去年の春、担任の先生との面談で、息子が通う小学校に行ったら、校門入ってすぐのところにあるでっかい楠の枝打ちをしていた。私にとって、楠=樟脳(しょうのう)。目の前にある枝打ちされたこれらの枝は、その生木と生葉ではないかと思った私は「これは使える」と思い、その植木屋さんから、ひと枝もらって帰ってきた。
その当初は、葉っぱをそのままタンスや衣装ケースに入れようと思ったのだが、考えてみると、乾燥した葉っぱがボロボロになって厄介だなと、思いとどまってしまった。そして結局何にも使わずに1年以上、乾燥した葉っぱがいっぱいついた楠の枝が我が家に置かれたままになっていた。(冒頭の写真)
先週、部屋の隅に立てかけられたその枝を見て、「そろそろ処分しようかな」と思いながら、乾燥した葉っぱを一枚クシャクシャに揉んでみたら、まだまだ樟脳の香りがするではないか。と思った矢先に、「お茶パック」を思いついた。緑茶はもちろん、いろんなハーブを煎じる前にまとめておく「お茶パック」だ。あれなら、目が細かいので、乾燥した葉っぱの粉が出ないかもと思った。
早速、百均に行ったら、「お茶パック」と、それより一回り大きな「だしパック」があった。(45枚入り100円) 葉っぱが大量にあったので、大きめの「だしパック」の方を選択。ビール飲みながら、プロ野球を見ている間に、10個の「だしパック」入りの防虫剤が出来た。下の写真は、その「だしパック」と楠の葉っぱを詰めたパック。最近は、コーヒーの紙フィルターのように、漂白していない「だしパック」、「お茶パック」があるが、防虫剤用なら、百均の漂白したもので十分だ。
こいつはなかなかいい。この袋をクシュクシュ揉むと、香りが強くなる。しかも、揉み揉みしても粉が出ない。香りが弱くなったら、その都度揉み揉みすれば復活しそうだ。市販の防虫剤って、だいたい「半年たったらお取り替え」とか書いてあって、取り替える度に「こんなに頻繁に取り替えなきゃならないのか」と常々感じていた。特にナチュラル系の防虫剤は安くない。それに比べたら、この「だしパック防虫剤」は、「半年たったらお取り替え」ならぬ、「半年たったら“揉み揉み”」で長持ちするかも知れない。あー何故、生枝をもらってきたときにこれを思いつかなかったか。(乾燥前の)生葉なら、もっと効果的な防虫剤だったはずだ。やや情けない気持ちになりながらも、本格的に夏を迎えたこの時期に間に合ったことを少しだけ喜んだ。そして全ての「だしパック防虫剤」を冬物が入った衣装ケースとクローゼットに入れた。そこにはナチュラル系の防虫剤がすでに入っていたが、ケチって少なめに入れてたので、これで一安心。秋になって冬物を出す際、再び揉み揉みするのがとっても楽しみだ。
楠の枝打ち現場に遭遇したら、「だしパック」や「お茶パック」を連想しましょう。そうそうあることじゃないけどね。
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