昨日の夕方4時頃、探していた透明な防水テープをamazonで見つけた。税込みで264円でありながら、送料は無料。「本当かな?」と疑いつつも購入しようと画面を進めると、「(30日間の)Amazonプライム無料体験しませんか?」と誘われ、これも「無料ならいいか」と申込み、264円の防水テープを購入すると、「翌日到着」とメールが入った。送料無料だけでも半信半疑だったが、いくらプライムっつったって、それが十数時間後に届くことにもにわかに信じられなかった。
すると、本当に今朝9時半頃に、届いた。
何と便利な世の中になったものだ。驚きというより、狐につままれたようで、まだ実感が湧かない。264円の防水テープを、昨夕ネット上で購入し、今朝届く。それも送料無料でだ。私は自分の判断で購入し、この便利さの恩恵を確かに受けている当人なのだが、どうもスッキリしない気持ちがある。
おそらくamazonは、全体で利益を上げているから、こうした細かなことを問題にしていないのだろう。そして264円という小さな購買もいずれはある程度以上の大きな購買に繋がる可能性があるという考えもあるんだろうなぁ、ということぐらいは思うのだが、どうも何かが引っかかる。
サステイナブル(持続可能な)という言葉があるが、これはサステイナブルなのだろうか。と、ふと考えてみる。これでamazonが収益を上げ、夜間のピッキングや発送作業もシフト制勤務の従業員によって行われ、環境に特別大きな負荷をかけることもなければ、サステイナブルのような気もする。防水テープが、壊れもの用のような手厚い梱包なことはやや環境負荷がある気はするが‥‥。
そんなことを思い巡らせていて、思いついたのは、30年から35年ぐらい前だったろうか。それまで高価で年に一度食えるかなあという存在だった鰻の蒲焼きが、スーパーで(主に中国産だったと思うが)一匹分が500円で売られ始めたときのことだ。当時、二十歳頃の私は、「えー、どおなってんの? 500円かよー」と最初は「?」な気持ちとともに驚いて買うものの、しばらくするとそれは「?」にも驚きにも値しなくなっていった。そしてその影響で、稚魚がいないという今の鰻事情になっていることは言うまでもない。鰻屋さんの鰻重も値上がりしたし、残念ながら質(おいしさ)が低下した店もある。
amazonのシステムの詳しいことは分からない。でも、しっかりとした段ボール箱を開けると、真ん中に、ちょこんとポリシートで梱包されているこの防水テープを見ると、何となく、「大丈夫なのかな?」と、漠然と不安になってしまう。「安いから」、「簡単だから」という理由は、とても分かりやすい。「安くて簡単なら、それでいいじゃない」と、言われそうだが、それをそう思えないのは、歳とった者のただのボヤキなのかなぁ。
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