2013年7月24日水曜日
梅干し雑記:土用干し待つ間
上の写真は、きょう3日目の土用干しをしたかったけど出来なかった、ザルの上の梅干し。このザルの梅には痛いぐらいの陽差しが似つかわしいが、写真は室内だ。カンカン照りを待っている。空が厚い雲に覆われ、そぼ降る霧雨のきょうみたいな日。同じような境遇の方もいることでしょう。きょうは7月24日だ。
待っている時間というのはどこか特別な感がある・・・・。この際に、梅干しの仕込みについて、普段思っていることをメモのように書き連ねたいと思う。
今年(2013年)の梅雨明けは、7月6日と記録的に早かった。そしてその直後は、カンカン照りが数日続いた。私の経験上、こんな夏は、天気が不安定なことが多い。そんな夏は、土用干しのために気を揉むから、私の印象に残りやすいのだ。
私にとって、梅雨明けは、梅干しの土用干しのためにやって来る。だから、7月6日に梅雨明けしてその直後にカンカン照りが続いても、あまり嬉しくない。なぜなら、その頃はまだ、梅の塩漬けに赤ジソを仕込んだばかりで(あと2週間ぐらいはこのまま置いて置きたいので)、土用干し出来ないからだ。
近頃、巷の店頭では、6月中旬頃から、やや未熟の梅干し用の梅と一緒に赤ジソも並んでいるのを見かける。でも、本来梅が熟するのはやはり6月の終わり頃、そして赤ジソがちょうどいいのはその1〜2週間後の7月の上旬のことが多い。この両者、自然のタイミングには元々ズレがあるのだ。やや未熟の梅が店頭に並ぶのは、未熟な方が日持ちするし傷みにくい、また早めに店頭に並んだ方が売れるなど、流通の事情だと思う。そして、早熟ながら早めに収穫して並べた赤ジソは、買い物が(梅とともに)一度で済むことが好都合なんだと思う。
本来、梅干しの仕込みは、6月終わりに収穫したての熟した梅を塩漬けし、その1〜2週間後の赤ジソの時期に、ちょうどよく育った赤ジソを塩もみして梅に加える。つまり、この自然のズレに合わせて工程を進めるのだ。
現在(平均的には今頃梅雨明けなのだが)、その赤ジソを加えて2週間が経過し、そろそろ土用干ししたくなったのだが、7月6日の梅雨明け直後数日間のカンカン照りの後、なかなか天気が安定しない。土用干しは、丸一日カンカン照りになる日が適している。それでも、午前中はカンカン照りだった昨日と一昨日は、土用干しした。が、午後から雲行きが怪しくなったので両日とも半日で取り込んだ。昨日の夕立(ゲリラ豪雨)なんかは、熱帯のスコール以上の降り方だった。危ない、危ない。結果的に、「延べ丸1日分の土用干しはした」ぐらいだろうか。
まだ7月の下旬なのだから、気長にカンカン照りの日を待てばいいのだが、私にも都合というものがある。あいにく、8月の前半2週間は、何かと予定が続き、忙しいので、その期間は土用干しできそうにない。つまり、残されたのはこれからのあと1週間。この間に「3日間」の土用干しの残りを終わらせたいのだ。
冒頭の写真のザルにのった梅干しは、概ね乾燥しているので、とりあえず一安心。過去には、私の都合とお天気の巡り合わせで、全く土用干し出来ず、赤梅酢に漬かったまま1ヶ月以上経過してしまい、カビに苦労した経験があるからだ。ただその対処法も考え、経験したので、それは公開しているレシピに反映させることが出来た。
●(梅干し仕込んでて)もしもカビが生えたら
ところで、梅干しの土用干しの目的は、乾燥(濃縮)、滅菌、味の熟成などだと思うが、昔から「3日間」と伝説のように言われている。この「3日間」には、どういう根拠があるんだろう。
私が載せている梅干しのレシピでは、「3日間」としてあり、「梅雨明けがハッキリしないときは、8月中〜下旬になってでも晴天の続きそうなときまで待ちましょう」とも書いている。
●正統派・梅干しレシピ | 天日塩 カンホアの塩
しかし、私はその「3日間」の根拠を明確に説明することは出来ない。その「3日間」のカンカン照りの度合いもあるし、日を追うごとに乾燥が進むこと、お日様の力が注がれる時間が、どのくらいが適切なのかの説明は難しい。
でも、結論的に、「3日間」でいいと思っている。ただ、気象条件や諸般の都合などで、「2日間」または「1日だけ」になってもそれはそれでいいではないか。昔の人だってそうだったはずだ。「3日間」の根拠を私が明確に知っているかいないかは、重要ではない。だから「3日間」でいい。
・・・・なんてことをあれこれ考えながら、次の土用干しのチャンスを待つのであった。
★追記★
結局、この夏の土用干しは、あと1日だけ8月9日に、行っておしまいにした。下の写真はその日、仕舞う直前のもの。冒頭の写真のものを(終日カンカン照りの)1日干したものだ。写真では分かりにくいかも知れないが、確かに水分が減って、シワクシャ度が増し、薄っすらと白い塩が粉ぶいてきた。私は、この土用干しの後、梅酢にくぐらせずにドライなまま保存するが、それでもその粉ぶいた表面は、保存している間にはシットリとしてくる。やはり、土用干しは「3日間」(を目安として)。あとは、様子を見ながら、お好みがいいんだろうなー。
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