエントリでも記したとおり、「マイナス30℃以下で四日間以上の冷凍」が必要なのだ。その意味で、この但し書きがなければ、食べなかったかも知れない。お店の人に、「ちゃんと冷凍してますか?」ともききにくいし。ワタ入りの生ホタルイカをこの時期のメニューに加えることはもちろん、この但し書きまで配慮してくれている「魚屋路」さんは偉いです。


生ホタルイカをワタごと食したい人は、いざ「魚屋路」へ。

5月中旬頃までだろうか。(未確認)

2021年3月22日月曜日

塩の保存方法と容器(その2)


 「塩の保存方法と容器」というタイトルのエントリを、去年2020年11月2日付けで書きました。きょうは、それにまつわる最新情報をと思って書きます。


去年11月のそのエントリでは、我が家で使っている容器を2つ紹介していますが、それを書いた後、気がかりだったのは、「今も、その容器を(苦労なく)入手出来るものなのか?」ということでした。2つとも、決して高価なものではないものの、10年ぐらい前に、ネットではなく結構ローカルな実店舗で入手したものだったからです。


それでつい昨日のこと。我が家の近所(東京・昭島市)にあるダイソーへ行ったら、「これは塩の容器にピッタリだ」というものがあったので、最新情報として紹介したいと思います。それが、冒頭の写真。そのダイソーには、1〜2ヶ月に一度ぐらいは行ってて、初めて見たので、おそらく新製品なんではないかと思います。


透けるガラス製品を店舗の棚で撮ったので、ちょっと見にくいですが、4つのサイズがあります。私は真ん中の2つを買いました。つまり、4つのうち二番目に小さいのを【石窯 焼き塩】用として。サイズは、約65mm(直径)×約75mm(高さ)。また、二番目に大きいのを【石臼挽き】用として。サイズは、約100mm(直径)×約80mm。価格は、4つのうち大きい方の2つが各200円、小さい方の2つが各100円。塩の容器として、これらが優れている点は、下記の3点です。


1.金属が使われていないこと。(フタは竹製)

2.フタが適度に気密性があること。(緩めのパッキン付き)

3.大きさが手頃なこと。


詳しくは、去年のエントリを読んで頂くとして、上記のうち、3の大きさについては、使う人の都合になるのだが、1と2、特に2の「適度な気密性」というのがなかなかないのです。しっかりした気密性のある容器は数あれど、それらは大概、開け閉めがしにくいというジレンマがあるので、「適度」という点は重要です。フタの開け閉めがしやすく(ストレスなく)、かつある程度の気密性が期待出来るという線です。それがこれらの容器はちょうどいいということです。


塩の容器でお悩みの方は、近日中にダイソーへ行くと、見つかるかも知れません。

2021年2月16日火曜日

今年の「素人なりのベストなドブロク」


毎年作っているドブロクで、中心になる材料は、無論、米(掛け米)だ。その米は、ここ数年、知人が栽培しているイセヒカリにしている。一般的に酒用の米は、粒内部のデンプン質が多めの米が適しているのだが、食用米の中でイセヒカリは若干酒用の米に近いと感じていること。そしてそのイセヒカリは直接知っている人が無農薬で作っているということがそれを使う理由だ。そこで昨年秋、その知人に「今年もよろしくね〜」と連絡を取ると、何と「今年は、イノシシにやられてほとんど全滅。自分ちで食べる程度しか残ってない」とのことで、そのイセヒカリはボツになってしまった。

そうして意気消沈しているところに、このCovid-19。人様に上げることも考えていたので、何となく、(自分のためだけなら)「今年はやめとこうか」という気分になってしまった。いつもは、だいたい年明けから仕込みを始めて、2月初めに完成というスケジュール。それが一番安定した低温の一ヶ月という意味でベストと思っていたが、年が明けてもやる気が起こらず時間が過ぎた。でも、毎年やっていることを、いざやらなくなってみると、何とも言えぬ寂しさのようなものがフツフツと湧いてきた。


ん〜、どーしよー・・・・、ん、やっぱりやろう。


となったのが、1月も半ばを過ぎた頃。そこから、材料を手配し始め、今月初旬から仕込みスタート。三段仕込みの留め添えを終えた。あとは、三週間の発酵を待つ。


冒頭の動画は、その一昨日の日曜日、仕込みが終わって、自作の泡切り器をセットしたところ。いつもは仕込みが終わって一週間後ぐらいから、様子を見ながら泡切り器をセットしていたが、今年は一ヶ月遅れの仕込みなので、すぐにでも気温が高くなる日がやってくるかも知れない。そんな日は一気に発酵が進んで、ボコボコとモロミが瓶からあふれ出るから、いつも以上に気を使う。


何でもベストでなくても、「人間万事塞翁が馬」と言うし、これでどうなるのかの経験になる。(=新しいデータになる)


このブログで再三、ドブロクに触れてきたので、何度も書いているが、私が目指すところは、「素人なりのベストなドブロク」だ。材料は、米(掛け米)・米麹・酵母・水(プラス乳酸菌)と表向きはプロの酒蔵さんと変わりないが、素人は、酒蔵さんが使う材料と同じものを何一つ使えない。


酒米は通常手に入らないだろう。ただし一度だけ(15年ぐらい前)、とある酒蔵さんから山田錦を送ってもらって作ったことがあるが、雑味がグッと減った記憶がある。


酒用の麹はもちろん、その種菌(黄麹)も、通常は手に入らないし、我が家に麹室もない。ときどき段ボール箱で簡易的な室(ムロ)をこしらえて麹を培養する人がいるが、面倒と感じてしまう。一度だけ、(上記とは別の)とある酒蔵さんから酒用黄麹の種菌をもらったことがあり、ホットカーペットを使って自分で培養して使ったことがあった。もう20年ぐらい前のことなので記憶が曖昧だが、何とかそれなりに出来上がったものの、えらい大変だった記憶がある。


酵母菌は、通常、酒蔵さんは、協会酵母(7号、9号等々)と言われるアンプルなどに入った純水培養された酵母菌を使うが、酒税法上、素人は入手出来ない。


水は省略するが、乳酸菌は、お酒の原材料名に載ってないが、使うことが多いと聞いたことがある。これも酒用があるのだと思う。発酵の初期段階で、雑菌の繁殖を防ぐのが目的だ。


材料だけでなく、当然ながら、設備も一般家庭にある程度のものしか使わない。麹室や空調、タンクはもちろん、搾り器などの設備もない。


ここでね。「ない、ない、ない」と、嘆くのではなく、「じゃあ、普通に誰でも(合法的に)入手出来る材料だけで、家庭にある設備だけで、その条件の下でのベストを試行錯誤してみようじゃないか」というのが私のドブロク作りだ。だから、毎年少しずつ、材料、配合、工程などを変えている。(販売は致しません、念のため)


今年使用の原材料は下記。


米(掛け米):キヌムスメ(鳥取産)コシヒカリの孫かひ孫ぐらいの品種。

麹米:有機白米麹(マルカワ味噌)珍しい蔵付きの麹菌。

酵母:十二六(武重本家酒造)非加熱の濁り酒。ここに生きてる酵母菌を使わせてもらう。

水:東京都昭島市の水道水(一日放置後に使用)100%地下水、最低限の塩素。

乳酸菌:自然発酵乳酸菌(ウエダ家)とマイグルト生酛造り(片山)を併用


前にもこのブログで書いたような記憶があるが、市販のおいしいお酒よりおいしくないと思う。(当たり前ですが) しかし、市販のおいしくないお酒よりはおいしいと思う。

こうして年に一度きりだが、自分なりにドブロクを仕込むことで、「あー、酒蔵さんはいろんなことを意図し、様々なことを考えながら作っているんだなー。スゴいなー」ということを肌で感じることが出来る。つまりは、市販のおいしいお酒を呑んだとき、それを作った酒蔵さんへの敬意の念を、心から向けることが出来るのです。それが私の「素人なりのベストなドブロク」の目的であります。


さー、今年はどんなふうになるかなー。完成予定の3月初め頃まで、何とか最高気温20℃以下が続いてくれるといいのだけど・・・・。いやいや、20℃以上になったらなったで「人間万事塞翁が馬」だった。