2014年8月11日月曜日

ソーラーシステムの現実

7月26日のエントリ、オフグリッド・ソーラーシステムで、小さな、でも独立したソーラーシステムをDIY感覚で作るワークショップに参加した模様を書いた。上の写真のソーラーパネルは、そのとき購入したソーラーパネル(20W)で、サイズは30センチ×45センチぐらいです。

次世代のエネルギーとして、「ソーラーなんていいな」と思うときがある。でも、なかなか現実は大変だ。最近、一般の家の屋根にソーラーパネルがついているのを見かけることがありますね。あのシステム一式で、だいたい200万円ぐらいするらしい。で、だいたいあれが20年ぐらい使えるらしい。耐久性というか寿命と考えた方がいい年数です。

200万円÷20年=10万円
10万円÷12ヶ月=8,333円

つまり、年間にして10万円ぐらい、月にして8,333円ぐらいの電気を作ってくれる。ということはです。普段、電力会社から月々8,333円の電気を買ってる生活でトントン。月々8,333円以下の電気しか使わない家庭では、ソーラーシステムを導入すると、金銭的には損になるという計算になります。つまり、200万円のソーラーシステム導入とは、先行投資みたいなものとも言えます。もちろん、銭勘定だけではないが、「広く普及すること」に直結するかという点では、「現実はなかなか大変だ」と言えると思います。

先物取引のように、今後、電気代が急騰するようなことがあれば、先行投資も有意義に映るけど、逆に安くなるようなことがあると、損する計算が高まります。

次に大事なゴミの問題。

ソーラーパネルはそもそもでっかいし、有害なレアメタルを含むらしいので、そのまま捨てるという訳にはいきません。業者に引き取ってもらうなどしないとならない。(またカネの話だが)捨てるにもカネはかかるし、なかなかやっかいな部類のゴミになる。ドイツなんかでは、分解して各々の部品を分別して捨てられるような設計のソーラーパネルがすでにあるらしいのですが、今の日本では、まだまだのよう。

こうして考えてみると、何故ソーラーシステムがなかなか普及しないかがよく分かります。私なんかは、「借家住まいだし、カネもないし・・・・」と何となく漠然とした負い目を感じながら、電力会社から電気を買ってるような感じもあるのですが、それはあくまで個人的な事情であって、社会的には他の理由で、普及していないのです。

ところで、私は自分が作っている「カンホアの塩」の生産地で、天日塩だけでなく、天日電気も作れないものかと考えています。素人な私としては、

「あれだけカンカンに陽が照ってるんだから、電気もいっぱい出来るだろう」

と、思ってました。でも、先日のワークショップの先生にきいてみると、それはそうとも限らない。これがちょっとショックだった。こたえましねぇ〜。陽差しがあんまり強すぎると、ソーラーパネルが熱くなり過ぎて、発電効率が落ちると言うのです。また、ソーラーパネルの寿命も短くなる。「えー」って感じでした。

だから、よく屋根にのっかるようにして設置してあるソーラーパネルがありますが、あれよりは、平らな場所に鉄枠のようなフレームで角度をつけて設置する方がいいらしい。なぜなら、その方が風通しがいい分、ソーラーパネルが熱くならないからとのことでした。私は、「カンホアの塩」の塩田の脇にある「あの倉庫の屋根にソーラーパネルだぁ」と勝手に想像していたのですが、それだとあまりよくないみたい・・・・。

あー、毎日暑いですね。でも、この暑さを何とかエネルギーに変えられないものかと思いますよね? ベトナム・カンホアはもっともっと暑いんです。だから、電気も・・・・。という単純な発想は安易でした。

でも、まぁ、ソーラーシステムについては、まだ勉強を始めたばかり。現実的なことをもっともっと掘り下げていくうちに、光が見えてくることを祈りながら、まだまだ考えていこうと思っています。

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