台湾のことを書く予定だったが、予定を変更して、この正月休みのこと。
この正月休みに、ホヤを「大根おろし+醤油+かぼす汁」で食べたら、マンゴーの味がしたんで、それを書きたくなった。写真は、あと2切れだけホヤが残った皿。
その前に、もっと重要なこととして、燗酒がとてもよく合い、幸せな気分に浸ったことに触れなくてはならないのだが、一度「あっ、この味マンゴーだ」と思ってしまったら、その後は、ひと箸ずつ、「ん、やっぱりマンゴーだ」、「何でマンゴーの味がするんだろう?」、「あー、(いつかベトナムで、若いマンゴーをたくさんくれた)あの人を思い出すなー」と、マンゴーのことが頭から離れなくなってしまった。
「燗酒にマンゴー?」と疑問を抱く人もいるだろうが、そのマンゴーは、熟れたマンゴーではない。まだ若く外側が緑色で、中が(やや黄みがかったものもあるが)白色をしたマンゴーだ。(外側が緑色でも中はオレンジ色に熟れているものもあるから、外の緑色だけでは判断出来ないが、触感と香りで分かる) 大ざっぱにナイフで細長く切り、塩をちょんと付けて食べる。ややしなる青リンゴのようなパリパリとした食感。甘味はあるかないかぐらいで、酸味とマンゴー独特のクセのようなものを伴う。ホヤとマンゴー、共通点のキモは、このクセだと思う。これに塩を付けて食べるマンゴーの味に似ているのだ。ホヤを「大根おろし+醤油+かぼす汁」で食べるとね。
知ってる人も多いだろうが、マンゴーの木はでかい。最初は小さいのだから、「でかくなる」と言った方が正確なんだろうが、そのでかいマンゴーの木には、その季節になると、実が「えー」と思うほどたわわになる。だから、現地でマンゴーは高級なフルーツではない気がする。また、「マンゴーの木が庭にあると、食うに困らない」という話しをベトナムで聞いたこともある。さて、多くのマンゴーは、熟したものだけでなく、こうして若いのに塩を付けてパリパリ食される。熟したのよりコッチの方が好きという人もたくさんいるぐらいだ。これは熟したマンゴーを食べるのとはまた違った趣向なのだ。
日本では、そういう食べ方はされないが、インドや東南アジアではよくある食べ方だ。塩に赤唐辛子が混じっていることもしばしばある。東南アジアではこの食べ方のマンゴーをアテにしてビールを飲むことだってある。マンゴーが出回る時期は、だいたい「これから暑くなるぞー」という頃だ。南国でもより暑さを感じるときに、このパリパリした若いマンゴーに塩を付けて食べる。何ともサッパリとした味わいなのだ。
昔、「プリンに醤油をかけると雲丹の味がする」と聞いて、試した私は納得出来なかったが、ホヤを「大根おろし+醤油+かぼす汁(柑橘類なら何でもいいと思う)」で食べて(若い)マンゴーの味がするの方が、断然「する」と思う。そして、ホヤが好きな人は、是非とも南国で若いマンゴーを塩で食べてみてくださ〜い。
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