ふんどしシリーズ、第三弾。
きょうが最後の「締め方」です。
繰り返しになりますが、日本の伝統的な「越中」や「六尺」ではなく、私流ですので、悪しからず。ふんどし自体の仕様などは、前回のエントリ、我が褌(ふんどし)ライフ【ウンチク基本編】をご覧ください。
大ざっぱには、紐を腰にまわして結びつけ、その紐にふんどし本体を通し、前面から背面へ股を通って背面に持って行き、背面の紐にくくりつけます。
では、詳しいの、始めます。
1.袋状になった本体に紐を通します。紐を持って本体を垂らした状態で、縫い付けてある箇所が一番下になるように、つまりちょうど半分のところが紐に接するように本体をずらします。(ちなみに、最初に破けるのは、このヒモに接する部分になります)
2.垂れた本体が自分の前面になるように紐を持ち、紐を腰に廻して蝶結びに結ぶのですが、結び目は、前面のやや右寄りがいいので、そうなるように紐をずらして、紐を結びます(右利きの人の場合)。これで、本体は前面中央に垂れた状態で、もう両手を放しても大丈夫になります。ここでの一番のポイントは、紐を結ぶ位置(高低)と(張りの)強さ。私の場合、位置は腰骨の少し上。また強さは・・・・、ん〜説明が難しいので、最初は強めにしたり弱めにしたりしてみてください。
その位置が高ければ高いほど、また強く締めれば強く締めるほど(紐をピンと張れば張るほど)、本体がより長くなくてはならなくなります。このふんどしのよさは、それを自由に(好きに)出来ることなんですが、逆に適度の説明が難しい。個人差もあるし。
【1〜2のバリエーション:本体が袋状でない場合】
先に紐を腰にまわして結んでから、本体を前面の紐に通します。ちょうど半分のところが前面の紐にかかるようにします。この後は、袋状のものと共通です。
3.次に、本体を前面から背面に股をくぐらせ、背面へ本体を持っていきます。下の写真はそれを背面から見た状態です。アースなボールが右側のお尻、穴の開いたボールが左側のお尻です。
4.次に、背面で本体を紐にくくりつけるのですが、本体を強く引っ張れば強く締まるし、弱く引けば弱く締まるので、その調整はお好みで。そして私のくくりつけ方は、下の写真のように、最初に縫い付けてる端の部分を紐の上から通して右側にいったん出し(写真A)、
出したところを本体の上をクロスさせながら左側へ持って行き(写真B)、
最後に、その持っていった先を本体左側の紐に下からキュッと通します(写真C)。
実際には、写真とは違い、本体はやや引っ張られるので、これで安定します。この際、縫い付けてある部分がちょっとボリュームがあるため、縫い付けがないものと比べ、紐に引っかかる感じになり、より安定します。
また、前回のエントリで、サムライ菊の助さんから、「130cm(2つ折りにして65cm)は短くないか?」とのご質問を頂きました。
とても鋭いご質問です。130(65)cmで大丈夫なのは、この「引っかかり」があるためです。ですから、逆に縫い付けしてない(袋状になってない)ふんどし本体の場合は、あと20cm(2つ折りにして10cm)ぐらい長くした方がいいと思います。
私は長い間、縫い付けしてない本体を使っていましたが、それでもすぐにほどける程ではありません。
以上です。
説明するほどのことではありませんが、脱ぐときは、ただ蝶結びの結び目を引っ張ってほどくだけです。
くくりつけるところの説明が、ややこしく感じるかも知れませんね。背面で結ぶため、見えないのでやや詳しく書きましたが、2〜3回やればほんの2〜3秒で出来ることなので、簡単だということは断言しておきます。
このふんどしのスタイルは、自分では、「越中」よりも締め具合の調整が利き、「六尺」よりも着脱が簡単な点がいいと思っています。作るのも布オムツを材料にすれば、ハサミで1回切るだけですし。
ひとつ短所も書きましょう。それは、寒いこと。もちろん冬場の話ですが、パンツに比べ、覆う絶対面積が狭いのでその分は確実に寒くなります。スースー。まっ、私の場合、寒くなるとパッチを履くんで寒くはないんですが。
またあまり人に見せるものじゃありませんが、銭湯に行ったときなど、たまに人の視線が気になることがあります。また若い人なんかは、男性でも女性でも、新しい恋人とネンゴロになって、「えっ、ふんどしなの?」と嫌われたら困る・・・・なんて心配する人は止めといた方が無難でしょう。私から言わせりゃぁ、「そんなんで嫌われるような相手とは付き合わない方がいいよ」ってことですが、こればっかりはね・・・・。
最後に、市販されているふんどしを紹介します。最近は、伝統的なものだけでなく、いろいろあります。私は自作ものを使っているので、正直、これらを使ったことはありません。だから、コメントは想像です。
コチラはオーガニックコットン製のふんどし。私は普段このメーカーのオーガニックコットンのタオルや枕カバーを愛用してます。この越中タイプのふんどしは女性用となってます。何つったってオーガニックコットン。肌合いはいいでしょう。また露出面積が狭め(覆う面積が広め)なのでそんなに寒くないかも。
メイド・イン・アースのふんどし
そしてこちらは、麻のふんどし。ヒーリング&スピリチュアルな感じです。
AYA 工房
そして、試しにamazonで「ふんどし」と検索してみたら、いっぱいあって驚いたぁ〜。(エッチなDVDなんかも引っかかってきます。その手のグッズでもあるんですね)
話し出すといろいろありますが、私が20年以上、このふんどしを使い続けている一番大きな理由は、その履き心地(締め心地)。それに尽きます。それはパンツにはないものなんです。
これでふんどし特集を終わりにしますが、ご質問などありましたら、ご連絡ください。
では、Let's enjoy your FUNDOSHI life!
2010年12月27日月曜日
2010年12月22日水曜日
我が褌(ふんどし)ライフ【ウンチク基本編】
前回のエントリに続き、ふんどしです。
ふんどしですが、「越中」でも「六尺」でもありません。前回のエントリのキッカケでスタートした後、ただただ、20年間、私なりに改良し続けた現時点のレポートみたいなものです。ご興味をお持ちになる酔狂な方は、生地やサイズなど、ご自分でアレンジして作ってみてください。
まずは、まずはその基本的なスペック(仕様)から。
●長さ130cm X 幅30cmの布(ふんどし本体)
●長さ140cmの紐
つまり、布と紐。この2つがあればいい。
ふんどし本体の長さ130cmは2つ折りにして使います。上の写真は私の現物ですが、2つ折りになった状態で、見た目は長さ65cmになってます。また、端と端が縫い付けてあり、袋状になっていますが、それはちょっと特殊です。その箇所は以下の写真。生地の感じも分かりますね。
ご参考まで、私の身長は180cm。ズボンはだいたいウエスト79cmを買います。そんな人間がちょうどいいのがこのサイズということになります。
次に締め方を大ざっぱに説明しましょう。
「紐にふんどし本体を通し、紐は腰で廻して結ぶ。本体を前面から股を通して背面に持って行き、背面の紐にくくりつけます」
締め方の詳細は、改めて書くので、まずはザックリとイメージしてください。
たった2つのパーツだけど、私の中では、ここに至るまでに紆余曲折がありました。ということで、締め方の前に、大事な素材選びや上記の仕様になった理由などを書き連ねたいと思います。
【1】ふんどし本体の生地について
強さと弱さ(柔らかさ)のバランスがポイントです。強い布は耐久性に優れるが、ゴワゴワもする。弱いと耐久性に劣るが、肌にやさしい。お好みになりますが、四六時中大事なところに着けているものなので、その感触はとても重要なポイントだと思っています。例えば、現在市販されているふんどしの生地も様々なものがあります。ガーゼから普通のコットン、オーガニックコットンや、麻のもあります。
ちなみに、現在の私の一番のお気に入りは、市販の布オムツ。上の写真がそうなんですが、それはその市販のオムツをただ2つに切っただけのものなのです。2つに切る前は、下の写真。赤ちゃん用品のお店で、いっぱい入っててとっても安く売ってます。
何せ赤ちゃん用ですから、やさしい肌触りは折り紙つき。普通に織られたコットンより弱いけど、ガーゼよりは強いです。私の曖昧な記憶では、3枚ぐらいの使い回しで1年は問題ありません。綾織りって言ったっけかな。若干の伸縮性があり、それもちょうどよく感じてます。そして私がこの布オムツを気に入ってるもう一つの理由は、袋状に縫い付けてあること。元々の1枚の布の端と端を縫い付けて袋状になっています。この点は後で書く「締め方」のところで触れますが、締める際、この縫い付けてあるところが、締めやすさに繋がっています。
【2】縫製について
ふんどし本体は基本的に1枚の布ですから、通常、縁かがりをしますね。ただの直線縫いなのでミシンが便利ですが、もちろんヒマに任せてたまには手縫いもいいものです。しかーし、以前はミシンを出して縁かがりをしていた私ですが、最近はしません。
例えば、私が使う布オムツの場合、元々の縁は、ほつれないように加工されています。でも、真ん中をハサミで切るので、その辺はほつれます。で、実際はと言うと、使い始めは若干ほつれますが、しばらく使っているうちにほつれなくなるんです。それに気がついてからは、縁かがりをしないようになりました。これは生地によります。ほつれやすい生地とそうでない生地があるので、その点も、この布オムツはスグレモノと感じています。
【3】本体のサイズ
長すぎると邪魔になりますが、ある程度の長さがあった方が、締めやすい。緩フン(緩く締めるの)が好きな方は、長めに。私の場合、その市販の布オムツの長さが、私の体型にピッタリの長さなので、一度縦に真ん中をハサミで切っただけで、もうそれがそのまま私のふんどしのサイズになっています。だから作るのも超カンタン。
【4】紐について
太さが重要です。紐は結んで使うので、太すぎると、結び目がでかくなって邪魔です。反対に細すぎると、肌に食い込み嫌なものです。丈夫さと適度な太さそしてやっぱり素材感もありましょう。長さについては、最初は長めが無難ですが、使っているうちにだいたい伸びます。伸びたところで適度な長さに切り直してもいいでしょう。
上の写真のとおり、私の場合、手芸屋さんで売ってる組紐を使っています(綿100%)。いろいろ使いましたが、この手の組紐は、太さや色も何種類かあるので好みのを選べるのが嬉しいです。
「ウンチク基本編」はこのぐらいにします。長々とお付き合いありがとうございました。この次は、「締め方編」をと思います。
ふんどしですが、「越中」でも「六尺」でもありません。前回のエントリのキッカケでスタートした後、ただただ、20年間、私なりに改良し続けた現時点のレポートみたいなものです。ご興味をお持ちになる酔狂な方は、生地やサイズなど、ご自分でアレンジして作ってみてください。
まずは、まずはその基本的なスペック(仕様)から。
●長さ130cm X 幅30cmの布(ふんどし本体)
●長さ140cmの紐
つまり、布と紐。この2つがあればいい。
ふんどし本体の長さ130cmは2つ折りにして使います。上の写真は私の現物ですが、2つ折りになった状態で、見た目は長さ65cmになってます。また、端と端が縫い付けてあり、袋状になっていますが、それはちょっと特殊です。その箇所は以下の写真。生地の感じも分かりますね。
ご参考まで、私の身長は180cm。ズボンはだいたいウエスト79cmを買います。そんな人間がちょうどいいのがこのサイズということになります。
次に締め方を大ざっぱに説明しましょう。
「紐にふんどし本体を通し、紐は腰で廻して結ぶ。本体を前面から股を通して背面に持って行き、背面の紐にくくりつけます」
締め方の詳細は、改めて書くので、まずはザックリとイメージしてください。
たった2つのパーツだけど、私の中では、ここに至るまでに紆余曲折がありました。ということで、締め方の前に、大事な素材選びや上記の仕様になった理由などを書き連ねたいと思います。
【1】ふんどし本体の生地について
強さと弱さ(柔らかさ)のバランスがポイントです。強い布は耐久性に優れるが、ゴワゴワもする。弱いと耐久性に劣るが、肌にやさしい。お好みになりますが、四六時中大事なところに着けているものなので、その感触はとても重要なポイントだと思っています。例えば、現在市販されているふんどしの生地も様々なものがあります。ガーゼから普通のコットン、オーガニックコットンや、麻のもあります。
ちなみに、現在の私の一番のお気に入りは、市販の布オムツ。上の写真がそうなんですが、それはその市販のオムツをただ2つに切っただけのものなのです。2つに切る前は、下の写真。赤ちゃん用品のお店で、いっぱい入っててとっても安く売ってます。
何せ赤ちゃん用ですから、やさしい肌触りは折り紙つき。普通に織られたコットンより弱いけど、ガーゼよりは強いです。私の曖昧な記憶では、3枚ぐらいの使い回しで1年は問題ありません。綾織りって言ったっけかな。若干の伸縮性があり、それもちょうどよく感じてます。そして私がこの布オムツを気に入ってるもう一つの理由は、袋状に縫い付けてあること。元々の1枚の布の端と端を縫い付けて袋状になっています。この点は後で書く「締め方」のところで触れますが、締める際、この縫い付けてあるところが、締めやすさに繋がっています。
【2】縫製について
ふんどし本体は基本的に1枚の布ですから、通常、縁かがりをしますね。ただの直線縫いなのでミシンが便利ですが、もちろんヒマに任せてたまには手縫いもいいものです。しかーし、以前はミシンを出して縁かがりをしていた私ですが、最近はしません。
例えば、私が使う布オムツの場合、元々の縁は、ほつれないように加工されています。でも、真ん中をハサミで切るので、その辺はほつれます。で、実際はと言うと、使い始めは若干ほつれますが、しばらく使っているうちにほつれなくなるんです。それに気がついてからは、縁かがりをしないようになりました。これは生地によります。ほつれやすい生地とそうでない生地があるので、その点も、この布オムツはスグレモノと感じています。
【3】本体のサイズ
長すぎると邪魔になりますが、ある程度の長さがあった方が、締めやすい。緩フン(緩く締めるの)が好きな方は、長めに。私の場合、その市販の布オムツの長さが、私の体型にピッタリの長さなので、一度縦に真ん中をハサミで切っただけで、もうそれがそのまま私のふんどしのサイズになっています。だから作るのも超カンタン。
【4】紐について
太さが重要です。紐は結んで使うので、太すぎると、結び目がでかくなって邪魔です。反対に細すぎると、肌に食い込み嫌なものです。丈夫さと適度な太さそしてやっぱり素材感もありましょう。長さについては、最初は長めが無難ですが、使っているうちにだいたい伸びます。伸びたところで適度な長さに切り直してもいいでしょう。
上の写真のとおり、私の場合、手芸屋さんで売ってる組紐を使っています(綿100%)。いろいろ使いましたが、この手の組紐は、太さや色も何種類かあるので好みのを選べるのが嬉しいです。
「ウンチク基本編」はこのぐらいにします。長々とお付き合いありがとうございました。この次は、「締め方編」をと思います。
2010年12月17日金曜日
我が褌(ふんどし)ライフ【キッカケ編】
「いや〜、パンツがボロくなっちゃってね〜。この島じゃどんなパンツ売ってんだろー」
「そんなの買うことないよ。ふんどし自分で作ればいいんだから」
古い話だが、1988年の11月、私はタイ南部にあるパンガン島という島に滞在していた。パンツがボロくなったのは私のことで、それをたまたまそばにいた日本人につぶやいた。思えば、これが私の20年以上にわたるふんどしライフのキッカケだった。この頃、私は日本を含めたアジアを何年か旅行していたので、その途中でのことでもある。
「ふんどしを作れば・・・・」と言う彼に、早速、作り方をきいたら、彼は私の腰布(1.2×2mぐらい)の端を20cmぐらいの幅でをビリビリっと破き、さらにその後、3cmぐらいの幅でビリビリっと破いた。ずいぶん乱暴な人だな〜と思っていたら・・・・。
幅20cmぐらい長さ1.2mの布はふんどし本体に、そして幅3cm長さ1.2mの布は引っ張りながら細長くよって紐になった。最初に紐を腰に巻いて結ぶ。次にふんどし本体をその紐に通す。本体のちょうど半分のところで折り返すのだが、それを前面(ヘソの下あたり)の紐でする。そして2つ折りでぶらりと垂れ下がった本体を、股の下を通して、背面(お尻の上あたり)の紐のところでクルクルっと結んで出来上がり。
あっという間の出来事だった。
また1枚じゃなんだからと本体を2〜3枚作った。紐は1本で共通。
これで私のパンツライフはアッサリと終わった。
そのときは、海辺のバンガローを借りてたので、気が向けばちょくちょく海で泳いだ。泳いだ後、ふんどしを替える。海で濡れたふんどしは、真水でチョチョっと洗って干しておくと、30分もしないうちに乾いた。「こりゃ〜便利ぃ〜」
そのタイの腰布は、ふんどしにはやや生地がしっかりし過ぎていたので、その後インドへ行ったとき、もっと柔らかい布を買って、10枚ほど手縫いで縁かがりをし、バージョンアップした。基本的にはペラペラの1枚の布だからすぐ乾く。日本の気候でもね。そして、何しろパンツより、な〜んか落ち着くんです〜。それ以来、気に入ってしまって止められなくなり、今ではもう手放せなくなってしまいました。また、ギュッと締めたり、緩く締めたりと、その日の気分で締め具合の調整も効きます。
でまぁ、20年も使っているとその間、何度か新たに作る機会が訪れます。そーなると、「ここはもっとこーの方がいいなー」とか、「やっぱこれはこうでなくっちゃー」などとその都度研究するもの。あれやこれややってみて、今は「だいたい、これでいいっかなー」というものに決まってきています。
前置きが長くなったけど、それを紹介したいと思いまーす。ま、次のエントリで、ということになりますが。
日本には、「越中」、「六尺」などなど古典的なふんどしがもちろんあります。そして、それらはそれなりに、ディープな世界があるでしょう。でも、私の場合は、現在もなお、先述のキッカケの延長線上にあり、それで満足しきっているので、その世界を書こうと思っています。
では、次回。
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