2013年2月7日木曜日

ヌクマムと飛行機搭乗・その1

上の写真は、ベトナムはニャチャンで作られているヌクマム。
ベトナムへ旅行に行って、このヌクマムをお土産に買う。
これは何の変哲のないことのように思う、でしょ。日本に旅行に来た外国人が醤油をお土産に買うようなもの・・・・と。

だが、それはそんな単純なことではないと、飛行機の搭乗にあたって思い知らされる。

事実、私はそんな経験が何度もあったので、最新情報を含めここで紹介しようと思う。

私がベトナムへ通い始めた1998年頃、それは「何も変哲のないこと」だった。普通にお店で買ったヌクマムの瓶を(割れやすいので)手荷物のカバンに詰めて、サイゴンで飛行機に搭乗し、日本へ飛んだ。

しかし、その数年後、それ以前と同じように手荷物のカバンに詰めてたら、X線を通した際、「このカバンを開けろ」と言われ、開けて出てきたヌクマムの瓶が取り出され、「これは何だ?」「ヌクマムだ」と短い会話の後、「これは飛行機に持ち込んではいけないことになっている」と有無を言わさず没収になった。

そしてその翌年頃、「手荷物だったからいけなかったんだ」と軽く解釈した私は、今度は預ける荷物の中に、ヌクマムの瓶を入れ搭乗した。すると、いざ搭乗するというとき、搭乗券の半券を切りますね、そのとき「あなたは私についてきてください」と、私の預けた荷物のところへ連れて行かれ、「このカバンを開けろ」と言われ、前年の手荷物のときと同様に、没収された。そのときは搭乗直前だったので、私にもやや焦りがあり、「え、え、え・・・・」と、不満を抱きながらも承諾し、搭乗した。

さらにその次の渡越時、私は果敢にも、再びヌクマムを持っての搭乗を試みた。当然、没収は覚悟してたので、その分、心に余裕もあり、検査官に直接質問した。

「ヌクマムは、ベトナムではどこにでもあるこの国特有の代表的なすばらしい調味料だ。何も危険はないにも関わらず、手荷物にも、預ける荷物にもそれを入れられない、つまりはベトナムから外に持ち出せないというのはおかしな話ではないかと思います。それは何故ですか?」

すると検査官は、こう応じた。

「あたなはヌクマムが好きで、ベトナム人もヌクマムは好きだ。しかし、一部だけれど、外国人でヌクマムのこの臭いを非常に嫌がる人たちがいる。もしも瓶が割れたり漏れたりすることによって、その人たちに迷惑がかかってはいけないので、預ける荷物でも手荷物でも飛行機へのせることは禁止となっているのです」

つまり、問題はこの「臭い」だと。検査官は、“flavor”ではなく“smell”という言葉を使っていた。あくまで想像だが、これまでに割れたり漏れたりの事故が度々あってクレームが相次いだのかも知れない。タイのナプラーでは、(少なくとも私は)こういう話は聞いたことがない。もちろん、この検査官が決めた規則ではないので、これ以上議論しても何も変わらない。

この状況は、概ね今も大きくは変わっていない。しかし、先月、2013年1月、私はベトナムへ行き、ヌクマムを日本へ持って帰ってきている。それにはある程度、相手を知り、こちらも準備することが必要だ。長くなったので、その方法論は、次回のエントリに。

もったいぶってるようで、すみません。そろそろ仕事に戻らないといけないのです。

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