2012年7月12日木曜日

77777km


ジャーン! 77777km。

昨日、我が愛車、モビリオの走行距離が「7」のぞろ目になりましたー。あともう少しで家に着くところだったが、用心のため、即、車を路肩に停め、携帯のシャッターを切った。帰宅したら、77778kmになったので、「よかったー、さっき停まっておいて」と思った。

知人に話したら、「次は、100000kmで、その次は123456kmだな」と言われた。結構こういう暇な輩(やから)はいるらしい。

さて、「7」が並んで嬉しいのは、古典的なラッキーセブンかパチンコの影響か。私は、30年ほど前、パチンコ屋の店員をしていた経験がある。→関連エントリ「ベトナムとパチンコ屋の静寂

そして、写真を撮った後、助手席に座っていた7歳の娘に、「見てよ、スゴイだろー」と言ったら、その上の桁(10万の桁)が「0」なのを指して、

「全部が7じゃないからスゴくない。ねぇ、こんなところに停まってないで、早く帰ろうーよ」

とたしなめられた。「たしかに」と気分が変わり、アクセルを踏んだ。

2012年7月9日月曜日

南インドの小ぶりで黄色いバナナ


南インドの小ぶりで黄色いバナナはすこぶるおいしい。その思い出が強烈にあったので、先日近所のスーパーに並んでた上の写真のバナナを見つけたとき、思わず買ってしまった。産地の表示はなかったが、形が似ていたからだ。

帰宅後、すぐに食べたら全くの別物だった。「きっと、同系列のバナナに違いない」と思ったのは、私の勝手な思い込み、または「そうであってくれ」という希望だった。残念ではあったが、久しぶりに南インドのバナナのことを思い出した。

南インドへ行くと、小ぶりな黄色いバナナがある。「黄色」って、「黄色」じゃないバナナもある。赤い(正確には赤茶色かな)のバナナも、現地へ行けば決して珍しいものではない。

思い出すのは25年も前のこと、旅の途中で南インドのケララ州にいた。体調を崩したので、アーユルヴェーダ(インドの伝承医学)の医者に診てもらうと、「チャイなど砂糖を摂るな」、「バナナはいい。ただし赤いバナナ。黄色はダメだ」などなど言われた。「あー、これでしばらくはあのバナナが食べられない」とへこんだこともあって、印象に残っている。「赤いバナナと黄色いバナナは、どんな違いがあるんですか?」と医者に質問すると、「黄色のバナナは身体を冷やすけど、赤いバナナは冷やさない。だからノー・プロブレム」ということだった。「ホントかなー」と若干の疑問を持ちつつも、その指示に従い、3日ほどで体調は回復した。

南インドのバナナはいろいろある。長いの短いの。黄色いの赤いの、ときにはまだ緑がかってるもの(これはバナナチップなど揚げ物なんかに使われる)。太いの細いの。私が「すこぶるおいしい」と言っているのは、その中でも全長10センチぐらいの小ぶりな黄色いヤツ。詳しく言うと、いわゆるモンキー・バナナよりは少し太く、上の写真のよりやや細い。また、皮がとても薄くて、ペロペロっと剥ける感じ。皮が薄いことは、衝撃などで中身が傷みやすいことにもなるだろう。だから現地で売られてるものでも、傷んでるのが少なくない。

上の写真のバナナの皮は、本物よりずっと厚かった。そして何より皮が不自然なほどきれい。南インドに限らず、バナナの木が生えてるところでこんなきれいな皮のバナナはあり得ない。仮にあっても、かえって「おいしくなさそう」と感じるだろう。形や皮が「本物」とやや違うことは店先でも気にはなったが、久しぶりに思い出したあのバナナと「似ている」と感じた瞬間、その衝動が抑えられなかった。

あ〜、あのツーンとくる強い芳しい香りとネットリとした食感。そして何より濃厚な味。「これがバナナだ」と言わんばかりの、南インドの小ぶりの黄色いバナナ。もちろん、メッチャ安い。

日本ではお目にかかったことがないそのバナナは、南インドまでわざわざ行って食べる価値がある。ただし、現地では「特別なもの」としては全く扱われておらず、日常の風景にすっかり溶け込んでいます。念のため。

2012年7月4日水曜日

コーヒーとポケット


先週末、コーヒー入れてて気がついた。
コーヒー入れてるときって、必ず左手はズボンのポケットに突っ込んでいる、と。

目の前には、フィルターに入ったコーヒーの粉。右手にヤカンでチョロチョロ湯を注ぎながら、左手はポケットの中。

試しに左手をポケットから出してヤカンの湯を注いでみたら、何とも不自然な感じ。そして、再びポケットに突っ込んだ。ん〜、何かバランスが取れた気がして妙に落ち着く。ちなみに私は、冬場の寒い中を歩くとき以外、ポケットに手を突っ込む習慣はない。

ところで私がコーヒーを好きになったのにはキッカケがある。

30年前、私が大学生の頃、東京・九段下の喫茶店で、アルバイトをしていた。店が暇なとき、ホット・コーヒーだけはいつも飲めるという特典があった。そのアルバイトを始めた当初は、コーヒーは特別好きなものじゃなかった。その頃は、コーヒーに砂糖をスプーン1杯、ミルクを少々。でも、一日数杯のコーヒーを飲む日が半年も続くと、砂糖やミルクを入れるのが段々と億劫になった。そしてナシ・ナシ(ブラック)で飲み始めると、今度は砂糖とミルクがかえってない方が好きになった。大学の卒業が間近になりそのアルバイトを辞める頃には、コーヒーは毎日飲まないとならないものになっていた。

もう20年も前にその喫茶店は姿を消してしまったが、30年経った今でも、私のコーヒー好きは治まらず、毎日コーヒーを飲む。ドタバタしてることが多いウィークディの朝はインスタントながら、週末の朝は決まってちゃんと入れる。週末の開放感とともに、チョロチョロと湯を「の」の字に注ぎながら、その香りの中で過ぎていく何てことのない時間が好きだ。その時間のためには、左手はポッケでないとならない。