2012年12月14日金曜日

親ガニの幸せ


あ〜、この人と結婚してよかったなとつくづく思うとき。
それは、このカニを食べてるときだ。

この時期になると毎年、彼女の郷里(鳥取)の親御さんが送ってくれる。上の写真、ズワイガニだが、子持ちのメス。鳥取では親ガニと呼ばれている。毎年11月頃解禁になる。親ガニは子持ちだから、あんまり捕りすぎちゃいけない。だから、捕っていい時期がオス以上に限られている。

高級なズワイガニはだいたいがオス。オスはデカいから、食べるところがたくさんあるし、何せ身がおいしい。高価で人気者だから全国に出荷される。一方、小さく身が少ないメスは主に地元で食べられるというわけだ。上の写真の親ガニは、甲羅の幅約10センチぐらい。これでも大きな方だ。身のボリューム・おいしさはオスに劣るものの、この親ガニの卵がとても旨い。酢におろし生姜を加えたタレで食します。

上の写真だとおいしさが伝わらない・・・・というワケで、下の写真。


この卵。たまんない。下手な上海蟹より旨い。下手でない(おいしい)上海蟹、エガニのような泥ガニ系に比べ、濃厚さではやや劣るが、何て言うか、うま味の濃厚さがちょうどよく、心地よいおいしさなのだ。

うちのカミさんは子供の頃、この時期、親ガニをおやつで食べてたというから、驚かされる。おやつなんてものは、例えばドーナツだと、「え〜、まーたおやつドーナツなの〜」「そんなこと言うなら、おやつなしにするわよ」なんて会話があるが、「え〜、まーた親ガニなの〜」なんて言ってたのだろうか。ところ変われば感覚もずいぶん変わる。そんなワケだから、足も含め殻を剥きながら食べる早さといったら、まるで精密機械だ。その点、私はペーペーなので、写真にも映っている、いわゆる「蟹スプーン」を駆使する。これを使うとカミさんにバカにされるが、なんのその。ただ黙々と食す。

でも最近は、ときどき「セイコガニ」「コウバコガニ」などとも呼ばれ、東京でも売られているのを見かけるようになった。鳥取でも徐々に買いにくくなってるみたいだ。こうなっちゃうと、おやつには難しいかも知れない。ただでさえ漁が限られてるズワイガニ。さらに限られている親ガニだからね。こうしてブログに書くこと自体がよくないのかも知れない。

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