2019年5月14日火曜日

駅の「カッコウ」

先週末、東京・立川からモノレールに乗ろうと、プラットホームで待っていると、「カッコー、カッコー」と聞こえてきた。最近は、極たまにだけど、カッコウの声を自宅(立川の隣の昭島)で聞くことがあってビックリしたことがあったが、そのプラットホームのカッコウは無論、録音だ。

以前春に、東京のどこかの駅で、ウグイスのさえずりが聞こえてきて、「えっ、こんなところで」と、一瞬だまされたことがあったが、同じ鳴き方が続くので、すぐに録音と分かった。

こーゆーの、どーなんだろー。

プラットホームで録音のさえずりが聞こえてくると、いつも思っていた。せっかくの鳥のさえずりだが、同じ鳴き方が続くと余計に無機質に感じてしまい、「こんなBGM、ない方がいいのじゃないか」と不快にさえ思えてきた。

で、話を先週末の立川に戻す。

たまたまその「カッコウ」の音源の方に視線を移したとき、「あれっ」と思った。それが冒頭の写真だ。「↑エレベーター」、「↓出口」の看板の上に、長方形の白い箱がある。六角形に穴が開いたスピーカーの左には、ブルーの視覚障害者のマーク。(写真をクリックすると、拡大されます)

「あっ、そーいうことだったのか」

この看板の下は、ちょうど出口へ下りてく階段が始まるところだ。この「カッコウ」は、私なんかのために流されているんじゃなくて、視覚障害者の人たちのために、「ここから下がる階段が始まりますよ」という合図だったのだ。そう思うと、「カッコウ(郭公)」が、「滑降」のシャレにも思えてきて、ひとりほくそ笑んだ。

もうこれからは、駅の「カッコウ」を、不快に思うことはない。

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