毎年、庭でトマトを育てている。在来種でもなく、園芸屋さんから(F1種であろう)苗を買ってきて植えてるだけだが、10年以上もやってると、毎年いろいろ考えもする。以前、「自家製トマトジュース」(2012年8月8日)というエントリを書いたが、それもそのひとつ。
何せ我が家の庭は狭いから、1本か2本の苗を育てるだけだ。しかし、そんな環境・条件の中で、出来るだけおいしく、出来るだけ収量を増やせないものか。さらに、庭なので、ある程度の見栄えを気にしながら・・・・。
トマトは、ノビノビ野放しに育てると、たとえ1本の苗木でも広い場所が必要になるので、芽かきしながら、支柱を立てて、茎を1本ないしは2本にして立体的に育てる。どこでもよくある手法だ。ただ、このときの問題点は、どんどん伸びて、あっという間に背丈より高くなって、とても支柱では支えきれなくなってしまうことだ。あまりに高くなったところは、仕方なく切ってしまう。
何とか、狭ーい家庭菜園で、茎を1〜2本にしたトマトを、コンパクトに支柱で支えながら長く収穫出来ないものか?
数年前、あるプロの有機農家のトマト畑を見学したとき、2本にしたトマトの茎を、小まめに麻紐で支柱に縛りながら、ジグザグに伸びるようにして育てていた。直線よりもジグザグの方が長さを稼げるという訳だ。いいアイデアと思い、翌年自分ちでもやってみたが、これがなかなか難しい。茎が細くて柔らかい最初のうちは、難なく出来るが、茎が太くて堅くなる7月頃になると、ちょっと曲げただけで茎がポキッと折れてしまうのだ。せっかく育った茎がポキッと折れると、心もポキッと折れてしまう感覚に囚われる。1〜2度ならまだしも、3度4度となると、たまったものじゃない。
そこで今年の春、考えた手法が、「三角錐型螺旋方式」だ。英語っぽくすると、「トライアングル・ピラミッド型スパイラル方式」。何でも横文字にすりゃあいいってもんじゃないが、長いので、略して「TPS方式」。
まずは支柱の立て方。通常、トマトの支柱は、屋根型に組まれるが、我が家の家庭菜園はそんなに広かぁない。苗も1本だけ。だからと言って、支柱をただ1本立てただけでは、倒れやすい。2本でも倒れるが、3本立てれば大丈夫。ということで、三角錐状に支柱を立てる。これが「トライアングル・ピラミッド型」。最少本数の支柱ということになるだろう。
支柱として倒れなければ、3本のうち1本だけ(残り2本は支柱の支えとして)使えばいいのだが、それじゃあ、先述のようにあっという間に背丈を超してしまう。そこで考えたのがこの「スパイラル方式」だ。三角錐型の支柱の外周に茎を巻きつけながら、螺旋(らせん)状に伸ばしていく。ジグザグではなく、螺旋状にすることで長さを稼ぐ。ジグザグより螺旋状の方が茎のカーブが緩やかなため、折れにくい。これを思いついたときは、「何で今まで思いつかなかったんだろう。狭いところには、コレだ」とワクワクした。
今年は1本の苗の茎を2本にして、育てている。だから、「トライアングル・ピラミッド型ツイン・スパイラル方式」ということになる。もう横文字はくどい。でも昔のプロレスの技名のようで面白くはないですか。「フィギュア・フォー・レッグ・ロック(四の字固め)」とか、「ダブル・アーム・スープレックス」みたいで。
さて、苗を植えたのが4月中旬。植えた苗を眺めながら、この「TPS方式」を思いついて5月に設置。冒頭の写真が6月中旬。ここまでは、それなりによかったのだが、7月になった最近、いいことばかりではない現実を学ぶことになる。
この続きは、また改めて。
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