カマキリ、何と格好いいんだろう。
全くもって、ホレボレする。
「一番好きな虫は? 」ときかれたら、迷わずそれはカマキリだ。
何と言っても、まずはそのフォルム。
全てが計算され尽くしてしるかのように洗練されている。機能美という面もあるが、それだけでは決して言い尽くせない。6本の足一本一本の形、身体の線。そして何とも愛らしい逆三角形の頭とそこから飛び出した思い切り長い触角。それら全体の妙なるバランス。完璧だ。
さらに、その動き。
前後に揺れながら進むその動きには思わず見とれてしまう。このゆっくりな動きで、獲物に近づき、最後の一瞬で素早く飛びつく。10年ほど前、庭に張り出たデッキで洗濯物を干していたら、何やらバリバリと妙な音がした。それが洗濯物を干している間、つまりは5分ぐらいしても休むことなく鳴り続けていたので、その音源の方をよーく見たら、5メートルほど離れた草むらで、カマキリが殿様バッタをバリバリ音を鳴らして食べているではないか。スゴイ音だった。
たしか交尾の後、メスはオスを食べて滋養をとり、産卵する。この食べちゃうっていう行為。昔それを初めて知ったとき、私はオスなせいか、「え〜」とゾッとした記憶がある。でも最近、それは変わり、オスはそれで幸福感を得るような気がするようになった。ちょっと考えてみれば、それでそのオスは、子孫の繁栄に貢献しているのだ。春先によく見かける小さなカマキリの子供たちは、見るからに、か弱そうだ。あの中から一匹でも多く大きくなって欲しいとオスは望んでいる。
それにしても何て格好いいんだろう。
庭で見つけると、嬉しくなる。保護色だから視界に入っていても気づかないことがほとんどだと思う。それだけに、見つけたときは、いつも突然で、毎回ハッとする。そして「あー、うちの庭にいてくれている」とラッキーな気分に浸る。
下の写真は、2週間ほど前、草刈りしていたときに庭で見つけたカマキリさん。捕まえて、デッキの上にのせても堂々としている。そんなカマキリさんも枯葉色になったこの頃。しかし、腹部の羽部分だけはまだきれいな若草色。そのコントラストも美しい。こうして身体をねじりながら振り向いたお姿もまた一興。あー、何て格好いんだろう。
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