この冬は記録的な寒波が来た。私の住む東京・昭島も、最低マイナス8℃にもなったらしいのだからすごかった。この激しい寒波が東京を襲う直前に私は、南国ベトナムへ出張した。連日30℃は越えるのだが、一週間の出張なので、その暑さにちょうど慣れた頃、日本に戻らなくてはならなかった。で、帰ってくると寒さが身にこたえたこともあって、カミさんに「今朝はマイナス4℃かよ。東京にしちゃぁ、えらい寒よね」と言ったら、「何言ってんのよ。先週は、最低マイナス8℃で、あまりに寒くて夜中に起きちゃったぐらいなんだから。このマイナス4℃は寒くないの。暖かいのよ」と怒られた。続いて娘も「そーだ、そーだ」とカミさんの援護射撃をする。何しろ本当に寒かった。
さて、にぎり寿司。古くは、江戸時代、華屋与兵衛という人が考案したと言われている、と思った。そういうウンチクはさておき、回転寿司でも、ネタのウラにワサビをちょいと塗って、シャリと合わせて、にぎり寿司だ。多くの人は、そのにぎりの端っこに、小皿にとった醤油をつけて食す。
私は常々、その食べ方はよくないと思っている。小皿にとった醤油ににぎりの端っこをつけると、毛細管現象で、醤油が米粒と米粒の間にぐんぐん染み込んで、醤油過多になるからだ。だいたいシャリにはしっかり味がついているから、そこにさらに醤油が染み込むことになる。一方、ネタの方は、多くはツルツルしたソリッド状なので、醤油はにぎりの端っこの極部分的表面にうっすらとつく程度。
江戸前寿司と称した高級な寿司屋さんへ行くと、ネタ自体に仕事がしてある、つまり味もついていることが多いから、醤油の小皿自体ない。ネタの寝かし方・時間もしっかり考えられているから、おいしいです。とは言え、そういう高価な寿司屋さんにはそうそう行けないから、私にとっては回転寿司でも、少しでもおいしく食すことが現実的に重要だ。
この醤油のつけ方が気になり始めた頃、まず私は、にぎりを裏返してネタ側を下にして、小皿の醤油に浸して食していた。こうすると、たしかにシャリには醤油が染み込まずに済むのだが、ネタは平べったい場合が多いため、ネタ全体にベタッと醤油がついてしまい、ついつける醤油が多過ぎてしまう。また、何となくが裏返しになったにぎりが小皿の醤油に浸かった姿が私の美意識に反した。
そこで思案した私は、回転寿司の皿にのったにぎりの上に好みの量の醤油をサッと好きな位置にかけることにした。こうすれば、裏返えった姿を目にすることもなく、そのまま口へ持っていける。また、醤油がかかったところとかかっていないところが適度なムラになって(味に変化が出て)おいしい。お気づきと思うが、こうすると、皿の枚数分、醤油をかけることになるのだが、そのぐらいの手間は、おいしく食す事が出来ることを思えば、惜しむに値しない。
ここで冒頭の写真を見て頂きたい。にぎりの上にワサビ、そしてそこに醤油がかかっている。これは子供たちに連れて行けとせがまれて行った、ビュッフェスタイルのしゃぶしゃぶファミレスでのもの。ここは客に子供たちが多いから、ワサビは後のせなのだった。
回転寿司とは勝手が違う。
考えることがひとつ増えた。
「ワサビのせる→醤油かける」の順か「醤油かける→ワサビのせる」の順かが問題だ。写真は、前者。よく言えば、程よくワサビが醤油に溶けている。私はこのムラが好きなんだな。でも、本ワサビじゃなくたって、もしかしたら、「醤油かける→ワサビのせる」の順の方が、ワサビの香りが高まって、よかったかも知れない。ただ、この店は一応しゃぶしゃぶ屋さんなので、二皿は食べていない。今度、試してみよっと。
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