2016年11月11日金曜日

「学校でうんちしない」こと

写真は昨日の東京新聞(夕刊)の記事。(クリックすると大きくして見られます)
私は、この記事にひとつ、もの申したい。ということで、このエントリを書きます。

まず、この記事の内容をざっと説明します。
  • 家庭のトイレは、ほとんど洋式だが、小中学校は56.7%が和式で、その多くは洋式に変えたがっている。
  • ただ、おカネの使い先として、トイレよりも耐震化という優先課題があって、なかなかトイレまで手が回らないのが実情である。
  • そして、「学校でうんちしない」児童は三割もいて(特に男子は39%と多い)、有識者からは、我慢することで便秘につながるといった健康面の懸念、(和式だと)床が汚れやすいなど衛生面の問題が指摘されている。
  • 例えば、東京・豊島区では子供から「古くて汚くて行きづらい」との声。また豊島区長は、「和式トイレは自動生徒のストレスになっている」と、向こう三年で13億円を充て洋式に変えようとしている。
  • 学校施設で改善が必要性と回答されているのは、第一位がトイレ(59%)で、第二位のパソコン・電子黒板を大きく上回る。
以上が記事の内容だが、この記事の主語である文部科学省や自治体が「本当に分かっているのか?」と私が心配して思うことがある。上記の記事内容の中の、特に下記の部分に注目して欲しい。

「学校でうんちしない」児童は三割もいて(特に男子は39%と多い)

なぜ、「特に男子は39%と多い」のか?

私が小中学校の男子生徒の頃、少しうんちを催す気分になったとき、うんち用の個室に入りたくなかった。この手のことは、気持ちの問題も大きくて、「学校ではうんちしないぞー」と意識すると、身体もそれなりに順応してきて、ほとんど学校ではうんちしないようになった記憶がある。

学校でうんちする気が起きない理由は、他でもない。休み時間などにトイレの個室に入りうんちしてて、それ誰かに察知されると、だいたいからかわれるからだ。

「おっ、誰かうんちしているぞ。誰だ?」となって、扉をドンドン叩く輩。手を濡らして、グーからパーにしながら個室の開いた上部から(少量だが)水を撒く輩。個室の床と仕切り壁の少し開いたところから覗いて、上履きの名前を見て、「あー、○○のやつ、うんちしてやんのー」と騒ぎ立てる輩などなど。さんざんからかわれるからなのだ。「いじめ」に近い感じを受ける方もいると思うが、私の小中学校時代これは、特定の児童生徒が受けることではなく、肩で風切って歩いてたような男子もやられてた記憶があるので、単なる「からかい」なのだけど、それにしても、困った習慣だった。ちなみに、もちろんその頃の個室トイレは全て和式。洋式に慣れていなかった私(を含めほとんど)は、和式の方がうんちしやすかったことを、忘れずに記しておこう。洋式の方が足に負担が少ないが、和式の方がふんばりやすかった。

ちなみに、私自身が、この「からかい」をした側か、された側かは、無責任のようだが、覚えていない。何度かしたような気もするが、されたような気もする。うんちをすると、臭いは拡散するし、遠回しに、「臭せえぞー」と迷惑がってからかっていたのかも知れないが、健康第一なのは言うまでもない。

だいたい小さな子供ほど、「うんち」「おしっこ」という言葉が好きなものだ。高校や大学では、こんな「からかい」は自然となくなっていたから、小中学生という微妙に子供な年代のことだと思う。

想像だが、その点、女子は、おしっこするにもうんちするにも個室だから、おしっこするついでにうんちもすることもきっとあるでしょう。私は、小中学生時代、そういう女子を羨ましく思った記憶がうっすらある。

この話しを、夕べ、現役の小学校三年生の息子に話したら、同じような「からかい」状況を笑いながら話していた・・・・やっぱ、そうか。そして、カミさんや小学校六年生の娘には、「男子は男子なりに大変なことがあるのね〜。初めて知ったわ」と同情された。

さて、新聞記事の話しに戻そう。

そりゃあ、慣れてない・古くさいという理由で、和式トイレ(個室)を使わない男子もいるでしょう。でも、いくらトイレを和式から洋式にしても、この「からかい」がなくならない限り、「4割の男子が、学校でうんちしない」の数字は大きくは変わらないのではないだろうか。順序からしたら、この「からかい」は全く無用なものだということを、小中学生に浸透させることが先だと思うのだが、どうだろう。

そういう意味も込めて、最後に、今年4月に「ウンチマン」と撮った写真を載せます。「ウンチマン」の話をし始めると長くなるので、また改めて。
 子供たちよ(特に男子)。学校のトイレでうんちしているお友だちをからかうのは、幼い子供のすることよ。自分だって、うんちしたくなったとき、不自由でしょ。

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