2016年2月10日水曜日

台湾らしいと思った些細な事々

12月28日2月5日と続いた台湾旅行に関するエントリ。きょうは、延び延びになってた「台湾らしいと思った些細な事々」を書きます。ルーローファン(魯肉飯)や朝粥など屋台料理もいくつか食べたが、そんなフツーの台湾のことより、個人的に気になったニッチな事々。ツアー旅行ならではの、添乗してくれた現地ガイドさんから聞いたネタが多い。

細々とあるので、どんどん紹介しちゃおー。

その1.PONLAI RICE(蓬萊米) 

写真は、台北滞在時、近所のセブンイレブンで買った、缶ビール4つ。一番左のビールは、いろんなレストランなどでよく置いてあった銘柄。味は普通に軽く、バドワイザーみたいな感じで、ベトナムのビールにもよく似た味。きっと暑いところの人々は、クラフトビール系の味より、こうした軽い飲み口のビールが好みなんだなー、と思わされたビールだった。また、台湾は山間部を除き亜熱帯。クラフトビールの醸造には温度的に難しさもあろう。

そして、左から二番目の黄色い缶。“HONEY BEER”と表記もあるが、ハチミツフレイバーのビール。本当にハチミツの香りがする。どうも台湾の人たちは、フレーバードビールがお好きなようで、ハチミツの他にも、ライチやブドウの香りのもあったように思う。ベタな表現だけど、若い女性に受けるような感じ。

さらに、三番目の“CLASSIC”と表記のある缶。一口飲んだだけで、「ん?」と思わせる味。独特のクセがある。少し、東南アジアによくあるインディカ米のような香り・味がする。細かく表示を見ると、缶のオモテ面には“PONLAI RICE”、ウラ面の原材料表記には「蓬萊米」と書いてある。「きっとこれが独特のクセの元なんだな」と思い、ネットで調べてみると、この “PONLAI RICE(蓬萊米)”は、「日本統治下の台湾において品種改良に成功した米の品種」というから、驚きだ。このへんからも、日本との関係がにじみ出ていように感じる。

そして、現在の日本との関係と言えば、冒頭の写真の一番右。「セブンイレブンSELECT」のサントリーのビール。日本のビールメーカーのビールは他にもあったように思うが、台湾まで来て買う気にはならず、このサントリーのだけ買ってみました。何しろ、これらのビールが台北の町中至る所にあるセブンイレブンで売っている。

ちなみに台北のセブンイレブンでは、おにぎりはもちろん、レジ脇におでんまであって、ぶったまげた。あまりにぶったまげて、おにぎりを試しに買うのを忘れてしまった。たしか、具は肉類が多かったようなうっすらとした記憶がある。八角きいてたのかなー。

その2.レシート

写真は、頂好(Wellcome)という店名のスーパーマーケットと故宮博物館内のお土産店で買い物したときのレシート。どちらも、レシート上部にアルファベット2文字と8桁の数字が印刷されてる。これをガイドさんに尋ねると、「お店がレシート発行を怠らないようにするための(台湾独特の)方法です」とのこと。つまり、この番号が宝くじのように連番になっていて、政府は一年だか半年に一度、番号の抽選を行い、当選すると大金がもらえるらしい。分かりますか? このシステム。各レシートは、そのまま抽選券を兼ねているので、何かを買った客に店がレシートを渡さないと、客は「レシートよこせ」と店に要求するというのだ。これで自動的に、店はレシート発行怠ることが出来なくなると。まぁ、懸賞金を費やして、店の売上のごまかしなどを防ぎ、しっかり徴税するという寸法だ。

それにしても、台湾の各家庭には、箱一杯のレシートが貯まるということか。当選番号を調べるのも大変だ。でも、そのガイドさん曰く、「私の友人で、本当に当選した人がいます」と決してハッタリではないのだと豪語していた。

その3.台北の歩道

日曜日だったので、シャッターが閉まっているが、この写真は、角にある郵便局。ここはたまたま郵便局だが、台北市内の商店が並ぶところでは、みんな同じ構造だ。

歩道が二重になっているの分かりますか? 車道側である左側にオートバイが並んでいて、右側のビルの軒下のようなところを人が歩いている。左側は、いわゆる公道の歩道で、右側がそのビルのオーナーが管理している歩道とのこと。公道に停めてあるオートバイが車道側を前にしてお行儀よく並んでいるが、違った向きで停めると罰金を取られるとの、ガイドさんのお話。思いも付かぬところに厳しい。また、右側の歩道の材質は、ビルによって異なるし、隣との段差も珍しくない。個々のビルのオーナー管理なのだからね。無論、軒があるのは、雨よけが目的。雨の多い台湾だから、こうした商店が並ぶ場所では、お客さんを呼ぶためにもなるらしい、というので、各ビルの管理となる訳だ。

ところで、このような説明をガイドさんから受けたのだが、私がこれを見て一番気になったのは、耐震性だ。軒下は歩きやすいよう柱がないことが結構多い。不幸にもつい最近、台湾南部の台南で地震があり、倒壊したビルがあった。一斗缶がコンクリ構造物の中から出てきて手抜き工事との話しもあるが、この柱のない軒下は大丈夫だろうか? ちょっと気になる。

その4.バスの降り方

今回の私たちの旅行は、貸切バスでのツアーだったので乗る機会はなかったが、台湾での路線バスの降り方。これもガイドさんから聞いたネタ。日本では、バスを降りるときは(安全上)「バスが完全に止まってから、出口に向かう」よう促されるが、台湾では違う。「バスが停留所に止まるまでに出口に着いてないとならない」らしい。ガイドさんは、「この習慣、日本と違うでしょ」と微笑んでいたが、思えば、日本の「止まってから出口に向かう」という習慣は、比較的最近のことのように思う。そして、この今の日本の習慣は、結構日本だけのような気もする。しかし、「台湾らしく感じたこと」として思うのは、台湾の人って効率や時間を無駄にしない感覚が強いと思った。それは次にも関連する。

その5.滅法早いレジ、特に故宮博物館のお土産店

台北の町中のコンビニでも若干感じてはいたが、それが顕著だったのは、故宮博物館内のお土産店のレジだった。あらかじめガイドさんからは、「故宮博物館のお土産店のレジは待つ時間が長いので、早めに会計して、集合時間に遅れないようにしてくださいね」とアドバイスされていたが、現実は違った。

実際にレジに行くと、並んでいるのは1〜2人。「よかった、慌てることはないな」と思いながら、買った品々をレジ前に置くと、そのレジの若い女性の動きの速いこと速いこと。まるでギネス記録に挑戦しているかのよう。

日本でもありますね。お店のレジで、例えば1万円札なんかでお代を払うと、「まずは大きい方から」と、千円札を渡される。それを財布にしまおうとしている間に、レジの人は、(小さい方の)コインのおつりとレシートを持って待っているなんてこと。そんなとき、少しのプレッシャーを感じつつも、滞りなく千円札を財布にしまってホッとする間もなく、コインとレシートを受け取る。でも受け取ったコインとレシートを悠長に財布にしまうことが出来ないので鷲づかみにして、(レジの人が次の人にかかれるよう)そそくさと買い物カゴとともにレジを離れる、なんてこと。「あー何とも日本的」と思うが、この場合、レジ打つ人は、少々ながら「待ってくれる」間がある。しかーし、故宮博物館のお土産店のレジは、この間が全くない。従って、何が何だか分からないうちにレジが済み、買った品々はもちろん、札もコインも最低限落とさないことだけに集中し、何とかしてレジを離れなければならない。まー、言ってみれば、この速さがあるからこそ、この世界に名だたる故宮博物館のお土産店での超スピーディーな「並ばないレジ」になっている訳だ。概して暖かい地域に住む人々は比較的のんびりしていることが多いというイメージを持っていた私だったが、見事にぶっ飛んだ。

それでふと思うこともある。

「その1.PONLAI RICE(蓬萊米)」でも少し触れたが、台湾は日本統治下の時代があった。当時、台湾に来た(侵略した)日本人は、台湾に勤勉さなどの重要性を教育した(または押しつけた)と、しばしば言われる。もしかすると、このバスの降り方や故宮博物館のレジの速さは、その名残りなのかも知れない。しかし今は、バスもレジも、両国はやや異なる道を歩んでいる。

この次も台湾ネタの続きとしたい。

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