2015年6月15日月曜日

ネキリムシと家庭菜園

我が家の庭の小さな家庭菜園。半分は今流行りのグリーン・カーテンということで、窓際の畑。4月末に、ゴーヤ、朝顔、フウセンカズラの種をポットで発芽させた。これに庭中央の普通の畑にと、バジルもポットで発芽させ、さらにトマトとピーマンの苗をホームセンターで買ってきて、みんな一緒に5月半ばに植え付けた。

すると、その2〜3日後から、毎日のように、ゴーヤ、バジル、朝顔、フウセンカズラの苗が根元で茎が切られていた。冒頭の写真は、バジルの根元の茎が切られた様子。これが次から次へと毎日続き、植えた苗はどんどん減っていった。実は、去年も同じようなことがあったので、種からのものはポットで必要量の2倍ほどを育てておいた。一週間ほど毎日根元で切られると、週末それらを補うように、少しずつ植え足した。それでも、毎日切られる茎また茎。

去年は、そんなことしているうちに、何とか苗は育っていったが、今年はちょっとレベルが違う。だんだん気分も滅入ってきた。いったい誰の仕業だ。虫か、鳥か、はたまたのら猫か? まずは、薄めた木酢液なんぞをスプレーでシュッシュを何日か続けてみたものの効果なし。

そして、一昨日の土曜日の朝、ターニングポイントは訪れた。それなりに育って太くなっていたトマトの茎までもが、何と、無残にかじられていたのだった。これまでは、バジルやゴーヤなど概ね細い茎が切られていたので、虫か、鳥か、猫に「切られた」って感じだったのだが、これは明らかに「かじられていた」。それが下の写真。根を土から抜いて、葉っぱを落としてしまったが、3箇所かじられおり、一番下のところで「かじり切られている」。

このかじられた痕を見て、「このままいくと全滅だ」と感じた。いつもは「趣味なんだから」と、ゆるーい気分でやって何となくうまくいってた家庭菜園も、こうなると真剣になって、ネットで調べる気になった。

どうやらその犯人は、通称ネキリムシ。「根を切る」虫なので、ネキリムシなのだが、我が家のこのケースは、いくつかいるネキリムシの中でも、カブラヤガの幼虫らしい。ネットで調べたのは、昨晩、とっぷりと日の暮れた8時ぐらいだったが、日中は地中2〜3センチのところに潜み、夜行性とのことだったので、早速暗い中、懐中電灯を持って畑を見に行った。

小さな園芸用のスコップで土をちょいちょい掘ってると、いたー。出てきた出てきた、ネットで見たのと同じ虫。2匹捕獲。大きいので4センチぐらい。こりゃ木酢液なんかじゃダメなわけだ。一見ただのイモムシなんだけど、こいつらがこれまで1ヶ月ほど毎日のように、苗をかじっていたかと思うと、「ただのイモムシ」でなく、「害虫」に見えるから不思議だ。じぃーっと観察。色は土色、しっかり保護色だ。そして、翌朝、再び畑を見に行くと、またバジルが2本切られていた。そして、再び土を掘ってさらに2匹捕獲。それが下の写真。
無論、このカブラヤガの幼虫も、必死に生きているのだからと思うと、無碍に殺せない。‥‥と思いながらも、この4匹の幼虫を、どうしようかと2年生の息子と相談すると、「夕方に、近くの疎水にいる鯉にくれてやろう」と話しがまとまった。

サムライ菊の助「畑日記」を読んでると、最近のエントリでは、「アナグマに食われてジャガイモ全滅」とか、「キャベツはモンシロチョウの幼虫に食べさせる(一個は残してください)」などあるが、頭が下がる。しかし、本当はそれを「頭が下がる」と特別視せずに済む世の中になって欲しい。「アナグマに食われたぁ〜? そんなのよくある話しよ」なんてね。何しろ日本は世界で一番農薬を使う国だと言うことを忘れてはいけない。

話しをネキリムシに戻すが、来年は、定植前に、土を注意深くふるいにかけよう。家庭菜園とはいえ、自分ちの作物が深刻な害にあうと、つい「ここに農薬を使う理由があるな」と思ってしまう。ここで心を一度ニュートラルにしてから、今夕、鯉のいる疎水にカブラヤガの幼虫を投げに行こうと思う。2年生の息子は何を感じるだろうか。

最後に、このカブラヤガの幼虫について、とても分かりやすいサイトがあった。文末は、「まずは日頃畑に雑草を繁茂させないこと。繁茂したら、土中のネキリムシが絶食死するよう、除草剤を撒く」なのだが、ネキリムシについて、とてもよく分かったので、ご参考まで。

●カブラヤガ・幼虫はネキリムシの真犯人
http://www.foocom.net/column/pest/3668/

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