2011年11月28日月曜日

ピザの石窯、ただ今施工中


この間から、庭にピザ用の石窯を作り始めた。現在施工中。これで3代目だ。

初代は、簡単にレンガを四角く積んで、天井には鉄板をのっけただけ。窯というより、正確にはおくどさん(竈)だった。天井が鉄板なのは、ピザというより、チャパティが焼けるように作ったからだった。

その後、そのおくどさんでピザを焼くことを思いついたんだけど、ピザを焼くにはなかなか温度が上がらない。そこで、天井の鉄板の上にレンガを積んで、保温力をアップした。それで何とかピザも焼けたけど、熱が逃げるのが早くて、なかなか焼き続けるのが難しかった。

・・・・なんて思ってた頃、「カンホアの塩」の焼き塩の商品開発を始めた。これも石窯で焼く。「カンホアの塩」は私がプロデュースしてベトナムで作っている天日塩だけど、塩を焼く窯なんか、ベトナムでも日本でも世界中のどこでも、既製品なんてあるわけがない。だから、設計を含め自分で作るしかないわけだ。

・・・・ということで、石窯の勉強をせねばならなかった。特に窯の勉強なんてしたことのなかった私は、古くからの友人の陶芸家、黒沢有一氏に助けを求めた。陶芸用の窯は既製品もあるから、陶芸家さんみんなが自分で窯を作ってはいない。その点彼は自分で窯を作る上での知識・経験が豊富だったので、その知恵をお借りした。

彼には3回、カンホアへ来てもらった。それで窯を作ったり、焚き方の指導をしてもらったりして、「カンホアの塩」の【石窯 焼き塩】が出来上がった。

もちろん、彼だって塩を焼く窯を作ったのは初めて。窯の原理のようなことは、陶芸でも塩でも一緒だが、(粘土じゃなく)塩を焼くためにはそれなりの都合のようなものもある。その点も焼き塩用の窯には必要になったので、私も窯のことを知ってないとならない。

・・・・とは言っても、私はこういうことが好きなので、その設計から施工、窯焚きまでを含めて、楽しい仕事だった。そして、そのとき得た知識を応用して、我が家の庭のピザ窯の2代目を作ることにした。それがもう数年前だ。

2代目は、窯の中の対流を促すために、天井をアーチにした。アールのかかった園芸用のブロックを使ってね。これが簡単だった。そして、レンガを積むだけでなく、モルタルでくっつけた。普通のモルタルだけど。これで初代からすると飛躍的に温度が上がるようになり、ずいぶんと楽にピザが焼けるようになった。がしかし、温度を上げることを主眼にしたせいで、窯の入り口が小さくなった。ピザは直径15センチぐらいまで。また、普通のモルタルを使ったせいで、何度か使ううち、クラックが入って窯に穴が空いた状態になってしまったなどなど、少しずつ不都合が生じてきた。

そこで、今年の春、(隣にだけど)引っ越すことになったのを機に、思い切って3代目を作ることにした。

●ピザは直径30センチ
●窯の位置は壁際(煙突も壁際)
●天井のアーチはレンガで作る
●モルタルは耐火モルタルを使う

これで、ピザの直径は、15センチから30センチに。2代目と違い、窯の位置が壁際になったので、庭の中で場所をとらない。ただその反面、掃除の必要な煙突が壁際になったので、可動式にして掃除出来るようにした。天井のアーチは園芸用のブロックだと割れたので、木枠のアーチを作りレンガをのせてく工法にした。モルタルも耐火モルタルを使うことで伸縮性が出て、もう穴は空かないだろう。

・・・・てな具合に、3代目はさらなる進歩を遂げ、今年中には完成する・・・・かな。キッカケは塩を焼く窯作りだったけど、このピザ窯は趣味なので、楽しみながらゆっくり作ります。

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