2018年11月13日火曜日

タンドールへの道・その7(タンドリーチキン編)

 先のエントリ、「タンドールへの道・その6(ナン)」のお次は、タンドリーチキンだ。まず、タンドリーチキンの漬け汁はこんな感じのレシピ。5〜6時間漬けた。
  • ヨーグルト
  • ニンニクと生姜(すりおろしたもの)
  • カレーのスパイス(クミン・コリアンダー・ガラムマサラ・ターメリック・チリ)
  • レモン汁
  • 塩少々
タンドリーチキンがしばしば赤いのは、パブリカだと思うが、それはあいにく家になかったので省略。あと、チキンは、その日冷凍庫にあったモモ肉を使った。「タンドールへの道・その1」で見学させてもらったパキスタン料理店のシェフの説明では、「シーク(串)1本で、鶏一羽分の肉を刺す」と語っていた。いいですね。ちょうど一羽分が1本というのは。一物全体的でもあるし、余すところなくというのが。鶏一羽の命を食べという実感がより湧くように思う。ただ、このモバイル・タンドールの場合は、小さいので一羽分というわけにはいかない。シークの長さは45センチ。実際にチキンを刺しておける幅は15センチほどになる。

ということで、鶏のモモ肉の塊を2つ刺したシークをタンドールに入れたところが下の写真。ひとつの塊の大きさは、鶏の唐揚げ2つ分ぐらいの大きさ。このタンドールでは、このぐらいが適量と思う。これをシーク2本はいける。


ナンと違い、タンドリーチキンは、焼いている間、鶏の脂が落ちるので、ケムケムになる。したがって、タンドリーチキンを焼きながらナンを焼くのは止めといた方がいいと思う。フルサイズの本物のタンドールではどうしているのだろう。大きいと大丈夫なのだろうか。何しろ、タンドリーチキンを焼いているときの、タンドールはこんな感じで、煙モクモク。


蓋を取るとこんな感じのモクモク。


そして、焼き上がったタンドリーチキンは下。


ナン同様、とてもいい焼き上がり。火の通り具合が実にいい。この串刺しになったモモ肉を見て、お気づきであろうか。全体的に火が通っていて、焦げ目も片方に寄っているということもない。このシーク(串)は、タンドール内で立った状態でで焼かれている。つまり、上の写真で言うと、右がタンドール内の下の方で、左が上の方。私は焼く前、直火に近い下の方と、上へ行く熱気とで、どっちの方が温度が高いものだろうか? と考えていた。答えは、だいたい同じなのだ。私の想像になるが、下の方は、炭火に近いから熱く、上の方は、熱気が溜まるから熱い、そしてこの焼き上がったタンドリーチキンを見ると、同じぐらい熱いことが分かる。すばらしい。ただ、炭火に近い下の方は、炭火から10センチは離した方がいいと思う。例えば5センチとかだと、さすがにそこだけ先に焦げる気がする。

いや〜、改めて思う。タンドールとは、何と素直な窯なんだろう。今回、これを作り、使ってみて、素直さが魅力の素敵な人に出会ったような気分になった。

タンドールへの道・その1」でも書いたように、タンドールを見学させてもらって、非常に熱効率がよさそうと思った。その理由は、熱気が上に向かう性質をそのまま利用した窯の構造にある。・・・・と言うか、窯ってのは、元々はこれだったんじゃないかと思った。タンドールには煙突がない。(煙突を内包している構造とも言えるのだが) おそらく煙突のないタンドールが先で、その後、発展型として、窯の床に素材を置けるように、煙突を付けた薪窯やオーブンが考案されたのだと思う。その発展(便利)の分、燃費は悪くなる。薪窯や薪ストーブを焚くと、煙突も熱くなるが、その熱もタンドールは自分の熱にしてしまっている。薪窯や薪ストーブの煙突には、通気量を調整する弁(ダンパー)が付いてることがあるが、タンドールの場合、その弁は蓋そのものになので微妙な調整さえ非常に容易だ。つまりは、薪窯やオーブンは、焼きたいパンの形や料理に合わせて作られた窯。一方、このタンドールは、窯にパンの形や料理法を合わせる。だから、熱効率が断然いいとなる。

人間で言えば、素直な人ほど魅力的だ。いろんなことが出来る人の魅力というのもあるが、素直さの魅力にはかなわない。今回、タンドールを作って、使ってみて、「タンドールのような人に私はなりたい」と思った。

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