2018年5月29日火曜日

コーヒー塗装の色

『失敗は成功の元』。
だいたい、成功より失敗からの得るものの方が、大きいものだ。そうに決まってる。

我が家の古いダイニングテーブルの天板が反り返り、傷や汚れもずいぶん目立つようになったので、表面を削った。元々この1m×2.3mぐらいのテーブルは頂き物。材質は杉で、オイル仕上げなので、変形・傷つきやすいが、加工もしやすい。

現在持っている電動工具は、インパクトドライバー、ベビーサンダー、丸ノコ、ジグソー。(←買った順) 「次に入手する電動工具があるとすれば、それはオービタルサンダーだな」と、数年にわたり思っていたのだが、3ヶ月前、ホームセンターへ行ったら、昔よりずいぶん安くなってなーと思い、思い切って買った。(春先だったので、ちょっと気分も緩くなってたかな)

購入時、イメージしていた目的は、3点。屋上に置きっぱなしの木製テーブル(三六判、ペンキ塗装)、月見台のような小さなウッドデッキ(1坪弱)、そしてこのテーブル天板(三六判よりやや大きい)。屋上のテーブルは買ってすぐ。ボロボロになった表面を新品オービタルサンダーで磨いてペンキの塗り直しをして終了。残る2点は、どちらも無垢の上に、柿渋の塗装、「エゴマ油+ビーワックス」のオイル仕上げ。ウッドデッキの方は雨ざらしなので、傷みが早い。これまで、一年に一度ぐらい、手でヤスリをかけて、塗装と仕上げをしてきたが、このオービタルサンダーで、楽チンだ〜。こいつは梅雨入りまでにと後回しにして、先週末、「手でやるには、ちょっとなー」と、これまでやる気が出なかったやや大きめのこのテーブルの補修を、やることとなった。

まずは土曜日。反り返りの最大差が1cmぐらいあったので、オービタルサンダー君を擁してでも半日仕事になった。(一瞬、電気カンナがが欲しくなった。でも買わない) 削り終了後は塗装なのだが、それはつい一週間ほど前、思いついたことがあった。

コーヒー染め(木の塗装)。

これまで一体何度、コーヒーのシミをシャツにつけて来たことだろう。じゃあ、そのコーヒーで塗装したら落ちにくいんじゃないか。と思いついた。すると、ちょうど先週のタモリ倶楽部で、「コーヒーで染めた紙」をみて、「もう、やってみよう」と、思いつきが本気になった。(そのタモリ倶楽部、ネタは「ZINE」。コーヒー染めの紙で作ったZINEがあったのだが、番組全体がとても面白かった。別の話になるけど)

そして日曜日。近所の食料品店で一番安いインスタントコーヒーを買ってきて、飽和に近い水溶液をこしらえた。色落ちはすると思ったので、一番濃くしてみたということだ。前日に綺麗に削った面に、それを半分塗ったのが、実は冒頭の写真。

いや〜、なかなかいい色ではないか。このウォルナットな感じ〜。

塗り立て時はそう思った。全面塗り終えて、しばらく乾燥を待っていると、どんどんベトベトし始めて、少し不安になってきた。上にニスやラッカーを塗るならこれでもいいのかも知れないが、この後の仕上げは「油+ビーワックス」だからね。

その後、ある程度乾いたところで、試しにやや湿気った雑巾で拭いてみた。すると、落ちる、落ちる、どんどん落ちるインスタントコーヒー。ということは、このテーブルの濡れたところにシャツが触ると、染まるっていうこと〜?。あれ〜。こんなハズじゃあ・・・・。たまりかねて、「やっぱ、それじゃまずいよね?」と一応カミさんにきいてみるも、答えは聞くまでもない。拭いても拭いてもコーヒーは落ち続けるので止めるに止められず、結局、ほとんどコーヒー色を拭き取ってしまい、元の木阿弥。

どなたか、いい方法をご存じないですか? ベッタリ塗った後、2〜3日放置しておけばよかったのかな〜? 草木染めでは、定着液(みょうばんなど)を使うよな〜、この材木の場合はどうなんだろう? と余裕のない思いが巡りつつも、答えは見つからず。

仕方なく、柿渋を塗った。

一瓶ものインスタントコーヒー、もったいなかったし、コーヒー塗装は徒労に終わった。そして、きょうも、柿渋の上に「エゴマオイル+ビーワックス」を塗った平らなテーブルで、何事もなかったように、家族はご飯を食べている。

2 件のコメント:

サムライ菊の助 さんのコメント...

私は、紫蘇をもんで出るアクで布が染められないかと試したことがあります。ミョウバンで定着させたのですが、色は淡い茶色にしかなりませんでした。
いつか、「コーヒーで下塗り」が当たり前の時代が来ますように。

下条剛史 さんのコメント...

> サムライ菊之助さま

コメントに気づかず、反応が遅くなりました。失礼しました。
紫蘇のアク、あれは捨てるときに、ただただ捨てていいのだろうかと、ためらいがありますね。ミョウバンを使うのは流石で、私のコーヒーとはかなり違う。色は淡い葉色でしたか。草木染めは、見た目の色のとおりに染まらないところが難しいというか、面白いところと聞いたことがあります。もう、20年以上なので、どこ草で染めたか覚えてないのですが、私がやったときも、違う色になって、ビックリしたことだけ覚えています。